真剣に私と貴方で恋をしよう!! 外伝? ~毎日が記念日 365日の小噺~ 作:春夏秋冬 廻
・11月1日 『犬の日』
「いいクリス、今日はワン子を褒める日なんだよ」
「なんだ急に。犬が何したのか?」
「違うよ。今日はワン子の日なの」
「なんだ、あいつの誕生日なのか? だったら早くプレゼントを買ってこなければ」
「騙されるなクリス。別に今日はワン子の誕生日でもなんでもない」
「大和か。では何なんだ?」
「今日は『犬の日』なんだよ。今日11月1日の『111』を犬の鳴き声『
「なるほど、だから『犬の日』か……おい京、何が犬を褒める日だ。あいつは全然関係ないだろ」
「ちっ……」
「舌打ち? お前今、舌打ちしただろ? 待て京! 逃げるな!」
「そもそもお前がワン子を『犬』って呼んでるから京にイジられるんだろ」
・11月2日 『キッチン・バスの日』
「シンクの水垢ってなかなか落ちませんよね」
「あれはね、お酢を使うといいらしいよ。何でも水垢はアルカリ性だからお酢の酸性が中和するんだって」
「タカっちなかなかの物知りだぜ」
「なあジン。あの2人は顔を突き合わせて何の話をしているんだ?」
「何でも水回りの汚れの落とし方について語ってるようだ」
「色気ないな。そもそもなんでそんな話しになったんだ?」
「さっき今日が『キッチン・バスの日』って事をお教えたんだよ。ほら、明日が文化の日だから前日である今日に『家庭文化の在り方を考える日』にしようってキッチン・バス工業会が制定したんだ」
「そっからどうすればあんな話しに行きつくんだ……」
「お互い、家事が特技だからだろ」
「へぇ、そうなんだ。今度まゆの言う通りにしてみるよ」
「はい! お役に立てて何よりです!」
「……本人たちが楽しそうにしているからいいか。何とも色気ないけどな」
「やけにそこに拘るなモモ」
・11月3日 『いいお産の日』
「ねぇ大和。今日が何の日か知ってる?」
「何の日って『文化の日』だろ?」
「そうだけど、それ以外にもあるんだよ」
「ああ、戦前は明治天皇の誕生日だったから『明治節』っている祝日だったんだよな。あとは『文化の日』にちなんで『文具の日』や『まんがの日』でもあるな」
「うんそうだね。でも今日は『いいお産の日』でもあるんだよ?」
「『飯尾さんの日』? 全国の飯尾さんを称える日なのか?」
「わざと言っているでしょそれ。あのね、出産の現状をもっと多くの人たちに知ってもらい、今のお産の状況をよりよいものにしていく日で、『
「……それを俺に言ってどうしたいんだ京?」
「大和も将来、私のためにお産についての知識をちゃんと持っておいてね。ああ! 大和の赤ちゃんを考えるだけで想像妊娠しそう!」
「怖い事を本人の目の前で言わないでくれ!」
・11月4日 『ユネスコ憲章記念日』
「タク? 何か面白い事でもあったのか? パソコンの画面見ながら笑ってるけど」
「ああジン兄。今日って『ユネスコ憲章記念日』なんだって。1946年・昭和21年の今日、国際教育科学機関《ユネスコ》が発足した日らしいんだ。なんか『文化の日』の次の日っていうのが良く出来てるなって思ってんだ」
「なるほどね」
「うえぇぇん。助けてジン兄~」
「どうしたカズ? まるで縄張りを追い出されて当てなく迷っている子犬のような気配だな」
「どんな気配なのさ!?」
「大和と京に勉強教えてもらおうと思ったのに相手にされなかったよ~」
「ついにあの2人も匙を投げたってわけか」
「そんなに酷いのか……分かった。俺が見てやるから向こう行くぞ」
「ありがとー!」
「無邪気について行ったけどなんだろう、ジン兄って大和や京よりもスパルタな気がしてならないんだよね」
「うわぁぁぁん! ジン兄、厳しすぎるぅぅぅ!」
「やっぱりね」
・11月5日 『縁結びの日』
「こら凛! 急に帰りに行くところがあると連れだしたと思ったらこんな所に連れてきて。いったいここはどこだ?」
「まあ落ち着け小梅さん。ところで今日が何の日か知っているか?」
「ん? 何かの記念日なのか?」
「ああ。今日は何と11月5日の『
