私のもう一人のお兄様がなんか変人   作:杉山杉崎杉田

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久々過ぎてギャグが思いつかねぇ……。死にそう。


嫌なコンビ

 

論文コンペ当日。深雪、復活しました!

私と達也お兄様は電車で会場に向かった。にしても、なんか頭痛いわね……。最近、冬也お兄様と話せてない。いや別に話がしたいとかではなくて、また何か余計な事をしてるんじゃないかと不安なだけ。

今日だって、横浜まで行くのに私や達也お兄様と一緒ではなかった。

何となく気に食わないながらも、会場入りするとエリカと千代田先輩が、またまた睨み合ってるのが見えた。

 

「………お兄様、そろそろ何とかしたほうがよろしいのではないでしょうか」

 

「俺が何とかしなきゃならないのかな……?」

 

「残念ですが」

 

言うと、苦々しい顔でそう返してきた。なんかすごく嫌そうだし、私が声をかけてみようかしら。

 

「どうかし……」

 

「「あっふ!」」

 

声を掛けたところで、突然二人が奇声を上げた。何事かと思ったら、二人の口の中にたい焼きが突っ込まれたのだ。

 

『はぁい、落ち着いて〜』

 

今回は古典的な黒板を手にした冬也お兄様が立っていた。

 

「と、冬也くん⁉︎」

 

「な、何するんですか……!」

 

不満げに千代田先輩とエリカが口を開きながら、たい焼きを咀嚼する。直後、二人とも目を見開いた。

 

「表面はカリカリで生地はモッチリ!」

 

「クセになる食感なのにそれでいてしつこくない!」

 

「中のカスタードクリームはまろやかな味わい!」

 

「生地とクリームの割合がうまい具合にバランスが取れてる!」

 

「「まいう〜!」」

 

いや、古すぎるにもほどがあるでしょうそれは。

 

「おはようございます。冬也お兄様。何をなさっているのですか?」

 

『おお、深雪。おっはー、冬ちゃんでーす』

 

「うん、いいから説明に答えよう?何してるんですか?」

 

『朝から屋台の準備。そしたら喧嘩してる二人が見えたもんだから』

 

「それでなんでたい焼きなんですか」

 

『食べ物は人間関係を円滑にする』

 

「はぁ……そんなトリコみたいな事で喧嘩が収まるならこの世界に紛争なんて起きな……」

 

「千葉さん!ごめんね!」

 

「こちらこそ!千代田先輩!」

 

「うそお⁉︎」

 

このたい焼きはGODにも匹敵するのか⁉︎いや、突然二人が手を繋いでスキップしながら何処かに立ち去った事から、GOD以上なのかもしれない。てか、アレだよね。GODって別に美味しくなさそうだよね。カエルだもんね。

 

「さて、じゃあ深雪。無事に収まったみたいだし行こうか」

 

「あ、はい」

 

「冬也お兄様、また後ほど」

 

『うい。あ、たい焼き食べる?』

 

「館内は飲食禁止です」

 

『えっ………?』

 

私はこの日、冬也お兄様の絶望した顔を初めて見た。

 

 

控え室。そこで、達也お兄様と私がデモ機を見ていると、誰かが入って来た。藤林少尉と、赤いアタッシュケースを持った冬也お兄様だ。

 

「深雪さん、お久しぶりね」

 

「うげっ……」

 

思わず変な声が出てしまった……。この人と冬也お兄様のコンビといえば、九校戦の時にアイス・ピラーズ・ブレイクをアンダー・ウェア・ブレイクで挑ませてミユキ・ライフ・ブライクを起こそうとしたバカ達……。

 

「? 深雪、どうかしたのか?」

 

「いえっ……ちょっとトラウマが……」

 

そう言いかけた直後、私のスカートの中に、突然風が吹いた。ヤケにスースーする。一瞬、「スティール」されたのかと思ったほどだ。

何が起こったのかと思ってると、冬也お兄様が抱えてる黒板にこう書かれていた。

 

『スティール』

 

そして、反対側の手には、私のパンツが握られていた。

 

「ッッッ⁉︎」

 

ま、まさか!

