迷宮図書館の館長さん【休載中】   作:零崎妖識

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グダグダになって無いよね?


十三頁目「最後の」

走る、ただ、逃げるために。少年ーーー衛宮士郎は逃げていた。学校から帰ろうとして校庭を見たら、槍を持った少女と、二刀を扱う男が戦っていた。そして、少女に気付かれた。

 

「くそっ、何がどうなってるんだよ!」

 

もうそろそろ平気か、と振り向く。誰も居ない。しかし、

 

「そう簡単に逃げ切れると思ったか?人間」

 

衝撃。腹を見ると、槍の穂先が飛び出していた。少年は、自らの死を実感しながら、意識を手放した。

 

 

 

 

「うわっ、びっくりした。何が起こったんだ?」

 

「そんな事も解らないのですか、ヒューイ。これは幻書の効果に決まっているのです」

 

「幻書?誰が使ったんだ?」

 

「紅の読姫なのです」

 

「……まさか教授が僕らを見ていたのか?」

 

(イエス)。しかし、ここはどこなのですか?」

 

「僕は解らないけど、幻書なら異世界って事もあり得るね」

 

「……それよりも、コレはどうにかしなくて良いのですか?」

 

「ん?コレ?……って、人じゃないか!……よし、まだ生きてる。ダリアン、貸してくれるかい?」

 

「仕方ないのです」

 

 

 

 

 

「……あれ?生きてる?」

 

目を覚ました少年は驚愕した。あの時、確かに自分は致命傷を負っていた筈なのに。

 

「……とりあえず、家に帰ろう。まだこの辺に居るのかも知れないし」

 

 

「……ねぇ、アーチャー。さっきのランサー、確かに衛宮くんを追いかけたわよね」

 

「ああ。本来なら殺されている筈だが……奇跡でも起こったのか?」

 

「ま、無事なら良いわ。衛宮くんの護衛……もとい、監視を続けましょう」

 

「心得た。(しかし、何が起こったんだ?ランサーに殺されかけるのは確定した歴史の筈だ。……一体、この戦争で何が起ころうとしている?)」

 

 

 

 

「……あの人間は殺した筈だ。何故生きてる?……いや、刺した位置が悪かったか、五十%の可能性が、彼奴が生き残る方を選択したか……。まぁ、もう一度殺せば良いだけだ」

 

 

 

 

「……ふぅ」

 

衛宮邸、土蔵。衛宮士郎が魔術工房として使っている場所だ。彼は逃げ延びた後、ここで精神を落ち着かせていた。

 

「しっかし何だったんだ、一体。まさか、魔術関係か……?」

 

……確かに、彼、衛宮士郎は魔術師である。しかし、彼が使う魔術は、否、使える魔術はほとんど無い。

 

同調(トレース)開始(オン)

 

手に持つものは鉄パイプ。これを強化しようとしている。が、そんな暇は、彼には与えられなかった。

 

ギィ

 

「ん?誰だ?……っ!!」

 

「先程ぶりだな。もう一度殺しに来たぞ、人間」

 

土蔵の入り口に立つ、槍を持った少女。無機質な目でこちらを見つめ、槍を振り被る。しかし、事態は一変する。

 

ゴゥッ!

 

「っ!ちっ、土壇場でサーヴァントを召喚したか」

 

「な、何だ!?」

 

強風が土蔵の中に吹き荒れ、目を瞑ってしまう。風が止み、目を開けると、今まで其処に居なかった筈の人影があった。

 

「問おう、汝が私のマスターか」

 

青いドレスのような鎧を着けた少女ーーー第五次聖杯戦争、最後のサーヴァントが召喚された瞬間だった。




……次回辺りに、主人公出さないと…。
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