「ほう、それで?」
「日頃男日照りの小梅さんのためを思っての後輩のささやかな心遣いだ」
「そうか、心遣いか。ありがとう――なんて言うとでも思ったかこの俗物が! それは余計なお世話というものだ! だいたいお前も似たようなものだろ!?」
「ははは。私は結婚するつもりもないし結婚を催促もされてないからな。すでに左うちわで暮らせるだけの蓄えもある」
「くっ……私は時々、なんでお前の友人をやっているのか分からない時があるぞ」
「ははは。正反対だからこそ長続きするんだよ小梅さん」
(自分で書いててあれだけど、この2人の組み合わせ凄く好きです)
・11月6日 『お見合い記念日』
「はぁ……」
「どうしたんです小島先生? 溜息なんか吐いて。悩み事なら相談に乗りますよ?」
「宇佐美先生。いえ、至極個人的な事ですので大丈夫です」
「そうですか。ところで今晩、食事でも――」
「結構です」
「相変わらずとりつくしまもないねぇ……」
「母親から見合いの催促をされているらしいからな。憂鬱なんだろ。ちなみに今日は『お見合い記念日』らしいぞ巨人さん」
「気配を消して背後に立つなよ凛坊。そして無駄に必要のない知識もありがとさん。しかしお見合いか……小島先生も頼めば恋人役ぐらい引き受けてやるのにな」
「貴方には無理だろう巨人さん」
「無理ってなんでそう言い切れるんだ」
「至極簡単で単純明快だ。貴方は何から何まであの人の好みから外れまくってるんだ。掠るどころか大暴投級に外れているのさ」
「遠慮なく言ってくれるねオイ。だいたい小島先生の好みって……」
「性格からして年上はたぶん不可だ。頼るより頼られる事に慣れ切ってるからな。母性本能をくすぐる相手が1番だと私は思っている」
「年上不可って……オジサンの夢をあっさりと壊すなよ」
「自分で自分を『オジサン』と呼んでる時点でアウトだよ」
「バイトで雇ってた時から思ってたけど、凛坊、お前さん本当に容赦ないね」
「褒め言葉として受け取るよ」
(さり気なく凛奈と巨人が知り合いです……)
・11月7日 『鍋の日』
「ああ! ずるいぞキャップ! その肉は自分が取ろうと思っていたのに!」
「知るか! 早いもん勝ちだぜ! って、ああ! 俺が狙ってたつみれ!」
「早い者勝ちなのだろう?」
「あ……あの、そんな喧嘩腰に食べるのはどうかと……」
「まゆっち、しょせんこの世は弱肉強食、強ければ生き弱ければ死ぬんだよ」
「パネェな京ネェさん。まるで某侍マンガの大悪党の名ゼリフじゃねぇか」
「ちったあ静かに食えねぇのかテメーらは。うるさすぎて飯が不味くなる」
「はは、しっかし夕飯で鍋ってのも珍しいよな。いつもならひとりひとりにちゃんとした膳があるのに、こういった料理って余り出てこないもんな。何でか知ってる、ゲンさん?」
「俺に話を振るな。ったく、今日が『鍋の日』だからじゃねぇのか。11月7日は立冬になる事が多いし、冬と言えば鍋だしな」
「そうなんだ。教えてくれてありがとうゲンさん」
「勘違いすんな。これ以上うるさくされると迷惑だからだ。それだけだからな」
(相変わらずツンデレだなぁ)
・11月8日 『いい歯ならびの日』
「………………」
「なに考え込んでんだ、モモ?」
「ああ、ジンか。ちょっと気になった事があってな」
「気になった事?」
「私は川神流・瞬間回復を使うだろ? あれはまあ簡単に言えば一瞬で傷を治す技なんだが、ふと思ったんだ。あれって歯が抜けても治るんだろうかと」
「確かに永久歯は抜けたら生えてこないしな……っていうか、どうしてそんな事考えたんだ?」
「なんでも今日は『いい歯の日』で『いい歯ならびの日』らしいくてな」
「そうか、11月8日で『
「それでお前はどう思う?」
「そんなに知りたいならやってみればいいだろ? ってオイなんだその視線は。まさか俺にやれってんじゃないだろうな?」
「いや、お前なら瞬間回復できそうだし、私がやってもし治らなかったら恥ずかしいし、お前に嫌われたら生きていけないからな」
「それぐらいで嫌いになるか。それ以前に、そう思うんだったら最初から考えるなよ」
