最弱無敗の弟子   作:雨夜狐

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EpisodeⅢ‐6 《支配者の神域》

 

「それでは、校内選抜戦Aグループ二番ペア対、Bグループ一番ペアの模擬戦を開始する。互いに抜剣し、装甲機竜(ドラグライド)を装着せよ!」

 

審判を務めるライグリィ教官の声で、四人は一斉に機攻殻剣(ソード・デバイス)を抜き払う。

 

まずはサニアが《ワイバーン》を召喚・装着する。

 

「荒事は得意ではないのだけど、今日だけは本気で行かせてもらうわ」

 

サニアの宣戦布告に、観客席が微かにどよめいた。

 

対するリーシャ様とクルル先輩は機攻殻剣を同時に掲げ、

 

「──目覚めろ、開闢の祖。一個にて軍を為す神々の王竜よ。《ティアマト》!」

「──転生せよ。財貨に囚われし災いの巨竜。遍く欲望の対価となれ、《ファフニール》!」

 

詠唱符(パスコード)を宣言すると、紅と白銀の機竜が二人の背後に召喚され、高速で各部位に装着された。

 

神装機竜二機の迫力に会場は大きくどよめき、三年生の女生徒は不安がっている。

だが、セリスさんは動揺した様子もなく、刺突剣(レイピア)型の機攻殻剣を構えた。

 

「降臨せよ。為政者の血を継ぎし王族の竜。百雷を纏いて天を舞え、《リンドヴルム》」

 

セリスさんの背後から、黄金に輝く大翼の巨竜が現れた。

 

接続・開始(コネクト・オン)──」

 

セリスさんの身体を瞬時に覆った装甲は、光輪のような両翼をその背に備え、天使の如き神々しさを備えていた。

 

その右手には、特大の突撃槍(ランス)、左肩には特殊な形状の機竜息砲(キャノン)が連結されている。

 

「二人とも、よく見ておいてください。学園最強と呼ばれる彼女の《リンドヴルム》と、その戦術を──」

 

「Yes.『騎士団(シヴァレス)』に所属している私ですら、セリス団長の戦闘をまともに見たことは、ほとんどありません。動いたときは、すぐに終わってしまうからです」

 

さっき合流したアイリとノクトが緊張を帯びた声で、そう呟く。

 

模擬戦・開始(バトル・スタート)!」

 

ライグリィ教官の合図と同時に、四機の機竜が一斉に飛び上がる。

作戦は事前に決めていたらしく、お互い迷いなく動き出していた。

リーシャ様が機攻殻剣を振るうと、《ティアマト》の特殊武装、《空挺要塞(レギオン)》四つがそれぞれ曲線を描き、セリスさんへ襲いかかる。

──が、《リンドヴルム》に着弾する直前で、その動きが変化し、急上昇した。

その先にあるのは、サニアの《ワイバーン》。

それに気付いたサニアは、障壁の出力を上げてブレードを構えた。

 

(──いや、これは……!)

 

俺が二人の意図に気付いたその瞬間、青白い閃光が、一直線に大気を貫く。

《ファフニール》の特殊武装、《凍息投射(フリージング・カノン)》の射撃だ。

その弾丸は、着弾した部位を凍結させる能力を持つ。

かわす間もなくセリスさんの眼前で冷気が弾けた。

 

四つの《空挺要塞》でセリスさんの視界が隠れた瞬間を狙った、高速精密射撃。

──だが、

 

「あなたたちの判断は、なかなか見事です」

「ッ……!?」

 

超然としたセリスさんの声が、氷の向こうから聞こえてきた。

凍結していたのは、セリスさんの持つブレードのみ。

 

手持ちの武装をひとつ犠牲にし、盾にする。

俺は一時間前、二年生の教室で、《ファフニール》の神装・精密射撃は無効化・防御できると言ったが、俺が考えていたのと全く同じ方法で防御された。

 

「ちっ……!」

 

リーシャ様は再び機攻殻剣を振るい、陽動に使った《空挺要塞》で追撃をかけるが、《リンドヴルム》の大槍で全て弾かれ、制御を失い落下した。

 

「強くなりましたね。十分、勝ちの目はありますよ」

穏やかな、しかし静かな威圧感を交えた声で、セリスさんが告げる。

「相手が私でなければ、ですが」

 

直後、《リンドヴルム》が爆発的な速度で滑翔し、《ティアマト》を纏ったリーシャ様の眼前へ瞬時に接近すると、槍を握った右手の半身ごと突き放つ一撃を繰り出した。

バシィイイッ……!

