東方猫戦争 ~ネコと女神と幻想と~   作:築地マグロ

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マグロだと思います。
ようやく2話ですねww割と時間がかかったので、自分でも驚く節があります。まぁテストやら何やらあったので。しょうがないね。

今更なんですが、ヴァルキリーの性格についてです。
普通に女性っぽい口調にしようと思ったのですが、他のキャラとややこしくなる可能性も捨てきれず、「クールビューティ」な感じに仕上げました。なので、少し男臭いと思うかも知れないですが、どうかご理解して頂けるとありがたいですな。


Ep1 「女神の目覚め」

「・・・うぅ・・・ここは・・・?」

目を覚ましたネコヴァルキリーだったが、周囲にはいつもの騒々しいネコ達はいなかった。

「・・・見慣れない場所。」

そこは神社の境内のようで、目の前には鳥居がそびえていた。

周囲は森に囲まれ、空は澄みきっていた。

「天国・・・では無さそうだが、連中はどこへ・・・?」

立ち上がり周りを見回したが、やはりネコ達の姿はおろか、声すら聞こえなかった。

彼女が途方に暮れていると、

「誰?さっきからブツブツ呟いているのは・・・」

神社の奥にある建物の障子を開け、巫女の格好をした一人の女性が出てきた。

「!ワンコ共の刺客だな!?」

声を聞いた途端に、ヴァルキリーは槍を拾い上げ、構えた。

「・・・は?何言ってるの?」

「とぼけるな!ネコ達を何処へやった!?」

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!あんた、外の世界の・・・」

「質問に答えろ!ネコ達を何処にやった!?」

呼吸を乱し、パニックに陥っているヴァルキリーには、全く言葉が耳に入らなかった。

「とりあえず落ち着きなさいよ!話を聞きなさい!」

今にも飛び掛って来そうな形相の女性を前に、巫女も取り乱す。

「・・・そうか、答える気は無いんだな。それなら・・・」

ヴァルキリーは背中の翼を羽ばたかせ、勢い良く飛び上がった。

「と、飛んだ!?」

驚愕の光景に、巫女も目を丸くした。すると、

「ハアァァァッ!!」

「!?」

槍の先を彼女に向け、上空から猛スピードで突進するヴァルキリー。

しかし、巫女はスレスレで避け、攻撃をかわす。

そして床に槍が深く突き刺さる。

「チッ!」

「どうやら殺す気のようね!それならこっちだって!」

巫女が空中に飛び上がる。

「何!?人間が飛んだだと!?」

今度はヴァルキリーの方が驚愕する。

「少し黙ってもらうわ!」

そう言うと巫女は、札を取り出し、ヴァルキリーへ投げつける。

札はヴァルキリーの額に張り付いた。

「ッ!?何だこれは・・・力が・・・抜け・・・て・・・」

ヴァルキリーは、その場に倒れこでしまった。

「・・・ふぅ、何とか押さえ込めたわね。それにしても、この大きな翼・・・八咫烏の類かしら?」

巫女は呟きつつ、建物の中へ彼女を運んだ。

 

