俺はMUGENの可能性   作:轟く雷鳴のギース

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見てごらん、敗者の姿だよ





19話

『さぁさぁ残り時間半分を切ったぞ!B組隆盛中果たして、1000万Pは誰の頭に垂れるのか!!』

 

 

ほんっとプレゼントマイクはこういう心から震わせるような煽りがうまいこんなこと言われちゃ取りに行きたくなるだろうが

まぁその前にこいつをぶっ飛ばすんだがな

 

「っしゃいけ!爆豪号!」

 

俺はまず爆豪を向かわせる

だがそこで俺は目を見開くことになる

 

「へぇ、すごい。良い個性だね」

 

B組のモブ男も爆豪と同じ爆破を使ったのだ

 

「爆豪お前もダダ被りか!!」

 

違う

こいつのはそれとは違う

 

「くそが!!」

 

ヤケになったように爆豪は爆破を繰り出す

だがモブ男は体を固めてそれを防いだのだ

 

「なぁ!?また被っ「違ぇ、こいつ…」え?」

 

「お前らの個性をコピーした…?」

 

「正解!まぁバカでもわかるよね」

 

このモブ男の名は物間寧人というコピーの個性の持ち主だ

 

「切島!」

 

こいつの攻略方法を考えていると不意に横から飛んできた粘液を見てすかさず回避を行いながら切島に動けと指示を出す

だが騎馬を組んでいてはそう簡単には回避できるわけもなくその粘液によって足を固められ身動きが取れなくなる

 

「あ、怒らないでね。煽ったのは君だろ?ほら、宣誓でなんて言ったっけ?恥ずかしいやつ…まあいいや、おつかれ」

 

うはっ!こいつほんま命知らずだなー

俺には関係ないからいいけどさ

だけどよ、少なくともあいつに1発入れるまでは俺の湧き上がる苛立ちも治んねぇわ

爆豪のことを擁護するつもりはないけどさ

結果として上位になればいいなんて考えてるような雑魚がどんな状況でも常に一番目指してる爆豪を馬鹿にするのだけは許せない

俺の個性はコピーされたところでおそらくだがあいつにはなに一つ使えない

発動するために行わなくてはいけない最低条件はキャラデータの取得だからな

 

「爆豪、悪いが俺は行くぞ。先にあいつぶん殴るからあとからこい」

 

俺は物間に向かってレーザーを飛ばす

それが当たることは無かったがこっちに意識を向けさせるには充分だ

 

「なにかな君…ほんとA組ってねちっこいね」

 

「そんな風に煽って冷静な判断が出来ないようにしようってか?残念だがな、お前程度の煽りで判断鈍るような世界で格闘(たたか)ってねぇんだわ。俺らの世界じゃイラついたら台パンして終わりだボケ」

 

たまにGN灰皿とか飛ぶけどさ!

 

「なに言ってるのかわからないけど「黙れよ、モブちん」なに!?」

 

 

「正直さ、もっと後で使うつもりだったんだよ。けどさ、お前ぶん殴りたいしさ、向こうでは緑谷から轟に1000万移ってるわで時間ねぇんだわ。だからさ…」

 

その瞬間俺の体から光が発せられる

俺は静かに右手の人差し指を天に向けもう片方の人差し指を地面に向ける

そう、天上天下唯我独尊のポーズだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「蛹を破り蝶は舞う」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なん…」

 

 

kofシリーズのクリスが使う技だ

原作だと発生が遅いうえに発生保障もない

混ほどのダメージを稼ぐことができないくせにコマンドが複雑

という不遇な面を持っていたが遠距離からのケズリ技として考えれば優秀だった

だがMUGENに入れば話は別だ

狂ランクの常時点滅マスタークリスになると一気に話が変わる

狂ランクには他にももっと悪いことしてるやつがいるためそこまで強い訳ではないがそれでも技は全画面一撃必殺技にまで改変されている

流石に今回使ったのは原作版の方だけどね

今一撃必殺技使うとこの後の競技が保たない

この技を選択した理由は単純でそれほど消費が激しくない全画面だからってこと

ぽんこつ魔王のヴァニティ・ワールドや数多のキャラが扱う白羅でもよかったがどうしてもこのあとでオロチのとあるセリフが言いたかったからこっちにした

ならオロチの方でいいじゃんってなるけどこっちの方が威力低いしオロチの再現は狂ランクだろうが負担が大きいんだよ

 

そして俺の技で騎馬が崩れて組み直しているモブ男物間を見下ろすように俺は近寄っていく

 

「ちっ、これで勝ったと思うなよ…まだポイントは僕らの方が上だ…」

 

こいつって根っからの噛ませ犬タイプなんだな

向こうの可愛い娘や爆豪みたいに喚いてる奴の方が何倍もマシじゃないか

 

「下の下だな」

 

見下すように蔑むような目で俺はそう告げる

所謂神々のポーズはしてないけどな

俺個人の意見としては神々のポーズをとる扇奈は可愛かった

というか扇奈は可愛い

 

話が脱線したが俺はこのモブ男のハチマキは取らずに次の目的、1000万を狙いに行く

取らない理由はどうせ爆豪が取るだろうし時間ねぇしなんか向こうで緑谷と轟が熱い一騎打ちしてるしであっこに混ざるしかないじゃないか!

