最弱無敗の弟子   作:雨夜狐

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戦闘シーン、結構難しかったです。


Episode6 入団試験Ⅱ

 

模擬戦に参加する全員が機竜を召還し身に纏う。

 

俺も機攻殻剣を抜き詠唱符を唱える。

 

「──来たれ、根源に至る幻想の竜。幾重にも瞬いて姿を為せ、《ドレイク》」

 

特装型汎用機竜《ドレイク》が姿を現す。

 

接続・開始(コネクト・オン)

 

更に呟くとオレンジ色の装甲が開かれ、俺の身体を覆い一体化するように装着される。

 

 

今回は実力を見てもらわなければいけないので出力が桁違いな神装機竜を使っては意味がない。

なので汎用機竜の《ドレイク》を使ったのだが、

 

「おいヨシノ!さっき機竜は攻撃特化とか言ってただろ、なんで《ドレイク》なんだよ!」

 

怒られた。

 

「えー、……まぁいろいろとありまして」

 

 

リーシャ様が混乱するのも無理は無い。

《ドレイク》は索敵、補助など幾つかの特殊機能を備えた機竜であり、正面からぶつかるよりもサポートなどの方が向いてるのだ。

本来は。

 

 

「これより、ルクス君、ヨシノ君の入団試験の模擬戦を執り行う」

 

審判のシャリス先輩の試合開始の合図を待つ

 

模擬戦・開始(バトル・スタート)!」

 

 

 

「…………」

 

「ちょっ……おい、ヨシノ!?」

 

開始の合図と同時に《ドレイク》を勢いよく滑走させ相手チームのド真ん中に突っ込む。

 

相手チームは15人

しかし誰も《ドレイク》の俺が突っ込んでくるとは思わなかったらしい。

予想外の事に反応出来ずにみんな動きが固まってる。

 

その隙を突いて右手の機竜牙剣(ブレード)を振るう。

正確に幻創機核(フォース・コア)を攻撃し、《ワイアーム》を一機撃破する。

その勢いのまま更に素早く二連撃、近くにいた《ドレイク》二機を撃破、したところで

相手チーム全員が慌てて動きだす。

 

 

「……ッ、一体何が!?」

 

一瞬で三機撃破された事に混乱しながらも、

残ったメンバーはすぐに態勢を立て直す。

 

 

確かに《ドレイク》の基本性能は低いが、正確に相手の幻創機核を攻撃出来れば一撃で撃破する事は十分可能だ。

 

 

 

「距離をとって遠距離から攻めますわよ!」

 

「了解!」

 

 

(遠距離からの集中砲火か、なら……)

 

右手のブレードを連射可能な機竜息銃(ブレスガン)に持ち替え、

左手にも機竜息銃を持って構える。

 

 

ババババッと一斉に撃ってきたのでこちらも左右の銃を連射する。

相手の撃ったエネルギー弾が一斉に飛んでくる……

 

 

 

 

 

 

が、その途中で幾つかのエネルギー弾が空中で弾ける。

周囲には弾が当たって地面が少しえぐれているが、

俺の《ドレイク》には、一発も当たっていない。

当たりそうな弾を瞬時に見切ってその弾に向かって撃つ。

空中で弾同士がぶつかるとエネルギーが弾け周りの弾も巻き込んで消滅する。

俺が『滅撃(ディスペル)』と呼ぶこの技をつかえば一撃で2~3発は相殺できる。

 

そして今、相手チームの意識は完全に俺に向いている。

そこを、

 

 

ドウンッ!……ドウンッ!ドウンッ!