その瞬間、雷鳴が轟き、槍の穂先から雷が放たれる。

 

「う、ああ……!?」

 

障壁と装甲の上から穂先と電撃を受け、リーシャ様は後方へ弾かれた。

クルル先輩がセリスさんを狙って《凍息投射》を構えるが、サニアの持つ機竜息銃(ブレスガン)の弾幕で、その援護は防がれる。

 

「では、肩慣らしは終わりとしましょう。いいですね? 二人とも」

 

セリスさんの恫喝のような笑みと共に、《リンドヴルム》が光を帯びた。

 

 

 

   †

 

 

 

「あれは──!」

 

《ティアマト》に起こった異変に、ルクスさんが声を上げたとき、すかさずその隣のアイリが頷いた。

 

「ええ、あの特大の槍は、《リンドヴルム》の特殊武装です。雷と星を正体とする竜の牙──、《雷光穿槍(ライトニングランス)》と呼ばれるものです。電撃は幻玉鉄鋼(ミスリルダイト)にも影響を与えるので、当たれば装甲を通して使い手もダメージを受けますし、攻撃を受けた箇所の装甲や武装は十数秒もの間、動作を鈍らせてしまいます」

 

文官として、学園で様々な情報を記録しているアイリは、そう丁寧に解説する。

 

「Yes. ですが、それだけではありません。電撃を穂先から放ち、中距離攻撃も可能です」

 

それを受けても、機能低下するんだろ?

超厄介だな。

 

「電撃を帯びた彼女の攻撃は、『雷閃』と呼ばれています。あれを使用されると、いくら兄さんといえども、防ぎ続けるのは不可能です。機竜の動き自体が、封じられてしまいますから」

 

雷閃を受けるのは危険。

となれば、かわすしかないが、あの洗練された一撃を、全く受けずにかわし続けるのはかなりキツいな。

さっきのセリスさんみたいに、武装を使い捨ての盾にする方法もあるが、あの電撃の効果範囲がわからん。

ヘタすりゃ、武装を握る腕ごと機能低下するかも。

試合を見ながら対策を考えていると、ふいにセリスさんの視線がルクスさんと──続いて俺の方へ動いた。

 

「──来ますよ、兄さん、ヨシノさん。あれが、彼女の本気です」

 

ヴン!

直後、中空に佇む《リンドヴルム》が激しく輝き、巨大な球状の光が広がった。

セリスさんを中心に、空中を含む演習場全体を光の領域が満たす。

それを見たリーシャ様が機攻殻剣を掲げた直後、《ティアマト》の右腕と右肩に巨大な砲身──《七つの竜頭(セブンスヘッズ)》が連結された。

更に追加転送された十六機の《空挺要塞》全てが、セリスさん目掛けて、一斉に襲いかかる。

だが次の瞬間、七色の光輪に包まれ、セリスさんの姿が消えた。

そして、一瞬でリーシャ様の真横に出現し、ランスの一撃が、《ティアマト》の横腹目掛けて繰り出される。

不可避のタイミングに、リーシャ様は身体を硬直させ──

 

パシィッ!

ライフルの銃声が聞こえ、閃光が空を走った。

リーシャ様への一撃を防ぐと同時に、セリスさんの隙を狙った狙撃。

 

(だが、かわされる……!)

