俺はMUGENの可能性   作:轟く雷鳴のギース

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それもまた良し









36話

「えー、そろそろ夏休みが近くなってきたが…勿論君達が一ヶ月もの長い間休めるなんて道理は存在しない」

 

その日の授業のホームルームで相澤先生がそう言って話を始める

内容は夏休みについてのようだ

 

「というわけで、夏休み林間合宿やるぞ」

 

「「「いやっほー!!」」」

 

相澤先生のその言葉にクラス中が騒ぎ始める

まぁ嬉しい気持ちはわからんでもないが…

そんなに騒ぐほどの事ですかねぇ?

 

「ただし…」

 

しかしみんなのそんな空気をぶち破るとでもいうように相澤先生は続けていく

その眼はかなりガチの眼をしていた

俺は思わず息を呑んだ

 

「その前の期末テストで合格点に満たかなった奴は学校で補習地獄だ」

 

冷たく告げられたその一言

それは俺の若干昇りかけたテンションを一気にドン底へと叩き落とした

 

「嘘…だろ…?」

 

やばい俺頭悪いんだよ…

こんな所でまさかの展開待ってたよ

みたいなのはいらねぇんだよ…

どないしよう…

 

「なぁ切島って頭はいいほうか?」

 

俺は後ろにいる切島に消えそうな声でそう問いかける

 

「い、いや。別にそこまでいいってほどじゃねぇよ」

 

因みに切島はクラス順位は14位だ

あ?俺?俺か?俺は19位だよ

最下位は上鳴だけど正直どっこいどっこいだ

 

「まじか…。誰かいねぇかな、勉強教えてくれる奴。俺頭悪いんだよ」

 

「知ってる。爆豪や八百万、飯田辺りは頭いいから教えてくれるんじゃねぇか?」

 

「その3人から選ぶなら八百万だな。んじゃ後であいつに頼んでみるわ」

 

「俺も誰かに教えてもらおっと」

 

朝っぱらから告げられた凄まじく不吉な事実

それに心を不安にさせながら俺たちは各々の時間を過ごしていった

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

時は流れ

6月最終週…

期末テストまで残すは一週間を切っていた

 

 

「あ、そういえばさ。テスト勉強の調子はどうなんだ?八百万に教えてもらってたんだろ?」

 

「ふっふっふっ。完璧だよ。今の俺は少なくともウイングさんに念を教えてもらったばかりのゴン位には戦える」

 

「た、例えが特徴的すぎてわかりにくいがなんとかなるんだな…」

 

「当たり前よ。マジで八百万はんぱねぇっす」

 

俺は聞いてきた切島に自信満々に答える

林間合宿のことを告げられてから今日まで毎日授業が終わった後八百万の家で勉強を教えてもらってたんだからな

しかも晩飯まで用意してくれてさ、それが美味いのなんの!

これが育ちのいい奴が食ってるもんかと思うと悲しくなっちまったけどさ

美味いもん食わせてくれてさらに勉強も教えてくれる

こんだけしてもらってたら頑張らないと八百万に失礼だからな

死ぬ気で勉強したわ!

おかげで今回のテスト範囲の問題はあらかた解ける

だいたい8割位の正答率は取れるだろうな

マジ八百万様々よ

なんか八百万の家の人達は男を連れてきた〜って騒いでたけど俺も八百万もそんな関係じゃないし八百万自身もそれに関しては否定してたから大丈夫だろ

 

「というわけで多分テストはなんとかなるわ。切島も頑張れよ〜〜」

 

と、俺はにやにやと笑いながら切島を煽る

「わかっとるわ!」とキレながら切島は爆豪のところに向かっていった

あいつは爆豪に教えてもらうらしい

俺が思うに切島と爆豪の相性は悪くないむしろいいだろう

俺みたいに常に敵であり続ける存在でも緑谷みたいな憎悪の対象でもない対等な友達という存在

爆豪の友達って誰だ?と聞かれたら俺は迷うことなく切島と言うだろうな

だってそれ以外に思いつかないもん

 

 

 

 

 

話がズレちまったが俺も八百万にもらってばっかじゃ悪いからお返しにと余裕がある時は個性を使って組手をしたりした

八百万曰く「実技に関しては自信がからっきしですのでそちらの方を教えていただきたいと思いまして…」との事

体育祭やUSJでの件などで俺の実力はみんなが知ってる

そしてクラスの中でトップの実力者たちの内俺が一番話しかけやすかったからという理由らしい

俺も断る理由もないので承諾して何度か組手をして気付いたことがあったので八百万に伝えてやった

 

「なんでお前はそんなに頭いいのに頭悪いことしてんの?」

 

八百万の個性は『創造』

いろんなものを自分の体内で創り出してそれを取り出すことができるという

はっきり言って俺のMUGENなんかよりもチートレベルの個性だと思う

だがそれは逆に八百万に無数の選択肢を与えてしまっているのだ

やれることが多いと逆に視野が狭まってしまう

そのせいでどれを選び取るかを悩んで結果的に後手になってしまいそれを対処するという非効率なやり方を行っていたのだ

俺も経験があるんだがとあるカードゲームを始めた頃Gを墓地に捨てて手札増やしてやれることが豊富になったのはいいが逆にそのせいでどれをすれば一番いい手になるのかわからず結果として手札制限で捨てなければならないなんてことがよくあったからなぁ、その気持ちはわかるよ

 

「人間の直感ってさ、9割は的中するって研究結果が出てるんだぜ?勉強なんかと違って実践なんて直感の塊みたいなもんだ。考えることも大事だけどよ、偶には直感を頼ってもいいと思うぜ?」

 

「わ、かりましたわ。ありがとうございますわ、嶽さん」

 

と、八百万は答えた

若干不満そうな感じはあったが俺の言いたいこともわかるため上手く処理できてないみたいだった

 

「全て直感に任せろってわけじゃないぞ?八百万の武器はその頭の良さなんだからさ。お前の個性もすげぇ強力な個性だと思うしさ。頭がいいし個性もすげぇからこそこの個性で出来ることが多すぎてどれを選べばいいか悩んでいる間にやられちまうんだよ。だからもっと単純に考えていけばいいんじゃないか?どんなことも理詰めでいっても肩が凝るだけだぞ?」

 

俺のアドバイスを八百万がどのように受け止めたかはわからない

わからないけどその答えはきっと期末テストで明らかになると思う

俺も八百万に勉強をつきっきりで教えてもらった手前赤点なんて取れないのでテストまで継続して勉強を続けていくつもりだ

 

 

 

 

 

 

そして運命のテストの日がやってきたのだった




主人公の学力はウェーイ並という事実
頭が悪いということは明記してましたがどこまでアホかは書いてなかったのでここで語らせてもらいました
主人公の場合勉強のやり方がわからないからできないタイプです
なのでそのやり方を教われば自然とできるようになるというわけです


そして現時点ではヒロインは存在しません(考えてもいません)
つまり八百万はヒロインではありません(ヒロインにならないとは言ってない)

因みに人間の直感は9割的中するという話は実際にイスラエルの大学で本当に研究結果が出ています
そのため車の免許の試験などでつまったら自分の直感を頼るということも悪いことではありません
たまには自分の直感を信じてみるのもあながち間違いではありません
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