固有結界。この世を塗り替え心象世界を具現化する魔法に近い大魔術。それを発動した疑似英霊。存在そのものにノイズが走り、既に所々が消滅を始める。
道連れにしてでもセレアルトの聖杯戦争参加を拒むというのだろうか。彼の命をかけた特攻は、無数の剣軍としてブレイカーとセレアルトに迫る。
さすがにもう駄目だと思った矢先、ブレイカーが目を瞑ったセレアルトの頭に手を置く。
「少し苦しいと思うが、魔力を貰うぞ」
「お好きに、どうぞ」
どうせ負ければ死ぬのだ。好きなだけ持って行けと言う。すると、彼は腕の刻印を解除し、白と黒の魔力を放ち、自分たちに迫る剣の津波を打ち払う。不敵な笑みを浮かべる自分のサーヴァントに恐怖を感じる。
ブレイカーに迫る剣が彼の魔力に触れた瞬間粉々になり、攻撃を無効化された。それを見た世界の主は、自ら剣を抜いて迫る。
「運が無かったんだよお前は」
迫りくる赤いアーチャーを前に、ブレイカーは憐れむような目でそう告げる。その言葉と同時に、ブレイカーを中心に固有結界内に地響きが発生する。白と黒の魔力が波紋のように放たれ、世界を塗り替えていた心象風景が崩れていく。
破壊の権化である彼は、固有結界を打ち破る方法を過去に見ていた。長き年月が経った後も記憶に新しい、臣下と共に夢を追い求めた王と孤高で人類最古の王の決戦。その時の王が放った一撃。ブレイカーはそれをまねた。
対界宝具を真似るという反則技。それによって赤いアーチャーの支配する世界は消える。だが、彼の目的はセレアルトの抹殺。固有結界が消えても迷わず剣を彼女へ振り下ろさんとする。
「きゃあ!」
セレアルトが自分に振り下ろされる刃に悲鳴を上げるが、ブレイカーの赤い瞳は弓兵を見据え、手刀で彼の胴体を切断する。一撃で胴体を切り離された弓兵が地べたに倒れ伏し、消滅する。その顔はブレイカーに対する強い怒りが込められていた。
けれどブレイカーはそれに取りあうことなく、自分の契約者に手を貸す。けれど、手を取る前に、ブレイカーの宝具を封印した際の魔力消費でセレアルトは気を失う。
「名前は同じでも、ここまでか弱いか。これは考えないといけないな」
気を失ったセレアルトを抱き上げ、ブレイカーは迷宮の出口を超える。するとそこには校舎が広がっており、先程までの血生臭さが夢のようである。
「ほぉ。ギリギリではあるが、最初の試練をクリアーしたようだな」
声が聞こえ、その方向に目を向ければ、神父服を着た見覚えのある男性が居た。
「言峰綺礼だったか、あんた」
「私の名を知っているのか。だが君に会ったのは初めてだサーヴァント。私はこの聖杯戦争の進行を司っている上級AIだ」
「趣味の悪いAI用意したんだな、ムーンセル」
「人聞きの悪い。さて、本来であれば試練を突破したマスターへ、今後の説明と祝辞を述べる予定だったのだが、気を失っているのか」
言峰は、気を失い力なくブレイカーに身を預けているセレアルトを見ている。
「また今度にしてくれ。今は、休ませないといけない。それに傷の治療もな」
「であれば、保健室に連れていくと良い」
まさか罠でもあるのかと勘繰るも言峰は、何も言わない。仕方なくそうするかと保健室の場所を聞いて彼女を運ぶ。そんな彼の背中を見て言峰が忠告を残した。
「本日は、休息期間で問題ないが、明日以降にもマスターが起きないのなら、叩き起こした方がいい」
「期限があるんだな。助かる」
ブレイカーが保健室に向かった後、言峰は何かの情報をムーンセルから送信された。
「ほう。随分と訳ありなマスターとサーヴァントだったか。せいぜい励みたまえ、この聖杯戦争は君たちを歓迎する」
そう高らかに宣言したのち、どこかへ転移していった。
名前:セレアルト・グッドフェロー
読み:せれあると・ぐっどふぇろー
年齢:14才
身長:155cm / 体重:45kg
スリーサイズ:B88W55H80
イメージカラー:金と黒
特技:なし(全て普遍のため)
好きなもの:ゲーム / 苦手なもの:期待されること
趣味:ゲーム、ガーデニング
天敵:英霊エミヤ、ブレイカー
魔術属性:普遍 起源:普遍