・11月9日 『119番の日・ベルリンの壁崩壊の日』
「大和! 今日が何の日か知ってるか!?」
「今日? 11月9日だから『119番の日』だろ?」
「日本ではそうなのか。って違う! 今日は我がドイツにとって歴史的な日なんだぞ!」
「『ベルリンの壁崩壊の日』なんだろ? 確か1989年の今日、ドイツ西ベルリンを囲んでいたベルリンの壁が取る壊されたんだよな」
「さすがジン兄殿! まさにその通り!」
「と言っても、お前も生まれてないしリューベックはベルリンから離れているだろ?」
「なんだと!? 大和貴様、我がドイツの歴史に喧嘩を売る気か!?」
「後は1938年に『水晶の夜』事件が起こったり、1918年には帝政が廃止されたりと、11月9日はドイツにとっていろいろ歴史的な節目の日なんだよな?」
「その通りだ! そうだ! 父様とマルさんにも電話しなければ!」
「助かった兄弟」
「相手の機嫌がいい時は水差すような事は言わない方がいいぞヤマ」
・11月10日 『断酒宣言の日』
「こんな時間まで酒とはイイ身分だな釈迦堂」
「なんでぇルーかよ。どうだ、お前ぇもこっちに来て一緒にやらねぇか?」
「お断りだネ。そもそもワタシはお酒はやめたんだヨ」
「つれねぇな。酒飲んでる時の方が強ぇってのに」
「だからだヨ。そんな事に頼っては真に強いとは言えないからネ。それに今日は『断酒宣言の日』らしいシ、どうだい釈迦堂、君もこれを機に酒をやめてみては」
「冗談じゃねぇ。俺にとって酒ってのはライフワークみたいなモンだからな、やめろと言われて『はいそうですか』ってわけにはいかねぇんだよ。そもそも、なんで今日が『断酒宣言の日』なんだよ?」
「さぁ? それはワタシにも……」
「それは11月が英語でNovemberと読む事と10日って事で『もう
「……ジン、子供はもう寝る時間だヨ」
「こんな時間まで起きて何してんだお前は」
「モモが苦手なのにホラー映画を見てまして、怖がってたので寝付くまで一緒にいたんです。だからこれから自分の部屋に戻りますよ。それじゃあお休みなさい」
「……興がそがれた。今日はもう寝るか」
「それがいいネ」
(特に意味もなくオチもなく。何となく釈迦堂さんを出したかった。時系列的には神が小学5年ぐらいと思って下さい)
・11月11日 『ポッキーの日』
「ジン! 今日は『ポッキーの日』だぞ!」
「らしいな。グリコが1999年・平成11年の11月11日に制定したって事だけど」
「ああ、平成11年11月11日で『1』が6つ並ぶ事から制定されたらしいな。そして今年は2011年11月11日で再び『1』が6つ並ぶ年だぞ」
「そうだな。それで『ポッキーの日』がどうかしたのか?」
「どうもこうも今日は『ポッキーの日』。恋人がいるならやる事があるだろ」
「……まさかと思うが『ポッキーゲーム』をやろうって言うんじゃないだろうな?」
「そのまさかだ。さあやるぞ今すぐやるぞ!」
「やってもいいがモモ、後ろにあるポッキーの箱は何だ?」
「ん? 11月11日ちなんで11箱だ。もちろん全部ポッキーゲームで食べ尽くすぞ。本当は1111箱にしたかったがそんな金ないしな。不満だったが妥協したんだぞ」
「せめて11本にしてくれ……」
・11月12日 『洋服記念日』
「しかし、日本でも普段の服は洋服なんだな。テレビと同じなのは京都のあの場所だけか?」
「あのなクリス。何度も言うが京都の映画村は時代劇の撮影のために作られた所で、今の日本は諸外国と変わらないぞ?」
「それはもう十分理解しているぞジン兄殿。ただあれほど素晴らしい服があるんだ。常日頃から着ていてもいいと思うのだ」
「女性の着物ならともかく男の羽織袴はな……そもそも日本に洋服文化が広まったのは明治5年に『礼服には洋服を採用す』っていう太政官布告が出された事から始まるんだ。それまでは礼儀の場といったら公家風・武家風の和服礼装だったんだけどその布告で廃止になったんだ。それを記念して今日は『洋服記念日』に制定されているしな」
