【敵前方】
タイミングが悪かったのか、場所が悪いのか、それとも討ち取られたのか、周りに味方のNPCが全くいない。
(まぁ、その方が楽かな?)
私は敵NPCの柔らかい部分を切り裂きながら、敵本陣を目指した。
「そこの娘よ、私が相手いたす。我が名は立花道雪なり!!」
ちょっとおかしいが、なぜか女性の武将が現れた。
(えぇっと。立花道雪は戦国でも凄まじいチート武将だったなー。)
昔の記憶を思い出しながら、彼女の太刀をサーベルで受ける。
「私の太刀で折れないだと!?」
「残念だけど・・・私の前では弱者だよ。」
そう言って首を斬ろうとした時
「お嬢さん、ちょっとオイタがすぎねぇか?」
「そうだぜ。」
若い2人のプレイヤーが立ちはだかった。
《・クライン
大友軍傭兵隊》
《・キリト
大友軍傭兵隊隊長》
(キリト・・・クライン・・・あぁ、お姉ちゃんがSAO事件解決に尽力した人物で、最終的に律とは別系統の完全自立思考型AIの作製に関わった人物だなー。・・・しかし、あれはなんで出来なかったのかな?完全自立思考型AIが完成すればニュータイプ至高という軍内の考えを抑制できたのになー。)
雨咲はヤマメや律、転生者達の技術をつぎ込んで出来なかった幻の技術を思い出していた。
「オォラァ!!」
「フン!!」
「ヤァァァ!!」
プレイヤー2人と立花道雪が私に剣を降り下ろす。
「チィ。」
私は紅い粛清サーベルで彼らの剣を弾き返す。
「つ、強いぞこいつ。」
「あぁ、クライン!!ただのNPCじゃない。ボスだと思った方がいい。」
「若いのに中々の腕だね・・・だけど。」
私は自分の腕を切り落とす。
「「な!!」」
「正気か!?」
3人は驚いて硬直している。
「・・・私は覚えたよ。キリト、クライン・・・あなた達の名前を。」
10秒が経過し、私は翼を生やし、頭に輪っかをつけて空を飛んで場を離れようとしたが
「待て!!」
道雪が雷の魔法で私を追撃してきたので
「・・・死なずに済んだのに。」
一瞬で距離を詰め、体から首を長い髪の毛を掴みながら切り落とした。
「え・・・!?な!?」
首から上だけになった道雪に私は膝付近にある第五の目を大きく開いて頭を押し込んだ。
すると彼女は断末魔をあげながら徐々に小さくなり、目の形になった。
《第五の目
・狙った場所に雷を落とす
・電気を操る
(超電磁砲の一部劣化版)》
(だせ!!ここからだせ!!)
声が聞こえてくるが無視し、第五の目を閉じるとその声も聞こえなくなった。
「では、改めてさようなら。」
キリトとクラインは唖然として立ち尽くしていた。