 

 

リーシャ様が次々と撃破していく。

ルクスさんも相手を撹乱するように飛翔する。

 

 

相手の態勢が乱れたのを確認し、右手をブレード、

左手を機竜息砲(キャノン)に持ち替えて、再び相手の中に突っ込む。

 

 

すると俺の正面に回り込んだ《ワイアーム》と、上空の《ワイバーン》が前と上から同時にブレードで攻撃してきたので後ろに跳躍

 

「………ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しようとしたのをキャンセルし、その場で仰向けになるように跳躍する。

《ドレイク》の4本ある脚のうち、右側の2本で《ワイアーム》のブレードを持った右手首を挟み込むように抑える。

 

次に“後ろ”からきたブレードの一撃を逆手に持った右手のブレードで受け止める。

 

「……ッ、そんな!?」

 

 

後ろの女子が驚く声を聞きながら、

既にエネルギーを溜めていた左手のキャノンで、急降下してくる《ワイバーン》を至近距離で撃ち落とす。

 

《ワイアーム》の腕を足場にして跳躍し、

先ほど迷彩機能で姿を隠して後ろから攻撃してきた《ドレイク》の真後ろに着地し、幻創機核を砕く。

 

そして、さっきの跳躍でよろけた《ワイアーム》の幻創機核をブレードで攻撃し撃破する。

 

 

 

 

(……危なかった!!)

 

咄嗟の判断だったが、自分でも何したのかよくわからん

 

最初の同時攻撃のとき、隠れて後ろにいた《ドレイク》の攻撃があと0.5秒遅ければ後ろに跳躍した俺の《ドレイク》がまともに攻撃をくらって撃破されていただろう。

迷彩能力は攻撃のときには使えない。

攻撃が早かったのと咄嗟の判断でなんとかかわせたが……ゾッとするわ。

 

 

 

 

   †

 

 

 

「なんなんだよー、もう!」

 

あっという間に終わった、チーム対抗戦の直後。

控え室に戻ったリーシャ様は喚いていた。

(駄々っ子かよ……、まぁわからんでもないが)

 

ほとんどの騎士団メンバーが着替えて退室し、

中には顔見知りのメンバーだけが残っている。

 

「そろそろ機嫌を直してください。一応勝ったじゃないですか?」

 

ルクスさんが困った様子で宥めているが、

 

(機嫌が悪いのはルクスさんのせいなんだが……)

 

「何で一度も攻撃しないんだよ!? わたしも相手チームに入れば良かったぞ! せっかくのチャンスが台無しじゃないか! このバカー!」

 

涙目のリーシャ様が声を上げる。

 

 

 

騎士団の入団をかけたチーム対抗戦。

三対十五という圧倒的ハンデを覆して、俺達は勝利した……。

 

 

 

勝利したのだが、ルクスさんが敵の攻撃を回避し、防いでいるうちに、戦いは終わってしまった。

最終的な撃破数は俺が八機、リーシャ様が七機だった。

多数決の投票で俺は賛成多数で入団決定したが、

ルクスさんの入団は却下され、リーシャ様はご機嫌ナナメなのだ。

 

 

 

「いやぁシノっち、さっきの試合、特に後半のアレ、スゴかったよー! 今度教えてね?」

 

 

「あんな動きが出来る機竜使いはそうそういないだろうね」

 

 

「Yes. 格好良かったです」

 

三和音の三人が

さっきの試合で俺が咄嗟に出したスーパーアクションに興奮しっぱなし、

という感じで話しかけてきた。

 

「あ、ありがとうございます。 でもあれは咄嗟のことで半分無意識に身体が動いたって感じで、自分でも何をしたかあんまりわかってないんですよ」

 

「謙遜するな少年」

 

「そーそー」

 

「同じ《ドレイク》を扱う者として尊敬します」

 

信じてくれない……。

 

 

「あとね、前半の弾を撃つやつ、アレどうやってるの?」

 

「今後の参考に是非ともきかせてくれ」

 

「えっと、やってることは只の狙い撃ちなんですけど……」

 

「全く参考になりませんね」

 

だよね……。

 




…………。


ヨシノ、無双してるなー


一応機竜使いとしての実力は

ルクス > ヨシノ

にするつもり……なんですけどね


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