「なるほど……だからこそ昨今の伝統行事の時は和服礼装が多いのか」
「そういう事だな。洋服文化の広がりで逆に和服の方が礼装がなったってわけだ」
「という事はジン兄殿とモモ先輩の婚儀はやはり神前式になるのか?」
「……なんでいきなりその話題にいくんだ? って言うか答えにくい質問をするなよ」
・11月13日 『いいひざの日』
「
「いいな~。ねえ大和。私もしてあげるから付き合って?」
「それは何に対する『付き合って』だ? 膝枕だけしてくれるなら吝かではないぞ京」
「チィ」
「露骨に聞こえるような舌打ちをするな。そう言えば今日、11月13日は『いいひざの日』らしいな。『
「なるほど。だからモモ先輩は膝枕してるんだね。でもあれって……」
「それ以上は言うな京」
「本当は『膝』枕じゃなくて『太腿』枕だよね。本当に『膝枕』をしたら痛いし変な体勢になるよね」
「世の恋人たちの幻想をぶち壊すなよ……」
・11月14日 『オレンジデー・ムービーデー』
「おい京、なんだこの大量のオレンジジュースと映画のDVDは? そして何故それを俺の部屋に持ち込んでいるんだ?」
「知ってた大和? 今日は『オレンジデー』で『ムービーデー』。恋人同士が一緒にオレンジジュースを飲む日と一緒に映画を見る日なんだって」
「だから何で俺の部屋に持ち込む」
「やだもう! それを私の口から言わせるなんて! 今日は1日中部屋に引き籠ってDVDを見よ。そして大好きです大和」
「どんなテンションだお前は!? それからお友達で」
「……モモ先輩が羨ましい。喜々として大量のオレンジジュース買ってレンタルDVD借りていったのにな……」
「兄弟はオレンジジュース好きだし映画もよく見るからな……なんかあの2人のための日に思えてきたぞ……」
「ここは対抗して私たちも!」
「だからお友達で願いします」
・11月15日 『七五三』
「そう言えば今日は『七五三』ですね。みなさん何か思い出はありますか?」
「ちなみにまゆっちは3歳の時も7歳のときもちゃんと着物着て写真撮ったんだぜー」
「期待に応えられないけど僕はないね」
「そもそも俺様、今日が『七五三』だったのも初めて知ったぜ」
「やったことないね」
「アタシもー」
「やったとしても覚えてねーよ」
「自分はやったぞ。3歳の時も7歳の時も。父様が着物を買ってくれて写真も撮ったんだ。日本ではあまりやらないのか?」
「さすが日本かぶれ。でも本格的に祝うのは金銭的に余裕のある家か、昔から慣例になってる家だけだろ。あとは近くに祖父母が住んでいる家ぐらいか? 今はレンタルで安上がりだからそれほどでもないかもしれないけど、基本的には3歳の時しかやらないんじゃないかな。兄弟や姉さんはやっぱり寺院だからちゃんとしたのか?」
「まあな。俺は紋付袴、モモは着物着てな。そう言えば7歳の時は着たくないって駄々こねてたなモモは」
「あんな動きにくいもの誰が好き好んで着るか。それよりもタカ、お前さっきからなに黙ってるんだ?」
「あ、分かった。きっと凛奈さんに着物着せられて化粧もされたんだ」
「いやミヤ、さすがにそれはないだろ。そうだろヒロ?」
「……3歳の時は記憶にないけど袴と着物、両方着た写真があるんだ。5歳の時は普通だったけど、なんで7歳の時に着物着て化粧して写真と撮らされたんだろうね僕……」
((((((((((笑い話だけど笑える雰囲気じゃない))))))))))
・11月16日 『幼稚園記念日』
「あ~いいね~無垢な娘は可愛いね~」
「トーマ。準が病気だよ~?」
「指をさしてはいけませんよユキ。準のアレは一生ものの病なんですから。生温かく見守ってあげるのが友人というものですよ」
「知ってるか若、ユキ。1876年・明治9年の今日、日本で初めての幼稚園『東京女子師範学校付属幼稚園』、現在のお茶の水女子大付属幼稚園が東京の神田に開園したんだぜ。だから今日は『幼稚園記念日』に制定されているんだ」
「準は博識ですね」
「う~ん、それって凄い事なのかな~?」
「俺もお手て繋ぎたいな~」
「トーマ~、警察呼んだ方がいい~?」