 

「障子!今から俺を担げるか!?」

 

「すまない、轟に足を凍らされてしまって動けない」

 

残り時間は1分とちょっと

あれ位の氷なら草薙の炎で溶かせる

 

「俺が溶かすから待ってろ!」

 

俺は障子の元へと飛びそのまま背中に乗るとその手に炎を灯して障司の足を凍らさている氷を溶かす

 

「頼む、飛んでるキャラでアレ(1000万)を狙うには俺への負担がデカすぎるんだ、行ってくれ!」

 

今の俺で思いつく飛んでるキャラってのは陽蜂に始まってオロチ、ミズチ、ブロリーなどのDB勢

ADS、クルエルティア、ブールブール、オム君位か?

ブールブールやADS、オム君なんかはデータないからそもそも再現できないし神ランクだから除外されてる

ブロリーとかのDB勢なんかは火力の調整を誤った…ですむようなキャラじゃないし陽蜂は抜けからの10割コンボキャラだけど攻撃時に無敵判定がない

混戦では何が起こるかわからないから正直使いたくないって気持ちが大きい

オロチ達はさっきも言ったように体への負担が大きいため今は使えない

 

「なんで行くんだよ。ポイントじゃ上位確定じゃないか。危険犯す意味ないじゃん」

 

峰田が涙目で俺達に訴えてくる

そうだ、こいつはそういった考え方をするんだったな

 

「何言ってんだ?2位とか3位で満足できるかってんだ。なぁ峰田、誰よりも上から見る景色って気持ちいいんだぜ」

 

「そうはいってもよぉぉ!!」

 

「諦めなさい京ちゃんに何言っても聞かないわよ」

 

「そうだぞ、峰田。それに、俺も1位には興味がある」

 

いいね障子!!

多くは語らないがその身に秘めた闘志は本物だってか

 

「よし行け障子。峰田は玉の準備!蛙吹は俺を固定させろ!」

 

俺は障子に肩車されるように移動し組むとそれを蛙吹が長い舌で俺の体を固定させる

これによって多少は踏ん張りが効く

そしてやけくそになった峰田は前方の緑谷と轟の所に捥ぎ取った玉を放り投げる

 

「いざ!出陣ジャァァ!」

 

俺は狙いに向けて人差し指を向けた

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

(大丈夫だ当てるつもりはない空を切るように)

 

向こうから障子君の足の氷を溶いた嶽君がこっちに来てる

恐らくかっちゃんもこっちに向かってくるだろう

時間ももう少ない以上ここで取らなきゃ僕らの負けだ

それに僕だけじゃない、常闇君、発目さんに麗日さん3人の思いも背負ってるんだ

こんなところで負けてなんかやれないんだ!

 

そう思って僕はワン・フォー・オールを発動させた

狙いは防御を崩すことであって倒すためじゃない!

痛みはあるがまだ壊れてない

オールマイトからはイメージが大切だって言ってた

だからあの時、初めて人に打とうとしたときの感覚をこの二週間ずっとずっと反芻してきたんだ!

 

 

「よし、これで!」

 

「んな簡単にやるかよぉ!」

 

しまった、予想以上に嶽君が来るのが早い!

 

「轟ぃ!てめぇの1000万、貰うぞ!」

 

その手に炎を纏って嶽君は轟君のハチマキを狙って組みつく

 

「ちっ!」

 

轟君の意識が嶽君に向いた!今しかない!

 

「うおおおお!」

 

轟君と組み付いた嶽君を無視して首に巻いてあるハチマキを毟り取る

ついでに嶽君のハチマキも取りたかったけど欲を出せば負けてしまう以上これが正真正銘最初で最期の攻撃だ

 

「なぁ!?常闇てめぇ!すまん障子、緑谷だ!」

 

「任せろ」

 

なぜか嶽君は常闇君に対して凄く怒ってるみたいだけど今の一言で彼らが僕らを敵として認めたのがわかった

流石に障子君のあの巨体でぶつかられたらこっちの騎馬なんかひとたまりもない

 

「常闇君は黒影(ダークシャドウ)で牽制して!それを抜けてきたらなんとかする!」

 

「障子!腕複製して俺を全力で支えろ、常闇から奪い返す!」

 

奪い返す?

