何処からか、大きな魔力を感じる。誰かがサーヴァントを召喚したのだろうか。……まあ、今は目先の問題を解決する方が優先よね。
「どうしたんだ?」
「蟲蔵から嫌な気配がするのよ」
私達はリビングにいるが、下の方から嫌な気配がするのだ。し始めたタイミングは、魔力反応の三十分くらい前だろうか。上がって来ない理由が気になるが、とりあえず此方から出向くとしよう。
☆
「……何この状況」
蟲蔵の中心、其処には、睨み合う男女が居た。法衣の様なコートの男と、拘束衣の様な服の少女。傍らには軍用サイドカー。……一様知り合いなんだよなぁ、この二人。
「何してんのよ、二人とも」
「……何故ここにいる。ここは何処だ」
「オイオイ、ハル。良いのかヨ、質問に答え無いデ」
「黙っていろ、ガラクタ」
苛立っている様な声色の、ハルと呼ばれた男と、何処か嫌味な口調の、ガラクタと呼ばれた少女。もちろん、少女の方はそんな名前では無い。
「説明よろしく、フラン」
「オウ。荒野を走ってたらいつのまにかここに居たッテ感じダナ」
「……それ、幻書の仕業じゃないの?」
「なんだと?だとしたら読姫の仕業か!」
「黒の読姫は関係無いんじゃない?あの鍵守は悪戯に人を転移させたりしないだろうし」
「ダナ。紅いチビすけが原因ダロ」
「犯人はどうでも良い。俺は幻書を燃やし尽くすだけだ」
先程、会話に上がった読姫、鍵守というのは、幻書を管理する本の姫と、その門守である。図書館の幻書の半分くらいは、黒の読姫の提供だ。
「ま、やった奴もこっちにくるでしょ。見てるだけのゲームなんて詰まらないんだしね」
「んジャ、その間世話になるゼ」
「勝手に決めるな、フラン」
☆
「ねぇ、後はあの子を送れば終わりかしら?」
「ええ、そうですね」
紅い少女と白衣の青年が話す。目線の先には、(この世界では)モトラドと呼ばれている自走二輪車に乗った、一人の少女が居た。
「ふふ♪彼女まで送られたら、あの人はどんな反応をするのかしら?ねぇ、“教授”、私達の実験目的は?」
「この世界を俯瞰している
教授と呼ばれた男は本を朗読する。既に二組男女を異世界へと送った幻書を。
そして、二人も消えた。教授とラジエルーーー紅の読姫とその相棒。二人が目指すのはーーー。
☆
「……メアリー、ちょっと…良い……?」
「ん?如何したの?」
「……響華と秋那は、まだ、来ないの……?」
「んー、ちょっと待って?……家には居ないみたいだけど……」
[メアリー、おてがみあるよー]
「あら、ありがとう。……はぁ!?」
「ッ!?な、何……?」
「あの二人……勝手にナツルの所に行っちゃった!」
☆
魔都、冬木市。その名が魔術の世界において、更に進化する事になるのを知っている者は、何処ぞの紅い吸血鬼、唯、一人ーーー。
紅の読姫の名前が出ましたね。残りの二人の名前も出てますけど。
ラジエルが送った少女、誰なのか分かりますか?
紅い吸血鬼、もうお分かりですよね?
響華と秋那が夏流の所に(まだ到着してないけど)行けたのは、二人の能力が無意識的に発動したからです。
そろそろオリ鯖(バーサーカーとかキャスターとかアサシンとか)も出さなきゃ……。