俺はMUGENの可能性 作:轟く雷鳴のギース
見えた!
今回はちょっと短め
「13号、任せたぞ」
短いその一言のみを残して相澤先生は、イレイザーヘッドは駆け出した
相澤先生の個性は見た対象の個性を一時的に無効化にするというもの
乱戦では誰の個性が消されているのかがわからなくなる以上連携なんてものはあってないようなものにすることが出来る
だがそれでも見ていないと発動しない点と肉体そのものが個性によって変化しているもの、即ち異形型に分類されるタイプには通用しない
現役でヒーローをやってる相澤先生がそれに対策を取ってないなんてことはあり得ないためその点については心配はいらないだろう
しかし前の体力テストのとき、俺と緑谷に対して個性を使ったあと緑谷の記録に激昂した爆豪にその個性を使用した時「何度も使わせるな」と言った
本人はドライアイのためその個性の連続使用は避けたいらしい
となると相澤先生本来の戦闘スタイルは奇襲からの短期決戦だと考えられる
それをあんな堂々と正面からの乱戦を行えばどんなにその個性が強力でもいつかは対処されてしまう
「みなさんは早く避難を!」
俺が相澤先生の戦いを見ていると飯田がみんなを避難させようと動き出した
確かに今できることはそれが最高の援護になるだろう
「させませんよ」
そうは問屋が許さないとでも言うように俺達の目の前に真っ黒な靄が現れる
「初めまして我々は
その黒い靄は嬉々として俺たちに語りかける
「平和の象徴オールマイトに、息絶えて頂きたいと思ってのことでして」
その目的を
「は?」
俺は思わず口に出す
こいつは何を言っているんだと
「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるはず…しかし変更があったのでしょうか。まぁそれとは関係ないのですが…私の役目はこれ」
おそらく体から出されているであろう靄を広げていく
が、それを阻止せんと動いた2つの影があった
片方は先手必勝とでも言わんばかりにその爆破の個性をぶちまける
もう片方は少しビビりながらもその硬化した腕で対象を殴りつけた
そう、爆豪と切島だ
「その前に俺たちにやられることは考えてなかったのか!?」
切島が
「危ないですね。そうでした、生徒といえども優秀な金の卵でしたね…」
ゆらりと揺れるその靄の中からそいつはこちらへと視線を向ける
ぞくり、と背筋が凍るような感覚を得た俺は咄嗟に13号の後ろに隠れるように動いた
「散らして」
それとほぼ同時にその靄は俺たちを包み込むように広がっていく
「嬲り」
その靄に包まれた瞬間から他の生徒達が順々に消えていく
「殺す」
俺たちA組の生徒達は皆、散り散りに分断されてしまったのだ
☆☆☆
この場であいつに飛ばされなかったのは13号がその靄をブラックホールで吸い込むことによって靄に包まれることのなかった生徒、麗日、飯田、障子、瀬呂、芦戸そして俺だ
「物理攻撃無効でワープって…最悪の個性だぜ」
瀬呂の言う通り、恐らくあの靄に触れたものをワープさせる個性なのだろう
ということはそれを全身にまとっていては攻撃は通ることはない
普通ならそう考えるだろう
だが俺を誰だと思ってる
一見無敵に見えるキャラでも設定次第では即死させることも可能な世界の戦いを再現させる個性を持った俺だぞ?
本気でぶっ飛ばすことが出来る相手がやっと現れたってことだろう?
「委員長、君に全てを託します。学校まで駆けてこのことを伝えてください。警報はならない、電波も通らない。イレイザーヘッドが個性を消して回っていても無作動のままということは妨害可能な個性をもったものを即座に隠したからでしょう。となればそれを見つけ出すよりも君が駆けたほうが圧倒的に早い」
「しかし!「黙ってお前は走れ。災害救助のプロがそのほうがいいって判断したんだ、さっさと行けや」嶽君まで!?」
「ここに居るのは誰だよ。あのイレイザーヘッドと13号だ、万が一でも負けねぇよ。お前は先生達を信じて走ればいい。簡単なことだろ、行け!」
「サポートなら私超できるから!」
「頼むぞ委員長!」
「お前の足で靄を振り切れ!」
俺達の言葉を受けて決心したのか飯田は大きく頷いた、しかし…
「敵前で策を語るアホがどこにいるというのですか」
「バレても問題ねぇから」
「語ったんでしょうが!」
俺と13号は同時に個性を発動した