 

俺の予想通り、セリスさんは槍を止め、《ファフニール》に向かってターン、そして加速。

クルル先輩が身構えたときには、刺突の動作を終えていた。

発動した《竜鱗装盾(オート・シェルド)》を雷閃で弾き飛ばし、追撃の槍で《凍息投射》を叩き落とした。

 

セリスさんが繰り出した突きはブラフ。

彼女が狙っていたのは、クルル先輩だ。

《リンドヴルム》が姿を消す直前、一瞬だがセリスさんがクルル先輩の位置を確認したのを俺は見た。

 

「あれが、《リンドヴルム》の神装──《支配者の神域(ディバイン・ゲート)》です。最初に広げた光の範囲内にあるものを、同じ範囲内のあらゆる場所へ、高速転送させることが可能です」

 

《リンドヴルム》が展開した光は、目測で半径約五百ml(メル)

その広範囲を自在に瞬間移動できるということは、相手との間合いを自在に支配できるということ。

あの神装は、離れていても一瞬で距離を詰められ、接近して追い詰めても瞬時に背後を奪われる。

しかもクルル先輩の攻撃と神装を警戒して、間にリーシャ様を挟むような位置取りをしている。

あれじゃ《財禍の叡智(ワイズ・ブラッド)》で未来を視ても、ほとんど意味がない。

ここから戦局を挽回するのは、不可能だろう。

 

 

それでも諦めずに、リーシャ様は《空挺要塞》全弾を使って追い詰めにかかる。

セリスさんは神装を使って回避するかと思いきや、槍を振るって、あらゆる方向から襲いかかる《空挺要塞》を次々と弾き、やがてその全てが地面に落下した。

 

 

クルル先輩も隙を窺っていたが、サニアがぴったりと張り付いているせいで、思うように動けていない。

 

 

「なら、こいつで──……ッ!?」

 

リーシャ様が《七つの竜頭》を構えた瞬間、セリスさんが最小の動作で機竜爪刃(ダガー)を三本、《ティアマト》目掛けて投擲。

それとほぼ同時に《リンドヴルム》が《ティアマト》の背後に瞬間移動した。

 

「あれは……!」

 

俺はセリスさんが何をするのか、瞬時に理解する。

 

「そうです。あの技はセリス先輩ひとりによる同時攻撃(クロスファイア)。『重撃』と呼ばれているそうですよ」

 

アイリの解説を聞いている間に、《ティアマト》の推進装置が雷閃により砕かれた。

推進装置が破壊されれば、飛翔型の機竜は落下するしかない。

そう考えたであろうセリスさんがクルル先輩へ意識を向けた瞬間、《ティアマト》が《リンドヴルム》に背後から組み付き、拘束する。

そして、

 

「神の名の下にひれ伏せ、《天声(スプレッシャー)!」

 

──ドォン!

《ティアマト》ごと《リンドヴルム》が落下した。

 

(なるほどな……)

《ティアマト》の神装は重力制御。

俺は今まで重力負荷をかけるところしか見たことがなかったが、重力を消して空中に留まることもできるのか。

そして、セリスさんが《支配者の神域》で《天声》の効果範囲から出ないことから、あの神装には転送できる質量か体積に制限があるのだろう。

少なくとも機竜二機分は転送できないようだ。

 

「クルルシファー! 来い!」

 

リーシャ様が叫ぶ、その前からクルル先輩は動いていた。

サニアを弾き飛ばし、高速で《リンドヴルム》に迫る。

《ファフニール》の持つブレードの一閃がセリスさんに襲いかかる──

 

バシィイイッ!

 

轟音とともに、《ティアマト》と《リンドヴルム》が雷に包まれた。

 

「うああッ……!?」

「ッ──!?」

 

リーシャ様は悲鳴を上げ、クルル先輩は凄まじい閃光で、一瞬目が眩んだらしい。

その直後、

 

「《星光爆破(スターライト・ゼロ)》」

 

リーシャ様の拘束から逃れ、演習場の端まで瞬間移動したセリスさんが、そう呟く。

左肩に連結されていた砲身が起動し、光弾を発射した。

黄色に明滅する光弾の速度は、決して速くない。

だが、演習場の中心へ到達した瞬間、

 

ドウッ!