その言葉に疑問を持ったけどそれはすぐに解決される

 

「緑谷、お前を信じていないという訳じゃないがお前の取ったポイントが1000万じゃなかったときのためにと念のためさっきの接触時に嶽からポイントを取っておいた」

 

常闇の発言を受けて僕は握っているハチマキのポイントを確認する

そこには70と書かれたハチマキがあった

 

「常闇君ありがとう。今は君に感謝するよ!」

 

「礼を言うのは闘いが終わってからにしろ。見ろ、まだ俺達に向かってくる脅威は去ってない」

 

「わかってる。今度こそポイントは絶対に守り抜くよ」

 

常闇君のファインプレーによってなんとか上位に躍り出たんだ

今度はやられるつもりはない

確かに嶽君は強い

轟君やかっちゃんと同じくらい、もしかしたらそれ以上だ

それほどまでの存在を相手にして勝てるとは思わない

けどそれでも守りぬかなきゃいけないんだ

これだけは、常闇君が作ってくれた唯一の最期のチャンス絶対に無駄にするわけにはいかない

 

「緑谷ぁ!お前には悪いが俺もなりふりかまっちゃいかねぇんだわ!」

 

嶽君の個性は格ゲーからいろんな技を引っ張ってきてそれを再現させること

ゲームに関しては何一つ情報がないからなにをしようとしてるのかわからない

だから情報を頼りに対策は取れない

だったら真正面からなんとかするしかない

 

「どけ!影は桜で充分なんだよ!」

 

嶽君の手には緑色の炎が灯ってる

それで殴りつけることで常闇君の黒影(ダークシャドウ)を撃退すると障子君の腕で支えられた嶽君が僕にその炎の拳を向けてくる

 

「喰らいやがれぇぇぇ!」

 

もう一度だ

さっきは出来たんだ

今度だって出来るはずなんだ!

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

 

いける!

まだ暴発してない!

暴発しないように空振りするだけでいい

その風圧であの炎を消せればいい

そう思って僕はその拳を振り抜いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『TIME UP』

 

 

 

 

 

 

 

 

僕と嶽君お互いの拳はその両者ともに当たることなく終わったのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

『それじゃぁ早速上位4チームを見てみようか。まず第一位は緑谷チームと激闘の末その1000万を勝ち取った轟チーム!!続いて第2位は1位への執念から物間チームに奪われたポイントを根こそぎ奪い返して再び上位に躍り出た爆豪チーム!!そして第3位だが…あれ、いつの間に?鉄哲チームだと思ってたんだが順位変わって心燥チームだ!!さぁさぁ最後の予選抜けチームの発表だ。最後の枠に収まったのは一度は1位から転落したがすぐさまその場の機転で他のチームからポイントを奪い取りそのポイントを守り通した…緑谷チームぅ!!』

 

 

 

負けた

 

 

「すまん。峰田の言う通りにしてれば勝てたが俺の勝手な判断のせいだ。本当にすまん」

 

「お前のせいじゃない。俺も嶽の言うように1位になりたいという気持ちがあったからお前の案に賛成したんだ。お前が謝る必要はない」

「そうよ、京ちゃん。だから頭を上げて」

「お、俺は中々楽しめたからいいけどよ…」

 

チームの3人はみんな俺を責めるどころか慰めてくれている

必ず勝てる、そう言ってチームを組んで貰ったのに関わらずなんて失態だ

みんなが俺を許してくれても俺が俺を許せない

あいつだからと油断してたわけじゃない

常闇の個性が未知数過ぎたこともある

しかしそれ以上に俺があの場面で1000万を持った轟だけを意識していた

そのせいで隙を突かれて常闇にポイントを根こそぎ掻っ攫われた

なにがてっぺん目指すだよ

予選すら勝ち抜けないようじゃ飛んだお笑い草じゃねーか

 

「お前らみんなが許してくれたとしても俺が許せないんだよ。みんなを勝たせることができなくて本当にすまなかった」

 

室内戦闘訓練でも勝ち、(ヴィラン)が来た時も脳無とかいう奴を倒すことができた

だから俺は天狗になってたんだ

本当の闘いでそのことに気付くようなことにならなくて済んだことを良しと思えばいいなんて気持ちはさらさらない

天狗になってたことを気付かなかった哀れな道化だったんだよ俺は

確かに俺の個性は客観的視点から見ても強いだろう

けどそれを頼りにしていたからこんなことになった

ほんと、バカなやつだよ俺はさ…

 

 

 

 

 

 

 

 




障子君の名前をずっと間違えてましたので訂正しました
本気ですまない障子君


蛹を破り蝶は舞う
KOFシリーズのクリスが扱う技
遠距離からネチネチ削れる技だが発生も遅く保障もないため距離を詰められれば殴られて技がキャンセルされる
MUGEN界では一撃技になっておりこの技で勝つと勝利セリフや勝利グラフィックもオロチに変わるため誰だお前は!?と言われることが多い

草薙の炎
KOFシリーズにて庵、京、K'が扱う炎のこと
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