「ユキ、例えどんな変態であろうとも友人を国家権力に売り渡すのはいただけませんよ」
・11月17日 『将棋の日』
「ガクとカズはこれで王手。終わりだな。クリス、その駒をそこに打つとあと10手目で王手な。逃げ道考えろ。タク、自分ばかりじゃなくて相手の駒の動きも考えろ、そのまま打てば22手目に王手だぞ。ミヤ、ヤマの手の真似ばかりするな。自分で考えて打て。ヤマ、長考は構わないけど人の裏ばかり読んでないでたまには正攻法でこい。それからキャップ、頼むから少しは定石に囚われてくれ」
「ねぇマヨ、暁君たちなにやってるの?」
「見ての通り将棋ですよ千花ちゃん」
「いやそれは見れば分かるから。だから何で暁君ひとりで風間ファミリー全員の相手をしてるの?」
「実は風間君がどこからともなく大量の将棋盤を持って来まして、何でも今日は『将棋の日』らしいのでみんなで打とう提案したんです。それで暁君が多面打ちが出来る仰ったので……」
「それでこの状況ね。でもいくら多面打ちが出来るからって7人同時に相手するって……相変わらず非常識よね暁君は……」
「モモ先輩の彼氏さんですから」
「そのひと言で片付くっていうのもある意味で凄いわよね」
・11月18日 『土木の日』
「知っていたかジン。今日は『土木の日』らしいぞ」
「『土木の日』? 土木建築の日って事か?」
「そうだ。何でも1879年・明治12年に工学会、今の日本工学会が成立されて、1987年・昭和62年に建設省、今の国土交通省の支援で制定したらしいんだ。それでどうして今日かというと、『土木」 の字を分解すると漢字で『十一十八』になる事かららしい」
「よく知っていたな」
「まあな。以前バイトしてた時に建築家のおっさんが教えてくれたんだ」
「なあモモ、俺はどこに突っ込めばいい? お前も女なんだからガテン系のバイトをするのはどうかと思うんだが……?」
「ガテン系は日当だし割がいいんだぞ? 借金返済に追われていた時はよくやったなぁ」
「遠い目になるのはいいが、そもそも借金をするな」
「今はしてないだろ」
「どうやら反省の度合いが浅いようだ。もう少し説教が必要のようだな?」
「藪蛇だったか……」
・11月19日 『鉄道電化の日』
「ねぇみんな知ってた? 今日は『鉄道電化の日』なんだよ。1956年・昭和31年の今日、米原~京都間の鉄道が電化されて東海道本線全線が電化したのを記念して、鉄道電化協会が1964年・昭和39年に制定したんだ。そもそも電車ってのは知っての通り蒸気機関車が始まりなんだけど、日本では1872年・明治5年に開業したのが始まり。電化の鉄道が登場したのはそれほど経過していない1890年・明治23年、上野公園で開かれた第3回内国勧業博覧会で日本初の電化鉄道、つまり電車の運転が披露されたんだ。営業運転されたのはその5年後、京都市で京都電気鉄道が開通。この運営は官営鉄道、後の国鉄、今のJRが運営していたけど、一般の鉄道では甲武鉄道が1904年・明治37年に飯田町~中野間を電化したのが始まり。その2年後に甲武鉄道は国有化されるからこの飯田町~中野間がそのまま国有鉄道初の電化区間になったんだ。それから大正、昭和を経て鉄道の電化が進んでいくんだけど――あれ? みんなどこ行ったの? お~い、話はまだ続くんだけど~?」
・11月20日 『ピザの日』
「なんだこの大量のピザは?」
「やあ暁君」
「クマちゃん。まさかとは思うがコレ全部食べるつもりか?」
「そうだよ。なんていったって今日は『ピザの日』だからね」
「ピザの日?」
「うん。凸版印刷が1995年にピザをイタリア文化のシンボルとしてPRする日として制定したんだ。なんで今日かというのはピザの原型のピッツァ・マルゲリータ誕生に関係した、イタリア国王ウンベルト1世の奥さんのマルゲリータの誕生日だからなんだ」
「食の事になると本当に博識だなクマちゃんは。だけどさ――」
「コラ熊谷! 学校にピザのデリバリーを頼むとは何事だ!?」
「さすがにそれはやりすぎだろ……」
・11月21日 『フライドチキンの日』
