前回の本の説明忘れてたので今回やりますね。
少女は困惑した様子で此方を見る。彼女の近くには三体の、赤い目を持った青い人形と、何故か妖精さんがいた。
「にんげんさんひさしぶりです?」
「久しぶりね、妖精さん。で、そっちの貴女は誰かしら?」
「……メアリーよ。ここはどこかしら。後、貴女の名前は?」
「水華夏流よ。ここの入り口には、ゲルテナ展って書かれてた。後、
「やっぱり……でも、なんで?私は確かに焼滅したはずなのに」
「生と死の境界を越えたのね。だから、ここへ迷い込めた。何故美術館も転移したのか解らないけれど、貴女、悩みや願いがあるんじゃない?ここは迷宮図書館。どんな本でも取り揃え、どんな悩みも聞いてあげれる。聞かせて?」
[びじゅつかんなのにとしょかん?]
「美術館が図書館の一角に転移したの。てか、その絵の具落ちるでしょうね」
「すこしすればしぜんにかえりますが?」
「悩みの前に、こいつについて聞いても良いかしら、ナツル?」
「妖精さんは妖精さんとしか言いようがないわね。正体不明、けれど謎の科学力を持つ。そこに居るだけで世界が面白可笑しくなる。そんな常識はずれな存在」
「なるほど、要するに何も解らないってこと?」
「余り解らないってこと。少しは解る」
[メアリー、おねがいをいいなよ]
[あいたいんでしょ?ふたりに]
[このひとならなんとかなるんじゃない?]
「……わかった。私は、ある二人に会いたい。もう一度、あの二人と笑いたい!」
「良いけど?」
「軽っ」
「けど、貴女この美術館に縛られてるわね。ちょっと調べるけど、良い?」
「ええ。二人に会えるのなら何でもするわ」
「いま、なんでもするって「妖精さんは黙ってて」あひー」
☆
「結果。貴女の肉体は絵の具で、魂は人工物。魂魄共に不完全ね。肉体はともかく、本物の魂を持たないとこの美術館は出れないみたい」
「じゃあ、どうすれば……」
「錬金術でなんとか出来るけど?四通りの方法が思い浮かんだけれど、もう少しありそうね。どれでも良いよね?」
「覚悟は出来てる。お願い」
夏流は一冊の本を取り出す。題名は【
さらにもう一冊。【山の翁】と書かれた本。かの暗殺教団の、全ての長の情報が載った本。
【山の翁】を開き、〈百の貌のハサン〉を憑依させる。そして【黄金錬成】を開き、詠唱を開始。元々簡略版だったと言う事もあり、詠唱は二分程で終わった。
【山の翁】を虚空に放り込み、メアリーを見据えて言う。
「魂魄を本物にしろ」
☆
「魂魄を本物にしろ」
何かが変わった。何が変わったのかは解らない。しかし、確実に変わったのである。
「成功ね」
【黄金錬成】を仕舞いながら、彼女は告げた。自分が、人間になった、と。
「貴女の能力ーーー絵の力は残ってるし、自由に使える。あとは、貴女が会いたい人を呼ぶだけ」
「こっちから行くんじゃダメなの?」
「あっちからも自由に来れるようにしとかなきゃでしょ。一回何かしらのカタチで招かれないと、自由に入り込めないの。じゃ、広間に行くわよ。掴まってなさい」
虚空から【天翼種について】を取り出す夏流。
「〈空間転移〉」
独特の音と共に、広間へたどり着く。
驚き、周りを見渡すメアリーと青い人形をよそに、夏流が次に取り出したのは【
「〈憑依《八雲紫》〉」
スキマ妖怪の力を憑依させる夏流。紫が誰かを招待するときに取る手段。夏流は、メアリーが会いたいと言っている二人の名前を、メアリーを調べている時に聞いている。さあ、誘拐の時間だ。
「スキマへ没シュート」
【〈魔神〉オティヌス】
オティヌスについて書かれた本。全知全能にもなれるし、
【天翼種について】
天翼種と言う種族について書かれた本。チートの塊。天翼種とは、とある世界において、〈戦神〉アルトシュが生み出した戦闘種族。肉体と言う概念があまり意味を持たず、存在そのものが一つの魔法。彼女らが持つ最強の一撃、〈天撃〉は、フルパワーなら一発で海を蒸発させきれる。五パーセントで海を割れる。〈空間転移〉は、視認している場所、確認した場所、行った事のある場所なら、ノーリスクで何処へでも、何処までも行ける。ルーラ顔負け。空間を無理矢理押し通るので、甲高い音が出る。元ネタは【ノーゲーム・ノーライフ】の天翼種。
【黄金錬成】
本来の詠唱と、簡易版の詠唱が載っている。簡易版は短いが、一回の詠唱で一回しか使えない。言葉を発するだけで世界を塗り替える、錬金術の最高峰。だが、同じレベルの本は最低でも後三、四冊程ある。元ネタは【とある魔術の禁書目録】のアウレオルス=イザードの〈黄金錬成〉。
【山の翁】
ある暗殺教団の歴代の長に関して書かれた本。一人一人違う力を持つ為使い勝手がいいらしい。〈百の貌のハサン〉は、百の人格を実体として顕現出来る力を持つ。元ネタは【Fate/Zero】のアサシン。もちろん、staynightの真アサシンなども載っている。〈百の貌のハサン〉の中にはチビアサシンもちゃっかり居たりする。良かったな一部の紳士共。
【幻想郷縁起】
稗田家が発刊する、歴代の阿礼乙女が編集した幻想郷についての本。名物や有名な妖怪や妖精、神や人間、地域について書かれている。この幻想郷縁起は九代目である稗田阿求が編集したもの。時々改訂される。茶目っ気たっぷり。元ネタは【東方Project】。