俺はMUGENの可能性   作:轟く雷鳴のギース

67 / 72













頑張れ頑張れドカベン!










66話

 

 

 

 

最悪の事態になった

やっぱあのネズミじゃ無理じゃんか!

なんで母さん採用してんだよ…

俺の平穏はこんなにも容易く崩れ去るものなのか

(ヴィラン)連合?

知らんなぁ!そんなモブ共のことなんて!

いわゆるラスボスだぞ、うちの母さん

昔はなんとも思わなかったけど流石に気づくわ

あの人俺に向けてる愛情が子供に向けてるソレと違うんだよ

だから家から離れるつもりで親父にだけ相談して雄英受けたのに…

俺の苦労はたった1つの出来事で無駄となったわけだ

 

そんな母さんはニコニコしながら俺をずっっと抱きかかえてる

飽きないんすかねぇ、飽きないよねぇ

母さん俺のこと大好きだもん

 

「京?」

 

と、母さんが突然耳元で囁くからビクッと反応してしまう

艶っぽい声だからなんかやばい

 

「な、なにさ」

 

「もうどこかへ行ったりしないでくださいね」

 

母さん、それがそのままの意味ならいいんだよ…

母さんの場合どこにも行かさないじゃん

自由がほぼほぼなくなるんだよ

だから逃げたってのに母さんはそれに気付かないし、今後指摘されたとしても聞き入れないだろう

それが母さんという人物だから

ってか母さんが教師になるってことでかんっぜんに意思喪失してたけどどのみち寮に入るんだっけ

なら離れてられるじゃん!

やったぜ!

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

今俺がいるのは築3日の校舎から徒歩五分の位置にある俺たち『生徒』の新しい家.ハイツアライアンス

 

当初の予定通りA組のみんなが寮の前に集まっていた

 

「みんな無事に集まれて何よりだ」

 

相澤先生が口を開く

うん、いつもの光景だ

横に母さんが立っている事以外は…

 

「さて、これから寮について軽く説明するがその前にいくつか話す事がある。まず当面は合宿でとる予定だった仮免取得について動いて行くことになる。それに当たって横に立っているこの人が副担任としてA組につくことになる。この人のことを軽く説明すると本来関西でプロのヒーローとして活躍している人だ。知ってるやつは知ってるだろう、名は“Grand Order”単純な実力だけなら轟の親父より上だと俺は思ってる。あと嶽の母親だ」

 

さらっとバラすなおい!

何事もないように爆弾発言するの治ってねぇのかよ

おかげで一気にざわめきがクラス中に広がったじゃんかよ

 

「まだ話は終わってない」

 

真剣な眼差しで相澤先生が呟く

それを聞いたみんなはピタッと私語をやめる

相澤先生がこんな空気の時はいつも真面目だからだ

 

「轟、切島、緑谷、八百万、飯田、嶽。この6人はあの夜、爆豪、常闇の救出に赴いた」

 

その瞬間クラスの空気が変わる

大方俺がいた事は中継で知ってはいたがそこに他の5人がいた事は知らなかったと言ったところか

 

「その素ぶりだとみんなも把握はしていたわけだ。色々棚上げした上で言わせてもらうよ。オールマイトの引退がなければ爆豪、常闇、耳郎、葉隠以外、皆除籍処分にしている」

 

あまりにも唐突な発言

俺は除籍処分になるだろうと思っていたけどそうならなかったのはそういう事だったのか…

 

「彼の引退によってしばらくは混乱が続く。当たり前だろう、平和の象徴が戦えなくなったんだ。今まで隠れていた(ヴィラン)たちが活気付いている。そんな状態で雄英から人を追い出すわけにはいかない。Grand Orderに来てもらったのも少しでも君たちの力を底上げするためだ。理由はどうあれ君たちは俺たちの信頼を裏切った、これから正規の手続きを踏み、正規の活躍をして失った信頼を取り戻してくれるとありがたい」

 

あまりにも重い言葉

それがクラス中にのしかかる

 

「以上だ。Grand Order、なにか一言お願いします」

 

「はい。皆様初めまして京の母のでGrand Orderという名でヒーローをしています。よろしくお願いしますね」

 

今までの相澤先生の空気を癒すかのように柔らかな笑顔で告げる母さん

いや、まって。俺ら今母さんのそのテンションについていけない…

 

 

このあと俺たちは爆豪が上鳴をぼこしたあと切島に金を渡したり、母さんと女子が会話をしたり緑谷が母さんに色々質問したりして嫌な空気は一気になくなった

あ、緑谷くんよ、君の質問の答え全部答えになってないからね

あの人愛があればなんでもできる精神だから

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

ぐだぐだとしながら部屋を作ったあとみんな一階の共同スペースでわいわいたむろっていた

明日から何かしら始まるとしてもこういう場所でみんなと生活するとなるとワクワクが止まらないよ!

そんな時だった

だらだらとしてるところに女子からの提案が飛んで来た

 

「お部屋のお披露目会しようよ!」

 

その一言により始まった部屋のお披露目会と言う名の趣味暴露会

又の名を黒歴史暴露会

 

特にやばかったのは常闇だった

なんてったって痛い

痛すぎる、背中がちくちくしてきた

だがこの流れからすると俺の部屋も見せることになるんだよなぁ…

 

なんて思いながら俺の番になった

俺が扉を開けるとそこにいるはずのない人がいた

俺はそれを確認すると光よりも早いだろうスピードで扉を閉じた

 

「えー、なんで閉じるのー?」

 

芦戸がぶーぶーと文句を垂れる

だけど見せるわけにはいかない

見せたら俺が終わる

社会的な意味で終わる

 

「ごめん、みんなちょーっと待ってて。片付けてくる。先に他の人の部屋に行っててもいいから」

 

俺はそう伝えると中を見せないように少しだけ扉を開けて中に滑り込む

そしてそこにいたのは…

 

 

 

まあ母さんだよね

 

 

 

誰だよ寮生活なんだし母さんから離れられるとか言ってたの!

