俺はMUGENの可能性 作:轟く雷鳴のギース
みやびちゃんぷりちー
「嶽!?どうしたの!?」
抱えていた嶽がいきなりだらんと力が抜けて私にのしかかってきた
「くそっ!どうした拳藤!」
男がどこかから取り出したヨーヨーによる連撃を鉄哲はその個性で防ぎながら私に問いかけてくる
「嶽の意識が飛んでる!」
「そりゃあの状態だったんだ、いつそうなってもおかしくなかったろ!」
言われてみればそうだ
神経が引きちぎれてる、彼はそういった
そんな状態で更にこの状況をなんとかしようとしてたのだ
体力が尽きるのも納得がいく
「随分余裕だなお前ら。さっさとその足手纏い置いて逃げればいいものを…嶽1人見捨てればお前らは助かるっていうのによ」
「お前、何言ってんだ?」
鉄哲がキレたように男の顔面を殴り飛ばす
今まで防戦一方だった鉄哲の完璧なカウンターをモロに喰らった男は二、三歩後ろに退がる
「仲間見捨てるようなやつがヒーローなんかなれるわけねーだろ」
「あー、そう。気が変わった。嶽殺す前にまずお前で遊んでやるよ」
そういった男は体育祭の時嶽が使った剣によく似たものを取り出した
「鉄哲、その剣ヤバイよ!」
「わかってる。とりあえずお前は嶽連れてみんなんとこ行け」
さっきから鉄哲も連戦なんだ
無事なわけない
そんなの鉄哲本人が一番分かってるはず
だったら私がやるべきことは1つ
「わかった!出来るだけ早く先生呼んで来るから!」
それだけ伝えると嶽を抱えて走り出した
あの男は私になんか興味ないと言うように走り去る私を視界にも入れなかった
ただその目は真っ直ぐ鉄哲に向けられていた…
☆☆☆
俺は体に響く揺れによって目を覚ました
「あれ、ここは…」
「嶽?よかった、突然意識が飛んだから心配してたんだよ」
どうやらあの空間にいた間、俺は意識を失っていたらしい
「おい、鉄哲は?」
「鉄哲はあの男と戦ってる。今はあんたをみんなのところに運ぶのと先生に助けを求めに向かってる」
それじゃダメだ
鉄哲じゃあいつには勝てない
「悪い、引き返してくれ」
「なんで?そんな体じゃ戦えないでしょ!あんたの戦いは終わった。これ以上はダメだよ」
そんなの分かってる
けど
今はその答えを示したい
「俺の体が戦える状態じゃないってのは俺がよく分かってる。だから、戦うのは…俺だけど俺じゃない」
「え?どういう…」
「悪いが邪魔するっていうなら無理矢理にでも俺は行くぞ」
俺の目を見た拳藤は諦めたように立ち止まる
それから「わかったわ」とため息まじりにそう言った
「無茶だけはしないでね。これ以上ボロボロになると八百万が悲しむよ?」
「これ以上傷つくつもりなんてないよ」
俺にあるのはあいつに勝つという気持ちだけ
今まで全く気付かなかったせいでよっぽど鬱憤が溜まってるみたいだしな
「んじゃ頼むわ、拳藤」
「はいはい」
そう答えると拳藤は来た道を戻るように走り出した
☆☆☆
「おい、さっきまでの威勢の良さはどこ行ったんだ?」
歯車と戦う鉄哲だが、スタンエッジロマキャンからの連撃やライド・ザ・ライトニングなどを防いではいるものの封雷剣が産みだす雷によって思ったように攻撃に出れないでいた
「びりびりびりびり鬱陶しい!」
もしこの立場が鉄哲ではなく切島だったならすぐに戦闘不能になってただろう
鉄になるという個性のおかげで完全には雷の影響を受けていないのは不幸中の幸いだった
「鉄哲、退け!」
睨み合う2人に向かって横合いから響く1人の男の声
その声の主は気を失ってこの場から離脱したはずの男だった
「は?」
鉄哲は何故その声の主を確認しようと振り返った瞬間反射的にその場から飛び退いた
『愛の鉄拳パーンチ!』
そうしなければ自分にそのピンクの影が繰り出した拳が突き刺さったからだ
「ちぃ!誰だよお前」
固く握られた拳にリボンを巻いた少女の一閃を封雷剣でガードする歯車
