朝、俺は咲夜さんに起こされた。
「起きなさい。あなたが一番早くに起きなくてどうするの?」
強引に起こされたが、俺は素直に起きた。それは以外にも
疲れはあるが、ぐっすり寝れたからだ。この数日、家を出てからは
外で寝てたせいか、このベッドがものすごく気持ちよかったので
熟睡していた。
目をこすり咲夜さんを見てあいさつをする。
「おはようございます咲夜さん」
「おはよう。これからは一人で起きなさい。今日は
最初だから起こしてあげてるだけですから」
「わかりました。気をつけます」
「よろしい。それではその服に着替えたらテラスに
来なさい。そこで一番重要な事を教えるわ」
「了解です」
咲夜さんは出て行き、俺は着替えをする。これは執事用の
服だ。まさか、この服を着る時が来るとわ。
初めて着るので少し戸惑ったが、どうにか着て鏡を見て
身だしなみを整える。部屋を出ると咲夜さんが待っていて
そのままテラスに連れて行かれた。
そのテラスはやはり広く完全に場違いな自分が居るのが
不思議に思いた。そんな事を思っていると咲夜さんからの
指導が入る。
「いいですか?今から一番重要な仕事を教えます。これが
できなければすぐにやめてもらいますから」
「わかりました。それでその重要な仕事というのは?」
「紅茶の入れ方よ」
「?紅茶の入れ方ですか?」
「そうよ。お嬢様は紅茶を飲む時が至福の時なの。だから
その紅茶がおしくなければいけないわ。普段は私が
するのだけれど、買い物を行く時になどにお嬢様が
飲みたくなれば、私が居ない時でもあなたがしてあげれる
からこれで、お嬢様は安心できるわ」
「あの、咲夜さん?」
咲夜さんは語りながらどこか興奮していた感じだったので
俺は呼び止めた。
「ごほん!ですからあなたにはこれを覚えてもらいます!
もちろん、これ以外にもありますが。それじゃやって
もらいますよ」
とは言っても、そんな事をしたことがないので俺は
初めから教えてもらい、それをメモし、一つずつ
こなしていった。
午前中はそれだけをして、午後から別の事を教わる。
途中、フラン様につかまり、またボロボロに
されるが、咲夜さんが手当をしてくれたのでそこまで
ひどくにはならなかった。
あっという間に時間が過ぎ、もう夜になった。俺は
自分の部屋に戻っても、紅茶の入れ方を練習していた。
すると、一応持っていた携帯が鳴った。
「まさか、ここでもつながるなんてな。どうするか」
電話してきたのは俺の親だった。さすがに何日も
帰らなかったので、心配したのか、それとも・・・
俺は迷ったが電話に出た。そして、やはり怒られ
俺はもう帰らないと言い切ってしまった。もちろん
ここの事は言っていない。
俺は電話を切った。すると、咲夜さんが部屋に
入ってきた。
「どうしました?大声を出したりして」
「すいません。聞こえてましたか?」
「ええ。たまたま通りかかっただけですけど。それで
どうして怒っていたのですか?」
「えっと、それは」
俺は素直に話した。
「そうですか。やはり人間というのは身勝手で
けがらわしい者ですね」
「俺もそう思います。自分の好きな奴以外は
見下すような目で見るし、身内なのにあ~しろこ~しろって
うるさくいうし、勝手すぎます」
「そうね。それには賛同するわ。私もこの力のせいで
嫌われていたから」
「咲夜さんが嫌われるんですか?」
「ええ。私は普通の人間だったけれど、この力が
目覚めてからは人としては見られなくなったわ。だから
私は人から離れ、お嬢様についたの。お嬢様は私を
わかってくれたから」
「そうなんですか。そう思うと人より悪魔の方が
優れてるのかもしれませんね。レミリア様は俺なんかも
受けれいれてくれたし・・・よし、俺は絶対に戻らない!!
全身全霊でレミリア様につくします」
「良い心がけね。お互い、人から嫌われた者としても
良くやっていきましょう。もちろん、仕事は厳しく
行きますが」
「ハイ。お願いします咲夜さん」
「ええ。それじゃおやすみ」
俺は少し咲夜さんの事が知れてよかった。それも
親が電話をしてきたからなのだが。
そうして、さらに俺は意気込んで仕事に励んだ。それを
咲夜さんもレミリア様も認めてくれて、二週間程
経ち、俺は本当に紅魔館の一員に慣れた。