白き闇は正義になれない?   作:ソウクイ

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蹂躙

 

 

 

『い……一体何が起きてるんだ!?』

 

『おい落ち着け!!』

 

圧し殺した声で話しているのはワイバーンに乗った騎士、正確には乗っていた騎士二人…ワイバーンから降りて隠れている。鎧姿の男二人がコソコソしてるのは…コントの様な光景だが当人たちは至って真剣だ。

 

マトモにやっても勝てないと他と同様に逃げるフリをして、逃げる一段から離れ白い怪人の動向を息を殺して見ている。先ほど見た光景に声を荒らげるほど困惑を隠せずにいた。

 

『落ち着けだと、落ち着いてられるか!……あの化物め。飛竜に何をしたんだ!』

 

『わかるかよ……俺達はいったい何を相手にしてるんだ。あの亜神は何を信仰した神なのだ…どういう神ならあんな姿に』

 

この世界の亜神と思われる白い怪人は騎士を失った怯えたワイバーンに何かをした。彼等は初めはそのワイバーンが殺されると思ったが、彼等からして命が奪われる方がマシだと思えた。

 

 

白い怪人の元に何故か自分から降り立った怯えたワイバーン、見ている側には自殺としか思えない行動。操られたのか脅されたのか。鎧が集まってできた金属の様な二本の角が特徴的な昆虫が現れ、そしてワイバーンは甲虫の形をした何かと1つとなる。単純にワイバーンに鎧が被さっただけでない。完全に昆虫とワイバーンが融合するように一体化している。生物としてあまりに不自然。まるで機械の竜

 

機械の竜はまるで動かない。

 

『死んだ…のか』

 

その声に反応したのか、レンズの様に変化した目が…まるで目覚めたと言うように輝いた。

 

『ーーーーー!!!』

 

吠える。彼等の乗るワイバーンとは別種の声で金属音が混ざったような声

 

『…なんなんだあれは…』

 

融合した所を見たのに自分達の乗る竜と同種だと思えない。外見よりも何か根本的な所が違っている。変貌したワイバーンを見て沸き上がる生理的な恐怖と嫌悪感。しかし同時に進化を見たような、新たな"力"の誕生を見たような、神の領域の神秘を見た様なある種の感動も少し。

 

身体は元のワイバーンよりも二周り大きくなり、大部分の肉体は白い装甲の様な金属の様なボディ、白い装甲に黒と金のラインが走っている。殆どの外観の色は白。融合し変貌したワイバーンを仮に白いワイバーン。

 

『ーーー!!!!』

 

白いワイバーンは身体を震わせ…誇示する様に高らかに誇らしげに鳴く。金属が混ざっていてもわかる程の、他の生き物が羨み惹かれる程の歓喜の声。白い怪人、ダグバを見詰める。自分の騎士を殺し、自分をワイバーンという枠から外した存在に対して近付く。

 

目の前までくると白いワイバーンは身を伏せる。恐怖に屈した姿でない。自分はこうあるべきとでも言うように、まるで主の前で膝まずく忠誠心溢れる臣下の姿。白いワイバーンが自身の身に起きた変貌に感謝し進んで配下に下った様に見えた。

 

ワイバーンにダグバは歩みより背に騎乗。

 

王が愛馬に乗る。

観衆にはそう見えた。

 

ダグバが白いワイバーンの背に乗ると鎧の首筋の裏の部分にある金の石が淡く輝く。

 

バサリ!バサリ!と一回り大きくなった羽が力強く羽ばたく。白いワイバーンは重そうな外見を裏切りダグバを乗せ軽々と飛翔。ダグバが白いワイバーンに乗り空に舞う。銀座の民衆も建物の影で監視していた騎士たちも呆然と見送るしかない。

 

『どこへ……』

 

騎士は呆然としながらふと何処に向かったのか考える。向かった方向は……呆然とした顔から血相を変えた。

 

『ま、不味い!!逃げた奴等を追うつもりだ!?』

 

白いワイバーンが飛び立ち向かったのは逃げたワイバーンの仲間たちがいる方向だ。

 

白いワイバーンの向かった先、ワイバーンが密集している。その数は逃げた時よりも多い。逃げたワイバーンに加えて増援に来たワイバーン達も集まっていた。

 

『あの炎の犯人は亜神か…』

 

『侵攻した矢先にそれほど強力な亜神が出張ってくるとは…』

 