だがその威力によって後退すると忌々しそうに呟いた
しかし攻撃を繰り出した当の本人はスーッと何も言わずに消え去った
「消えた?」
透明化の個性か?と2人は辺りを見渡すがその影も匂いも無い
「どこ行きやがった」
「どこも何も、初めからここにいるだろ」
歯車の疑問の言葉に答えたのは鉄哲に後退しろと命令した男
「拳藤!なんで連れてきた!!」
その男を見た鉄哲は連れて行ったはずの彼女に叫ぶ
「戻ってきたか、嶽」
歯車は彼女が連れてきた男を嬉しそうに呟いた
☆☆☆
「悪いな鉄哲、そいつは俺達が相手する。だから退がれ」
「馬鹿か!その体で戦えるわけ無いだろ」
先の女の攻撃により後退する隙が出来たためこちらに飛んで戻ってきた鉄哲が拳藤に背負われている俺に向かって怒声を上げる
「大丈夫だ、俺は戦わない。戦うのは…こいつらだ」
俺の呼び出しに答える多数の影
「は?」
その光景に思わず言葉を失う鉄哲
まぁそんな反応になるわな
俺も正直驚いてんもん
さっきのはぁとみたいにデータとして入れたキャラを丸々ストライカーとして再現させるなんてさ
そんな考えなんか初めからなかったからな
「
「……わかった」
渋々といった形で地面に座り込む鉄哲
歯車と命のやり取りをしたのだ
その緊張感から解放されてそうなるのは仕方ないだろう
「ここまでありがとう、拳藤。こっから先は俺らでやる」
「うん。無理だけは絶対無しだよ」
俺は頷く
それを見た拳藤は俺を降ろす
さっきまでの俺ならこのまま地面に倒れこんだだろう
だけど今はさっきまでと違う
引きちぎれてたはずの神経は全て元に戻ってる
確実に
変数弄り、変数リセット
ざっくりと説明すれば変数に頼っているキャラのライフを0にして即死させたり弱体化させたりする即死の一種だ
これを使う代表格としてはアザゼルなんかが有名だな
この凶悪な即死である変数弄りには大きな弱点(?)があって
それは変数を弄られたと判断したキャラがペナルティを発生させる場合があるという点だ
MUGEN業界では
そもそもこの変数弄りの技術を使うキャラは大体が神や狂最上位(笑)みたいなものばかりだから普通にやってたら狂中位までのランク帯でそんな事が起きることはまずないと言ってもいい
今回はこのペナルティを利用して俺を回復させたんだと思う
つまり今の俺は一時的に論外化しているというわけだ
まぁそれ以前に受けてたダメージが天元突破してたわけだから完璧に回復してないんだけどな
「お前らは少なくとも10mは離れてろ。ストライカーの行動は俺でも完璧に制御できるわけじゃない。白羅やヴァニみたいは全画面が出ちまったらそっちにも攻撃が飛んじまう」
歯車にペースを掴まれる前に刺す、そうじゃないと勝ち目はほぼない
奴がもう一度ドラゴンインストールを使ってくる可能性もあるんだ
油断はできないし加えて今の俺は満足な機動力がない
なら絶え間なくストライカーを出し続けてこの場を制圧しなきゃならん
そうなると、どのキャラをストライカーとして使うかなんて考えている暇なんてない
もしストライカーの中に広範囲に及ぶ攻撃を放つ奴が出たらあいつらにも被害が及んじまう
だから俺は拳藤と鉄哲をこの場から離れれさせた
「行くぞ歯車、お前が相手取るのはMUGENの戦士たちだ!」
俺の中で暴れさせろとみんながざわめく
まるで獲物を求める獣のように…
そして、俺と歯車の最終ラウンドが幕をあける!
アザゼル
狂最上位(笑)さん
即死耐性はそこまで酷いものではないため神相手だと何もできずに負けたりする
あと変数弄って相手をブチ切れさせて返り討ちにあったりもする
この辺が最上位と言われている所以
愛乃はぁと
アルカナシリーズの初代主人公
誰が相手でも決して手を抜くことがないまっすぐな少女
誰よりも愛を信じて戦っている
Aはぁと、ブラックはぁとなど多数の改変キャラが存在し人気が伺える