「肉! 肉! 肉!!」
「落ち着けワン子! 食べのものは逃げない!」
「何言っての大和! 逃げるわよ! 主にキャップとガクトの胃袋に!」
「ねえジン兄、なんなのこの大量のチキンは?」
「ヒロか。なに今日は『フライドチキンの日』だからな。さっきケン○ッキーで50ピースほど買って来たんだ」
「50ピースって……まあ、キャップと岳人君と一子ちゃんがいるから大丈夫だね。それで? あの2人はなにやってるの?」
「みんな集合するまでおあずけされてんだが、目の前の獲物に本能が抑えられないみたいだ」
「肉! 肉! 肉! 肉ぅぅぅ!!」
「ちょっ!? 落ち着けワン子! 俺の腕を噛むな!」
「既に野性と化してるね」
・11月22日 『いい夫婦の日』
「~~♪」
「機嫌いいわねお姉様。どうしたの?」
「おお、ワン子か。決まっているだろ、今日が11月22日だからだ」
「えっと……今日って何かあったっけ?」
「なにを言っているワン子。今日は『いい夫婦の日』じゃないか!」
「え、えっと……?」
「あ! ジンが帰ってきた! お帰りなさいあなた。お風呂にする? 食事にする?」
「……なあモモ、いったいぜんたい俺はなにから突っ込めばいい? それともノリ良く答えるのがお前のためなのか?」
「そうだぞ。今日は『いい夫婦の日』なんだ。もう1度やるからちゃんと答えろよ」
「まだ夫婦じゃないって言うツッコミはしない方がいいんだろうな……」
「さあ行くぞ! お帰りなさいあなた。お風呂にする? 食事にする? それとも、わ・た・し?」
「……良しモモ、最初にどう答えればいいか、そこから教えてもらおうか」
「ジン兄も大変だなぁ……」
・11月23日 『いい兄さんの日』
「ジン兄で決まりだよね」
「そうよね。だってジン兄だもん」
「何を指して『だって』かはよく分からんが自分も賛成だ」
「キャップさんも当てはまるんじゃないでしょうか?」
「確かにキャップも素養あるけど、年が離れてたらね。1・2歳ぐらいの差だと余りそう感じないね」
「さっきから何の話だ?」
「お姉様。あのね、今日が『いい兄さんの日』らしいから、ファミリーの男子で誰が1番お兄さんっぽいか話してたの」
「11月23日で『
「?」
「おおぉ」
「どういう意味だ?」
「あの、それって……」
「さり気なく惚気るなんてさすがモモ先輩だぜ」
・11月24日 『進化の日』
「今日は『進化の日』なんだって」
「なんだそりゃあ? ゲームの関係か何かか?」
「違うよ。1859年の今日、ダーウィンの『種の起源』っていう本の初版が刊行されたんだ。それを記念しての日なの」
「ガクトも早くゴリラから人間に進化するといいよ」
「テメェー京。俺様を馬鹿にしてんな」
「霊長類に分類してあげただけでもありがたく思って欲しいよね。前も同じこと言ったけどガクト、霊長類の意味知らないでしょ?」
「ぬっ……」
「なんで言い返せないのさ。それって殆ど一般常識だよ?」
「ガクトは進化よりもモロと融合して合体した方がいいじゃない?」
「またそのネタなの!?」
(ゲーム序盤と終了メッセージネタ。分かる人にしか分かんないかな……)
・11月25日 『女性に対する暴力廃絶のための国際デー』
「なあ、兄弟」
「なんだヤマ?」
「実は今日は『女性に対する暴力廃絶のための国際デー』なんだ」
「何となく言いたい事は分かるが聞いてやろう」
「ありがとう。女性が男性より身体的、世間の立場的に弱いのは認める。理不尽な暴力は許されないことだというのも確かだ。だがな、だからといって女性の暴力を野放しにするのはいかんと思うんだ」
「疲弊しきってるのはそのせいか」
「クリスに教えた嘘がバレて蹴られて、それに便乗した姉さんに関節極められ、姉さんの命令でワン子に殴られ動けないところを京にすり寄られ、まゆっちはオドオドして見てるだけ……」
「同情してやるが原因が自業自得だ」
・11月26日 『いい風呂の日』
「はぁ~。いい湯だなぁ~」
「オヤジくさいぞモモ――痛っ」
「こんな美少女に対して『オヤジくさい』とはなんだ。失礼な事言うと叩くぞ」