ダグバから逃れた彼等は増援にきた騎士たちは、発火の犯人である白い怪人について説明を受ける。逃げた彼等の中で完全に亜神だと分類されていた。自分達の認識できる存在の中ではそうとしか説明がつかなかった。

 

『この地の神によって派遣されたのか?』

 

『神ではどうしようもないが、如何に強力としても亜神の討伐は出来ないか』

 

『馬鹿か!不死身の亜神をどう討伐すると言うのだ』

 

『討伐ではないが歴史的に亜神を無力化した話はあったろ』

 

『……あるが……』

 

『……なんだ?誰か来たのか』

 

『飛竜……いや!なにかちがう!!』

 

何かが近付いてきた事に気が付く。そのシルエットはワイバーンに似ていて一瞬仲間だと思ったが…

 

『なんだあの可笑しいのは』

見たこともない機械の竜の様な二本の角が突き出したワイバーンの様な何かが飛翔していた。白いワイバーンだ。

 

『アイツだ!アイツが乗っている!!!』

 

白いワイバーンに自分達が逃げ出した白い怪人が乗っていた。

 

『お前たちの言ってた亜神なのか!』

 

『ああ!そうだ!アイツだ!』

 

『速い…!』

 

『あの巨体でなんて速度だ』

 

『この世界のワイバーンの亜種なのか!?いや!生き物なのか!?』

 

白いワイバーンに見える生き物は速度は自分達のワイバーンよりも速い。武装した騎士達よりも重そうな白い怪人を乗せ、外見では通常のワイバーンより確実に重いと思えるのに。

 

『くる!くる!くるぞ!!』

 

『に、逃がさないと言うのか』

 

『弓兵は矢を放て!』

 

『残った魔法使いもだ!!』

 

遠距離に攻撃出来る総てを出し尽くす。中には槍を投げる兵士もいる。効くか効かない等は考えていない。身軽にする為と足止めもあるが、大半は恐怖からの行動、極端な言えば幼児が怖いものにモノを投げ付けるのと同じ行動か。

 

「……」

 

白いワイバーンは旋回し回避をしようとしたが、主に突き進む様に指示される。それに従い白いワイバーンは直進した。

 

ダグバの手に何かある。ダグバは鎧と共に拝借した剣を複数纏めて持っている。雷光を放ち剣が変化していく。剣は一つに纏まり形を変わっていく。明らかに元の剣の質量よりも大きくなる。剣はダグバの背丈を越える巨大な白に金の装飾がされた大剣へと変貌。その剣の形状はタイタンソードと呼ばれる剣に良く似ている。ただ大きさがタイタンソードよりも何倍も巨大だ。

 

見掛け相応の質量があるのかワイバーンは一瞬バランスを崩したがすぐに持ち直す。ダグバは出来上がったばかりの大剣を真横に構えている。何らかのエネルギーが剣に伝わってるのか放電する様に輝く剣。

 

ダグバは巨大な剣を振るう。剣から不可視の衝撃波と突風が発生する。白いワイバーンに近いビルの窓ガラスが割れる。そして騎士たちが必死に投げた槍や射った矢は砕け散る。魔法もまたかき消された。

 

『け、け、剣を振っただけでこれだと!?なんと非常識な!!』

 

『亜神だといって、こ、これは!!』

 

『た、体勢を立て直せ!落ちて死ぬぞ!』

 

ワイバーンの元にまで猛烈余波が襲う。台風に翻弄される鳥の様にワイバーンは必死に羽ばたく。騎士たちも叫びながら落ちない様に必死にしがみついく。そんな混乱の中で白いワイバーンはやってきた。

 

ダグバは剣を構えた。

 

『ヤツがもうきて…!?』

 

疾風より速くワイバーンの密集した所に突入。

 

しかし、そのまま白いワイバーンが密集地から抜けると、ダグバは”剣を振った後の体勢”になっていた。

 

『通り抜けた……だ……』

 

視界がズルリと落ちる。

ワイバーンごと身体を二つにし堕ちた。

その数は一人や二人でない。

 

ダグバが通り抜けた密集した所の下を翔んでいたワイバーン、自分にぶつかってきた同僚。上を翔んでいた同僚だ。落ちてきたのか。騎士は文句を言いながら同僚の安否を確認する。返事がない。血が垂れている感触がした。怪我をしているのか。同僚が異様に軽かった事に気付かない。

