迷宮図書館の館長さん【休載中】   作:零崎妖識

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二頁目「日常」

「ふむ、ここは私に任せて貰っても?」

 

図書館の一角にある喫茶店。先程まで客だった者がカウンターに立っていた。

 

「ありがとう。じゃあ、MAXコーヒーでも淹れてくれる?」

 

「あれは糖分が多すぎる。菓子類は暫く食べるな」

 

「ケチ」

 

「お前の健康を心配して言ってるんだ」

 

「私を心配するぐらいならさっさと行ってあの子救ってきなさいよ、エミヤシロウ(アーチャー)

 

エミヤシロウ。未来の英霊である。何故彼がここに居るか?簡単だ。彼がまだ“衛宮士郎”だった時にここに迷い込んだことがあるのだ。その後、彼は落ち着きたい時にここに来る様になった。

 

因みに、彼の初恋の相手もここに来ることがある。

 

バタンッ

 

「シロウ!ここに居たのですか!」

 

ちょうど来た。

 

「いらっしゃい、セイバー」

 

「ナツル、私の事はアルトリアで良いと何度言ったら解るのですか」

 

「はいはい。で、何しに来たの?アルトリア」

 

「シロウを捜しに来ました」

 

「だってさ、アーチャー?」

 

「他の英霊の座に軽々と遊びに行くな、セイバー」

 

「いいでしょう?あなたと私の仲ですもの」

 

「……若干、遠坂が混じってなかったか?」

 

「気のせいでしょう。そう言えばナツル」

 

「何?」

 

「セイバークラスを駆逐出来る本は在りますか!?」

 

「どうしたの、急に」

 

「似た顔のセイバークラスが多すぎるのです!」

 

「乙。今のあなたの心境は?」

 

「セイバーに会えばセイバーを斬る、神に会えば神を斬る。主に、セイバーばかりを増やす神を!」

 

「じゃ、この本で良いかしらね。【大いなる女王の(うた)】。戦争の結末を自由に操れる秘呪が記されてる。終わったら返してね」

 

「ありがとうございます、ナツル。さぁ、シロウ、行きましょう!打倒、全セイバー!」

 

「全セイバーだとお前も打倒されるだろう。私は暫くここでのんびりしてるよ」

 

「わかりました。では、行ってきます」

 

「気をつけてねー」

 

 

「なぁ、ナツル。さっきここに父上様が来なかったか?」

 

「来たけど、似たような顔のセイバーが増えてるから駆逐するって言ってたけど。あなたも気をつけて?モードレッド」

 

「ちょっとあの人が行った聖杯戦争に乱入してくる。合法的にあの人と闘えるチャンスだ!」

 

「ちょっと待って?【破却宣言(キャッサー・デ・ロジェスティラ)】貸してあげる。アルトリアに幻書貸しちゃったから」

 

「ありがと。行ってくる」

 

「行ってらっしゃい」

 

 

「何か、結ばれた物を解いたりする力を持つ本は在るかしら?」

 

「使用用途をちょっと教えて?」

 

「知り合いを助けたいのだけれど、どうしても彼女に縛られて置き去りにされてしまうの。どうしたら良いかしらね」

 

「アーチャー、行ってくれば?」

 

「ふむ、困っているなら手を貸そう」

 

「誰この人」

 

「アーチャー。英霊よ。あなたの知り合いが大変な事になる原因は知らないけど、こいつに吹き飛ばして貰えばいいじゃない」

 

「強いの?」

 

「仮にも英霊よ。強いに決まってる」

 

「アーチャーだ。よろしく」

 

「暁美ほむらよ。力を借りるわ」

 

「頑張ってねー」

 

 

「さて、何を読もうかしらって、あら?」

 

自分以外居なくなった図書館。本を読もうとしていた少女は何かを見つける。面倒事に巻き込まれると解っていながらも、彼女はソレを拾う。いい話のタネになる、と。

 

「青い……人形……?」




【大いなる女王の詩】
戦争の結末を自由に操る女神モリガンの秘呪が記されている。【ダンタリアンの書架】出典。

【破却宣言】
ある魔女が持っていた、全ての魔術を防ぐ術が記載されている書。アストルフォが師匠である魔女から譲り受けた。が、名前を忘れてしまい、【魔術万能攻略書(ルナ・ブレイクマニュアル)】と言う名前で憶えていた。ロジェスティラとは、アストルフォに本を譲った魔女の名前。師匠の名前を、アストルフォは忘れていたと言う事になる。【Fate/Apocrypha】出典。


こっちでも出しちゃったよ青い人形。
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