「もう叩いた後だろ……しかしあれだな。もう一緒に風呂に入るのが当たり前になったな」
「そうだなぁ……そう言えば今日は『いい風呂の日』らしいな」
「『いい風呂』? ああ、『
「いや、特にどうと言うわけでもないが……そうだな。いい風呂にするために私がお前の体を洗ってやる。私の身体を使って」
「なんだ、そのいかがわしい店のような提案は。却下だ却下」
「ふぅ~ん? あれか? あそこが元気になるからやめろって事か?」
「もう少しオブラートに包んで言え。って言うかお前はもう少し女らしい羞恥心を持てよ」
「ふん。お前の前で何を恥ずかしがる必要があるというんだ。もうお互い、全てを知り尽くしているというのに」
「それはそうだが……」
「ア、アダルトだわ。でもお姉様もジン兄ももう少し声を抑えてほしいな……脱衣所まで声が聞こえているんだけど……」
・11月27日 『更生保護記念日』
「そこに並べお前たち!」
「おいヨンパチ、なんでウメ先生あんなに怒ってんだよ!?」
「俺が知るか!」
「許可なく喋るな俗物! 島津! 福本! 今日が何の日か知っているか!?」
「「いえ! 知りません!」」
「今日は『更生保護記念日』だ! 刑務所から出所してきた者に更生の道を開く事を目的している!」
「ウメ先生! いくらなんでも犯罪者扱いは酷いと思います!」
「そうだぜ! 俺たちは自分たちの湧き上がる思いのまま行動したまでだぜ!」
「その結果が女子更衣室を覗く事か!? 反省していないようだな! いいだろう! 今日はお前たちが泣いて許しを請うとも徹底的に指導してやる!」
「「そ、そんなぁぁ~」」
「そもそもなんで止めようとした僕も一緒に怒られてるんだろ……」
・11月28日 『税関記念日』
「『税関記念日』ねぇ……」
「どうしたヤマ?」
「ああ兄弟か。いや、最近TPPが話題になってるからちょっと調べてたんだ。そしたら今日が『税関記念日』って出てきたから」
「なるほど。税関は関税を取り扱う部署だったな」
「あまり関係あるようには思えないけど、まあ1つの知識にはなったよ」
「ちょ!? なんで頼んだ本の倍の金を請求すんだよモモ先輩!?」
「代行料と運搬料だ。いいからとっとと出せガクト」
「理不尽だろそれ!?」
「さて、俺はあそこで暴利を貪る悪徳税関所をちょっと説教してくる」
「姉さんを説教できるのって、兄弟と鉄心さんだけだよな……」
・11月29日 『いい服の日』
「今日はなんでも『いい服の日』らしいぜ。『猟犬』」
「『いい服の日』? 何故今日なのですか、『女王蜂』?」
「11月29日だから『
「なるほど、理解しました。それで私にそれを教えてどうしようというのですか?」
「別に。ただテメェもたまには軍服以外の服を着たらどうかと思ってな」
「その言葉、そっくりそのまま返しましょう。貴女こそメイド服以外の服を着てはどうですか?」
「ふざけんな。
「それには肯定しましょう。私の
「それには同感だな。チャラチャラした服の何がいいんだか」
「女2人が服の話題で全く盛り上がらんとは……これだから野蛮な輩は嫌なのじゃ。女というものは着飾ってこそ、その魅力を発揮するというのに」
・11月30日 『オートフォーカスの日』
「なあ由紀ちゃん」
「はい?」
「カメラのオートフォーカスは便利だが私は気に入らんのだ。あれは素人にはありがたいが、やっぱり玄人は自分でちゃんとピントを合わせてこそのカメラだと私は思うんだ」
「えっと……いきなりどうしたんですか?」
「ああ、すまない。実は今日は世界初の
「そうなんですか。そう言えば凛奈さんはカメラをたくさん持っていましたね。趣味なんですか?」
「趣味……と言えば趣味だ。正確に言えば趣味のために必要なものだから持っている、だな」
「趣味のために必要なもの、ですか? ところで凛奈さんの趣味って……」
「決まっているだろう。緋鷺刀の成長記録を取ることだ」
「えっと……」
「それだけのためにプロ顔負けの写真撮影の技術を身につけたってか……やっぱパネェぜ凛奈っちは……」