 

光弾が爆発し、演習場の中心から約300mlの空間が、光と爆炎で埋め尽くされた。

しばらくして、衝撃と炎の余波が消え、煙が晴れる。

二人は……見えてきた。

《ファフニール》が《ティアマト》の前に立っていた。

クルル先輩が爆風から庇ったんだろう。

直後、《ファフニール》が、続けて《ティアマト》がシステムダウンし、二人の装甲は解除された。

 

「戦闘続行不可能と見なし、三年生『セリスティア・サニア』ペアの勝利とする!」

 

ライグリィ教官が勝敗を告げ、模擬戦終了の鐘が鳴る。

 

 

 

   †

 

 

 

「やられてしまいましたね。二人とも……」

 

騎士団(シヴァレス)同士の模擬戦では、それぞれのメンバーは負けた時点で、その後の模擬戦には参加不能となる。

つまり、俺たちのグループは一日目にして神装持ち(主戦力)を二人も失ったことになる。

そう考えると、ちょいキツいな。

 

「Yes. ですが、かなり健闘したのではないかと思います。あのセリス先輩を相手に、よくここまで──しかし、最後の攻防は、一体どのようなものだったのでしょうか? クルルシファーさんがセリス先輩に斬りかかった瞬間、辺りが輝いて何も見えなかったのですが……」

 

「じぶフッ……自分を攻撃したんだろ」

「……だと、思うよ?」

「えっ?」

 

ふいにこの前のことを思い出してしまい、出だし噛んでしまったが、ノクトの疑問に答える。

フィルフィ先輩も同じ意見らしい。

 

「──やっぱり、そうか」

 

真剣な表情のルクスさんも、頷いた。

が、ノクトとアイリは首を傾げる。

 

「ど、どういうことですか、三人とも? あの瞬間、何が──」

 

「あの瞬間セリスさんは、《雷光穿槍》で自分を攻撃したんだ。それも、最大に近い高出力の電撃でな。で、リーシャ様にダメージを与えて拘束を振り払い、同時に閃光でクルル先輩の視界を潰して、《ファフニール》の神装を封じたんだよ。《財禍の叡智》は使い手の視覚を通して未来を視るから、視界を封じれば無効化できる」

 

自分へのダメージを顧みずに自分ごと組み付いた相手を攻撃する。

俺も同じ状況になれば同じようにするかもしれんが、それを迷わずに実行するとは……。

 

「そういえば……噂で聞いたことがあります。彼女は幼い頃から、剣や機竜使い(ドラグナイト)としての資質があったそうですが、中でも特異な才能を持つと」

 

アイリが思い出したように、演習場を見ながら言う。

 

「あらゆる状況を想定した戦術を覚え、即座に最善の策を実行する──。王都の軍人の間では、『機動定石』と呼ばれるそうですよ」

 

機動定石ねぇ……言われてみれば、聞いたことがあるような、ないような……。

 

「ルーちゃん。二人のお見舞い、行ってあげて」

「……あ、うん。そうだね」

「あ、待って、俺も行きます」

 

俺とルクスさんは立ち上がり、フィルフィ先輩たちと一緒に観客席を後にした。

 

 

 

   †

 

 

 

フィルフィ先輩とノクトはすぐ後に個人戦、アイリは仕事があるので別れた。

医務室へ向かうと、その医務室から学園専属の女医が出てきた。

 

「ひょっとして、さっきの負傷者のお見舞いかしら? 私は少し、別室の様子を見に行こうとしているのだけど」

 

「あ、はい。そ、その──二人とも、大丈夫ですか?」

 

少し緊張しながら、ルクスさんは問いかける。

 

「あなたたち、二人のお友達だったわね。今の姿を見られたら彼女たちも困るから、まだ入らない方がいいわよ?」

 

困る?