「・・・?また別の・・・場所・・・?」

再びヴァルキリーが目を覚ますと、今度は和室のような部屋で、布団に横たわっていた。

「あ、気が付いた?少しは気も落ち着いたかしら。」

「!貴様はさっきの!」

布団の横には、あの巫女が座っていた。

ヴァルキリーは槍を取ろうとした。

「イタッ!?」

しかし、指先が触れた瞬間、電撃のような痛みが走った。

「悪いけどその槍、少し細工を施しといたわよ。」

巫女が澄ました顔で言った。

「なんだと!?早く元に戻せ!さもなければ・・・」

「さもなければ・・・?」

巫女は先ほどと同じ札を取り出した。

「・・・チッ!・・・」

「しっかり話を聞いて。あんたの境遇を教えてあげる。」

「・・・。」

ヴァルキリーは、無言で巫女へ視線を向けた。ようやく聞く気になったようだ。

「いい?ここは[幻想郷]って場所よ。」

「幻想・・・郷・・・?」

「ええ。ここはいろんな世界で、幻想となった人や物が来る場所なの。」

「幻想・・・」

「そう。いわば伝説になった物事全て。そして、幻想郷に入った状態を、[幻想入り]と言うの。」

「ふーん・・・。」

「あんたがどんな世界にいたか知らないけど、なんか心当たり無い?来る前に何があったかとか。」

「・・・ワープ装置だ。」

「ワープ装置?」

「あぁ。私達[にゃんこ軍団]は、毎日のように[わんこ軍団]と争いを繰り広げていた。」

淡々と二人の会話が続く。

「しかし先程、奴らの逃走用のワープ装置が破損し、誤作動を起こした。」

「それで・・・?」

「その瞬間、私達はここに飛ばされたらしい。軍勢は各地に散らばったまま。」

「なるほど。でも珍しいわね。さっきの条件でも無いのに、ここへ来れるなんて。」

ここで、巫女の方がある事に気付いた。

「あ、そういえば自己紹介がまだだったわね。私は[霊夢]、この[博麗神社]の巫女をやってる人間。」

「・・・私はネコヴァルキリー。にゃんこ軍団のリーダーを務めている女神だ。」

いつの間にか、ヴァルキリーは平静を取り戻していた。

「その・・・霊夢、さっきはすまんかった。少々取り乱していた。」

「大丈夫。あんた以上に凶暴な奴なんて、ここにはわんさかいるわよ。」

霊夢とヴァルキリーは、互いに親近感を覚え始めた。

「・・・だが、一番不安なのは奴らだ。」

「奴らって、そのにゃんこ軍団の事?」

「それもそうだが、[わんこ軍団]が気になる。」

「どうして?」

「連中はこちら側よりも高度な知能と技術を持っている。もし奴らもここに潜り込んだなら、ほぼ確実に何かを企む。」

「何か・・・って?」

「・・・幻想郷の征服。」

「・・・!?」

ヴァルキリーの発言に、霊夢は目を見開いた。

「どうゆう事・・・!?」

「そのままの意味だ。奴らと私達の軍との戦いは、互いの領地を奪い合う目的としての物でもあった。それが今、奴らもまたこの幻想郷に来たとなれば・・・」

「まさか・・・」

「・・・ここが戦火の中枢になることはほぼ必須だ。」

今度は霊夢の方が取り乱し始めた。

「どうにか止める方法は無いの!?」

「・・・こちらが負けを認めるか、もしくは向こうに勝利するしか無いだろう。だが、奴らがここを独占したならば、私達にゃんこ軍団は消され、この幻想郷を自分達の都合のいい場所に変えるだろう。」

「で、でも!幻想郷の住人はそんな連中にやられる程に弱くは・・・」

「奴らは人間よりもはるかに知能が発達した者もいる。流石にここの住人だけでは太刀打ちできるかどうか・・・。」

「それならどうすりゃいいの!?」

ヴァルキリーは考える間もなく即答した。

「奴らの軍を壊滅させるしかない。大事になる前に、奴らもチリジリになっている今の内に、火種をかき消すしかない!」

「わんこ軍団って連中を・・・?」

彼女の提案に、霊夢も少し考えたあげく、

「・・・なるほど、そいつらを早いうちに鎮圧すれば、大きい騒ぎにもならないって事ね!」

「あぁ。そうと決まれば即出発だ!世話になったな。」

ヴァルキリーは布団から起き上がり、早々と建物から去ろうとした。ところが、

「待って。」

飛び立とうとした彼女に、霊夢はとっさに声をかけた。

「私にも協力させて!」

 

神社を出た二人は、魔法の森の上空を飛んでいた。

「あと少し行けば、[魔理沙]って奴の家に着くわ。」

「ふむ・・・そいつは手を貸してくれるのか?」

「多分ね。あいつ暇だし。少し暑苦しいけどねw」

「・・・そうか。」

この時、ヴァルキリーは形容し難い嫌な予感を感じとっていた。すると、

「あら?魔理沙、出かける所だったかしら?」

二人の前から、箒にまたがった少女が飛んできた。そして、霊夢の前で停止した。

「よ、霊夢!」

「ちょうどいいわ。あんたに用があったのよ。」

「何だ?」

「この人、外の世界から来た[ネコヴァルキリー]さん。」

と、霊夢はヴァルキリーの紹介をする。

「ネコヴァルキリーだ。よろしく頼む。」

「・・・あぁ。」

魔理沙は、軽蔑するように横目で彼女を眺めた。

「それでね、彼女なんだけど、カクカクシカジカ・・・」

霊夢は、ヴァルキリーの境遇について大雑把に説明した。

「・・・という事なの。だから協力してもらえる?」

「・・・。」

霊夢は協力の要請をしたが、魔理沙は・・・

「悪いが、それは請け負えないな。」

「え?なんで?」

「そりゃぁ・・・」

彼女は、素早く八卦炉を取り出し、ヴァルキリーに向けた。

「こいつを始末しなきゃいけないしな。」

「!?」「!?」

魔理沙の持った八卦炉から放たれた虹色の光線は、ヴァルキリーに直撃した。

ヴァルキリーは、地面に強く叩きつけられた。

「ふぅ・・・。」

「あ、あんた・・・何やってるの!?」

涼んだ顔の魔理沙に、霊夢はくってかかろうとしたが、今度は霊夢の額に八卦炉が突きつけられた。

「おっと、お前も協力者か。なら逃がす訳にもいかないな。」

「冗談なんでしょ?ふざけるのも大概に・・・」

「裏切り者が何抜かしてんだぜ?」

ここで、霊夢は魔理沙の帽子に、妙な二つの突起がある事に気付いた。

しかしその直後、霊夢の首に強い衝撃が伝わり、気を失ったまま地面に落ちてしまった。

「・・・さてと、家に運んでやんなきゃな。」

魔理沙の顔には、いつもの明るい笑みではなく、薄暗い不気味な笑みがあった・・・。




という事で2話でした。
今思ったのですが、ギャグ要素入れられるのかな・・・?だいぶシリアスな感じになってました。次回からそこんとこ調整しときます。

それでは3話で会いましょう。ぐっばい。
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