私は冬也お兄様の部屋に戻った。
「冬也お兄様、何かして欲しいことがあれば……」
中でラーメンの湯切りをしていた。全力で筋肉バスターした。
「グオアッ⁉︎ な、何しやがんだテメェッ‼︎」
「うるさい!何やってんですかあんた!」
「湯切りだよ!」
「風邪引いてるときに何やってんですか!」
少し離れたところに本格的に出汁を取ってる豚骨スープが置いてあった。
「風邪引いてるんだからこんなあったかいもん作ってないで下さい!」
「俺はジッとしてられないタチなんだよ!」
「知ってますよ!」
「なら言うなよ!」
「言いますよ!」
「なんで⁉︎」
「そりゃ言うだろ!大人しく寝てて下さい!」
「大人しくするのは大人のやることだ!俺はまだ子供だ!」
「そりゃ子供ですけども!」
「いや、大人だろ!」
「どっちですか!」
「どっちでしょーか!」
「腹立つ!あんたと話してるとほんと腹立つ!」
お互いに肩で息をする。すると、バタンと冬也が倒れた。
「あ、もう何やってんですか!早く寝て下さい」
慌てて私は冬也お兄様を起こそうとする。………重いぃ、流石腐っても、てか腐った軍人……。なんとか背負ってベッドの上に乗せようとした。
「きゃあっ!」
だが、私がベッドに崩れ落ちるように倒れこんだ。その上に冬也お兄様がのしかかる。
はっ、はわわわわ〜〜〜っっ⁉︎⁉︎⁉︎こ、このクソイケメンが……こんなに近くに⁉︎だ、大丈夫、落ち着いて……こんなのただの兄……落ち着いて、落ち着きなさい。
「深雪…………」
み、耳元で喋らないで!そのイケメンボイスで!
「すまねぇな……俺が、不甲斐ないばかりに……!」
やめてぇーーー!本当にやめてぇーーーー!
「明日には元気になっから、それまで頼むな」
分かった!わざとだ!こいつ絶対わざと!で、でも……カッコイイ……。悔しい……!
「さて、じゃあそろそろ治るか」
「お前今なんつった?」
「え?」
聞き返しながら冬也お兄様は自分にCADを向けた。
…………よし、殺すか
*
翌日、月曜日。私と達也お兄様とバカはいつもの電車に乗り、登校。電車から降りると、達也お兄様がジッと何かを見ていた。
「達也お兄様、何か面白いものでも?」
気になって聞きながらそっちを見ると、エリカと西城くんが別の車両から降りてくるのが見えた。
「………なぁ、何で今朝はこんな早いんだ?」
西城くんが不機嫌な声で聞いてきた。
「いよいよ今週一週間だからな。朝から色々と予定が入っているんだ。レオの方こそ、どうしてなんだ?」
「エリカも今朝は随分早起きね?」
「……あたしは大抵、早起きだけど」
「そう?じゃあ今朝は西城くんが早起きだったのかしら」
「ちょっと深雪!まるであたしが毎朝こいつを起こしに行ってるみたいな言い方、やめてくれない!」
「そうだぜ!どっちかっつうと、俺の方が起きる時間は早かったんだ!」
「………」
「………」
「………」
………自爆した。無言でエリカが私と達也お兄様と冬也お兄様を睨んでくるが、私達はスルー。すると、冬也お兄様が私達の真ん中を通る。そして、紙を私達に渡した。
『避妊はしっかりするように。人生のお兄様』
「「余計なお世話だあああああ‼︎」」
二人は冬也お兄様を慌てて殺しに行った。