慌ててスカートの上から股間を抑えると、明らかに履いていなかった。

 

「本当にスティール⁉︎何してくれてんですか‼︎」

 

『スティール』

 

「いやスティールじゃなくて!……あれっ?」

 

今度は胸の辺りがスースーするような……。

 

「って、今度はブラジャー取られた⁉︎」

 

って、達也お兄様の前で大声でブラジャーと言ってしまった⁉︎

 

「か、返して下さい〜!」

 

慌てて冬也お兄様に飛び掛かる。だが、その隙を逃さず私の後ろに回り込んだ藤林さんが、私の斜め45度下から写真を撮る。つまり、スカートの下のダブルホールを撮られた。

 

「って、何してくれてるんですかぁ‼︎」

 

「絶妙なコンビネーション」

 

「ほんとだよ‼︎」

 

涙目になって二人に挑もうとするが、このクソバカ変態コンビに勝てるはずもない。

 

「た、達也お兄様!」

 

助けを求めたつもりで達也お兄様を見た。だが、

 

「な、何故だ……!身体が、動かないっ……⁉︎」

 

「達也お兄様ぁ⁉︎」

 

はっ、まさか冬也お兄様の魔法で⁉︎何処までも卑怯な……!

 

『このパンツ、どうしようかな。一枚10万円で売れるかな』

 

「高いですよ!てか売らないでください!」

 

「ブラとセットで20万円というのは?」

 

「何を言ってるんですか藤林さん!」

 

『しかし、こんな真っ黒な下着着けやがって。妹が大人の階段をジェット機で登ってるみたいでお兄ちゃんちょっと複雑』

 

「だ、だまらっしゃい‼︎ていうか黙っててお願い‼︎」

 

「達也くん、この写真いる?」

 

「40万円で……あっ、いや、俺はいつでも見れ……じゃなくて、いりません。大丈夫です。所で、後ほど交渉があるのですが」

 

「はーい」

 

流石、達也お兄様。そこのバカ二人とは違ってまともね。

なんとかパンツとブラは返してもらい、ようやく本題に入った。

 

「さて、前置きはこのくらいにして……」

 

「人の下着とダブルホールいろんな意味で盗っといて前置き扱い⁉︎」

 

「良いニュースと悪いニュース、両方持って来たんだけど、どっちを先に聞きたい?」

 

鮮やかに無視された。

 

「では、良いニュースから」

 

「例のムーバルスーツ完成したわよ。夜にはこちらに持って来るって真田大尉から伝言」

 

「そうですか……さすがですね。しかし明日東京に戻ってからでも……」

 

「明日、こっちでデモがあるのよ。もっとも、その予定をねじ込んだのは大尉だから一刻も早く貴方に自慢したかったんでしょうけど。昨日なんて『これでメンツが保てる』とか情けない事言ってたし」

 

「情けなくなんてないですよ。実際問題、こちらでは実戦に堪えるものを作れなかったんですから」

 

「その言葉、大尉に言ってあげてね。安心すると思うから」

 

達也お兄様と藤林少尉がそう話す中、冬也お兄様は赤いアタッシュケースを弄っていた。直後、そのアタッシュケースが起動し、冬也お兄様にまとわり付いてアイアンマンになった。

 

「……………」

 

「……………」

 

「……………」

 

私も達也お兄様も藤林さんも黙り込んだ。

 

「………冬也くん。それ、大尉には見せないでね。多分本気で泣くから」

 

『ちーっす』

 

冬也お兄様は着地し、アイアンマンをアタッシュケースに戻した。

 

「じゃあ今度は……悪い方のニュース。例の件、どうもこのままじゃ終わらないみたい」

 

「何か問題が?」

 

「詳しい事はこれを見て」

 

藤林少尉は達也お兄様にデータカードを渡す。

 

「まぁ、冬也くんがいるから大丈夫だと思うけど……もしかしたらキナ臭いことになるかもしれない」

 

「分かりました。俺たちの方も準備だけはしておきます」

 

私も達也お兄様も頷く。それを見て、冬也お兄様も藤林さんも顔を曇らせるが、制止する言葉は出さなかった。

 

「何も起きないのが一番だけど……。もしもの時は、お願いします」

 

そう言うと、藤林さんと冬也お兄様は控え室から出て行った。

…………写真回収するの忘れた。

 

 

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