出て来いよそんな無責任なこといってたやつ!

俺がボコボコにしてやる!

 

「で、なんで母さんがいるの?」

 

「母が息子の部屋に居てはならない理由がありますか?」

 

あるよ…

大有りだよ…

むしろ問題しかないよ…

 

「母は京が心配で心配で仕方なかったのです」

 

「だからって部屋で待ち構えてるなよ…」

 

「これは学生時代からの友達から昔教えてもらったので…」

 

誰だよそんなこと教えたやつ

嘘が嫌いなやつか?

良妻願望のあるやつか!?

毒の個性持ってたりするんか!?

 

 

「とりあえずさ、これから部屋を見せ合いっこしようぜって話になってるんだよ。だから母さんがいると困るなぁなんて…」

 

「どこに困る要素があるのでしょう。母と子が一緒にいるのに問題などありませんでしょう」

 

一般家庭ならな…

ここ寮だからね?

 

「もういいよ…この際だし母さんのことも紹介するからとりあえず着替えて。なんでそんな格好なんだよ。薄着過ぎるだろ。ほぼ裸じゃんか」

 

「これも昔教えていただいたのですが…これをきて玄関で正座で「まって、それ以上はいけない。それは間違った知識だから」そうなのですか!?」

 

意外な反応

根が素直だからちゃんとして接していればいい人なんだよ

見境ないだけで

 

「うん、だから上着着て。服は…俺のでいいか。これでも着てて」

 

適当にTシャツを出して渡した

真っ赤なTシャツにBusterと書かれたやつだ

 

ダサいけどまあいいや

なんか母さんに似合ってるし

 

「嶽〜入っていい〜?」

 

外から芦戸の声が聞こえてくる

他の奴らの部屋を見て帰ってきたようだ

 

「ああ、今開ける」

 

俺の半歩後ろにピタッと母さんがついてくる

はっきり言って怖い

 

「あれ…Grand Order先生?」

 

芦戸が開いた扉の中を見て呟く

うん、なんで?って顔になるよね

俺もそうなった

 

「まあ紹介するよ。俺の母さん、なんでか知んないけど部屋に居たから待ってって言ったんだよ」

 

「あ、そっか。嶽のお母さんだったねそういえば」

 

後ろでニコニコしてる

俺を抱きしめようと手を伸ばしてくるがそれを払いのける

この人ことあるごとに俺を抱きしめようとしてくるから油断ならない

 

「で、部屋の中だったな。なんもないぞ」

 

俺はみんなを中に案内する

 

「うわ!デッケェパソコンだ!」

 

「あー、それ触んなよ。それ買うとしたら100万は超えるからな」

 

「ひゃ…」

 

「パーツとかジャンク品やらなんやらかんやらバラして組み直してるからそこまで高くはないけどな。あ、お前ら一度見ていくか?俺の個性のオリジナルたちを」

 

その言葉がキーになったのか緑谷がえらく食いついてきたことでMUGENを起動する

 

「入学直後の頃はこのランクのキャラの再現をしてたんだよ」

 

と、俺はクーガーの兄貴とシャルラッハを選択し試合を開始させる

結果はシャルの10割で決まったのだが…

 

「ま、この辺は格ゲーをやめ始めた奴らのランクだ。こいつは格ゲーをしてない」

 

俺が次に選択したのはアザゼルと白麗霊夢

 

「な?」

 

何が起きてるのかわからない別次元の戦い

並みのパソコンでは一気に寿命が尽きるであろうエフェクトの数々

 

「嶽はこれを再現させてるの?」

 

「今だとこれよりもうちょい上のランクまでいけるな。多分神中位の攻撃特化まではいけると思う防御性能が高いやつらはちょっとキツイな」

 

「ん〜言ってる意味がよくわかんないけどどうして?」

 

「俺自身が攻撃寄りの性格だからだろうな。守るより攻めろってタイプだし、単純に俺と防御型は合わないってだけ」

 

へー、と麗日が呟く

こればっかりは性格だから仕方ないでしょ…

なんて思いながら俺がMUGENを色々弄ってるとうずうずしていた峰田がとうとう我慢できなくなったように「次行こうぜ!」なんて言い出した

 

「次?俺が最後じゃねぇの?」

 

「男子はな。次は女子の部屋を見に行くんだ」

 

峰田のその一言により俺の背後から俺だけに向けて殺気が放たれる

殺気の主は言わなくてもわかるだろう、母さんだ

大方自分を放って他の女子のところに行くのか?とでも言いたいのだろう

母さん、あなたは俺の彼女かなにかか?

あんた母さんだろうに…

 

「俺はここらでやめとくわ。母さん来てるし放っておくわけにもいかんだろ?」

 

そう言って俺は部屋のお披露目会から離脱したのだった

 

因みにこの後母さんは俺の部屋に住むとか言い出してそれを否定したら泣き出してなだめた結果俺の部屋に母さんが居つくことになりました

 

 

不幸だ…

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。