ああ、着替え中ね。

装衣から制服に着替えるわけだから、今二人は裸ってことか。

ならもう少ししてから──

 

「リーシャ様! クルルシファーさん!」

 

何を思ったのか、ルクスさんは急に走り出し、勢いよく医務室の扉を開けた。

何やってんだアンタ!?

 

ルクスさんは部屋の中を見て数秒間、たっぷりと間を置いてから、

 

「ご、ごめんなさいッ!?」

 

と、告げて勢いよく扉を閉めた。

 

「着替え中だから、入らない方がいいって言ったのに」

「そこを先に言ってくださいっ!?」

「いや、ちょっと考えたらわかるでしょう」

 

ちょっと……超羨ましいなー、とか思いつつ、医務室のリーシャ様から声がかかるのをしばらく待った。

 

 

 

   †

 

 

 

二人が着替えを終え、医務室に入ってからも、さっきの模擬戦についてどうだったか訊いてきたリーシャ様に、

「リーシャ様の身体、エロかわいくて興奮しました……」

と、ルクスさん(アホの師匠)が勘違いして裸を見た感想を返した……なんてことがあった。

流石にちょっとひいたわ。

 

 

「その──、さっきの戦いは済まなかったな」

 

リーシャ様が項垂れつつ小さな声を出す。

 

「これでも、必勝のつもりで挑んだんだが……。やっぱり、わたしなんかじゃ──。あ……」

 

「そんなことないですよ。さっきのリーシャ様、とてもかっこよかったです」

 

リーシャ様の手を取りながら、ルクスさんはそう声をかける。

 

「……ほ、本当か?」

 

「はい。それとクルルシファーさんも、ありがとうございました。いろいろと粘って、セリス先輩の戦い方を見せてくれて」

 

今度はクルル先輩に、労いの言葉をかける。

 

「《ファフニール》が本調子ではなかったから、それくらいしかできなかったわ。あなたたちの戦いに繋げるためにも、それくらいわね。でも──本当に、彼女は手強いわ」

 

「そうだな、まずは勝たないと話にならん。ヨシノ……はこのあと個人戦だったな。ルクス! これからわたしの工房(アトリエ)に行くぞ!」

 

「ついに“アレ”を実戦投入するんですか?」

 

「ああ、わたしの見込みが正しければ、明日から三年生の連中は、確実に目を丸くすることになる! クルルシファー、お前も来い! 実戦での相手役が必要だ」

 

急に生き生きし始めたリーシャ様は、二人を連れて医務室を出て行った。

 

 

 

   †

 

 

 

十二時五十分。

十三時の試合開始に間に合うように、装衣に着替えて演習場・入場ゲート前に行くと、

 

「あ、シノっち~」

 

俺に向かって手を振るティルファー先輩と、その後ろにアイリとノクトがいた。

 

「あの、見送りに来てくれるのはありがたいんですけど、ちょっと恥ずかしいんでやめてもらえます?」

 

「え~、対戦相手の先輩の特徴、教えてあげようと思って来たんだけど」

 

「んー……いや、いらないっす。どうせすぐ終わるだろうし」

 

「随分と自信があるみたいですね。何か策があるんですか?」

 

「ん? いや……策というか、ちょっとした宣戦布告をな。さっきは見せてもらったから、こんどはこっちが見せる番、みたいな。まあ、見ててよ。──と言っても、ほとんど見えないだろうけど」

 

「………?」

 

意味ありげな俺の言葉に三人は同時に首を傾げる。

 

「……と、時間だ。じゃあ、行ってくる」

 

そう言って俺は、演習場へ向かって歩き出す。

 

(さてと、取られた二人分の得点は、取りかえしてやりますか)

 





この小説では、他の人物に視点が変わらず、主人公であるヨシノの視点のみで書いていますが、
ヨシノが他人の戦闘を観戦しているときの戦闘描写が、ヨシノが戦うときよりも難く感じました。
原作にかなり助けられましたね。
オリジナルで書いたらどうなることやら……。
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