東京であの地震が起こってから、もう長い時間が過ぎた。今はもう復興もすんでいて、災害の爪痕は面影すらない。あの時の事は今でも住人の心に焼き付いているが、取り敢えず今は平和だ。何も知らなかった俺はそんな風に思っていた、、、。
高校の入学式も終わり、高校生活を期待と不安が7対3くらいで混じった気持ちでいた俺は、初めてちゃんとした授業があるこの日を待ち望んでいた。確かに入学式や、自己紹介、大掃除など大体始業式の後にやるようなことで学校の中には入ったし、クラスメートも大方顔は知っているけれど、なんだか『高校の授業』という響きは、自分はもう高校生なんだということを再確認させてくれるようでワクワクする。なんだかんだで、高校というのは授業をするもんだしな。
「おはよう秋人!」
俺は教室に入るなり、自分の席の近くの同じ小学校、同じ中学校と、共に9年間をすごし、高校も同じでクラスも同じという友人、桜場秋人に声をかけた。
「おっす。竜一。」
そいつの雰囲気通りの爽やかな声が返ってくる。これがイケボってやつか、、、。
「なあ、楽しみだよな、高校初めての授業!どんな感じなのかな?」
「お前、優等生でもないのに、授業が楽しみとか、、、。キャラ大丈夫か?」
「優等生だろ!中学では、校内2番で、スポーツも出来て読書家!十分優等生っぽいだろ!」
「テストは良くても課題をろくに出さないから成績は中の中で、ここみたいな普通の高校きたんだろ?確かに運動神経はいいけど、中学で帰宅部だったからスポーツは優等生要素に関係ないし。あと読書家でも読む本は漫画と文庫本割合1対1だろ、」
そう、俺はなんだかんだでスペックは高いが、生まれつきの、やんちゃな性格のせいで、いろいろ台無しのもったいないやつなのだ!まあ、自分で言うのもアレだけど、、、。顔と身長だけは普通の範囲内なんだけどな。
「まあ、とにかく楽しみだろ?最初の担任の立花先生の理科の授業。」
「まあ、そりゃあの先生若くて可愛いしな。」
「違う。俺の言いたいことはそういうことじゃない。」
そう言って見た目以上に発言がチャラい親友をほっといて、隣の席のクラスメートに声をかける。
「ねえ、七海さん。高校初めての授業って楽しみだよね?」
と、これまた隣の席で、初めて会った時、同じ乱読派として話が合い、仲良くなった黒髪ロングの凜とした感じの女の子、七海仁美さんに話しをふった。
「確かに少し楽しみよね。でも、そういう発言が、高崎君から出るのは驚きね。」
「俺そんな優等生に見えない?」
「? ええ勿論。」
「そんな!!」
さも当然と言わんばかりに言われたその言葉は、まあ予想はしていたけどほんのちょり応えた。と、そこでガラガラと教室の扉が開き、立花先生が入ってきた。
「はい。それじゃあ授業を始めます。委員長さん。ごうれいを。」
「起立。礼。」
「「お願いします。」」
そうして初めての授業が始まった。今日の俺のメインイベントは本当はこれのはずだったんだが、放課後あんなことが起きるなんて当然この時は想像もしていなかった。
ssって書くの大変ですね。疲れました。2話目もできるだけ早く投稿するので、どうか次回もよろしくお願いいたします!