 

『怪我をして落ちたのか!おい!返事を…』

 

返事がない。

返事がないのは当然だった。

落ちてきたのな騎士の上半身のみ。

 

『うわぁぁああ!!!』

 

人死に馴れている騎士が思わず悲鳴をあげて上半身を振り落とした。

 

白いワイバーンは旋回し戻ってきた。

 

『またくるぞ!!』

 

『あぁぁぁ!!!』

 

空で行われるドッグファイト。いや鬼ごっこか。鬼が変わらない捕まった後のペナルティは命という鬼ごっこ。

 

白いワイバーンの飛行能力は通常のワイバーンと比較すると何倍の差か。性能でいえばプロペラ機と現代の戦闘機程の差か。白いワイバーンの圧倒的な速度で接近された後にはダグバから繰り出される大剣が襲う。騎士が剣や槍で防ごうとしても、そのまま防いだ得物ごと真っ二つにされてしまう。

 

白いワイバーンは縦横無尽に飛び回り、ダグバは大剣を重さのない枝の様に振るう。斬って、斬って、切り抜く。そして白いワイバーンの体当たり。付き出した二本の角に当たれば当たったモノが粉砕される。騎士はまるで殺される為の存在かの様に蹂躙され逃げ惑う事となった。

 

『もう!やめてくれ!降伏だ!降伏する!』

 

遂には降伏を叫ぶ騎士も出る。言葉は判らないが命乞いの様な言葉を吐きながら逃げ惑う姿に、まるで理不尽な被害者だと言いたげな姿、ダグバの瞳には欠片の同情も哀れみも憤りすらもない。ただーーの続きを…

 

「……」

 

ダグバは止まる。泣いている侵略者を斬ろうとする寸前に止まる。目の前の大剣を見て白目を向いて気絶している侵略者を無視してダグバは大きく首を振る。自身を動かす衝動に耐える様に止まった。

 

その隙に気絶した騎士を乗せたワイバーンは逃げていく。他のワイバーンも同様、既に完全に敗走する空の敵、侵略してきた相手はワイバーンだけでない。むしろ本命は下だ。ダグバは地上を見る。門が見える。いつの間にか門の近くまで戻ってきていたようだ。

 

逃げるワイバーンは門の中に入っていく代わりに続々と出てくる兵士たち。そしてゴブリンやオークの様な魔物の様な存在もいる。向こうの人間には亜人と呼ばれる存在だ。

 

『ーーーー!!』

 

門から援軍なのか大群が出てきているのが見える。これから銀座の各地に散らばるだろう大群、ダグバは白いワイバーンから飛び降りた。

 

降りたのはビルより高さの有る上空。

 

ダグバが墜ち亜人の密集地の中心に落ちる。砲弾が落ちた様に落下地点にいた相手は衝撃で吹き飛んだ。

 

『な、なんだ!?蛮族の攻撃か!』

 

『なんだあの白いのは…』

 

巨大な剣を持ったダグバ。周囲はオークやゴブリン、亜人達の群れの中、そして軍勢の進行には邪魔な位置だ。

 

『動いてるぞ』

 

『人間が鎧を着てるのではないよな……この地の亜人…か?』

 

『何者で有ろうがどうでもいい!どうせ蛮族の手先であろう。敵陣に落ちてきた間抜けだ。さっさと排除しろ』 

 

指揮官なのか馬上で排除を命じる騎士。

特に反論は出ない。

 

異質な姿であり常識外れな大きさの大剣を持っている。しかし単機で敵中。命知らずな馬鹿にしか見えない。もし逃げてきたワイバーンの騎士達から情報を聞いていればまた行動も違っただろうが…不幸にも誰も聞いていない。

 

『『ーーー!!』』

 

命令に従い直ぐ様に数十の亜人達が一斉にダグバに飛び掛かる。亜人達に飲み込まれ白い怪人は姿を消す。あたり前の結果に拍子抜けした様な顔をした。

 

『派手に登場したのに抵抗一つしないのか』

 

『なんだったかしらんが。間抜けな奴だ』

 

『見掛けは少しは手強そうだったんだがな。見かけ倒しだったか』

 

『簡単な方が良いだろう。やることは他に色々と有るのだ』

 

『あぁそうだな』

 

『いや、まて、身に付けていた鎧や剣は豪勢だったな。戦利品に持ち帰らなければ』

 

『はは、あの剣は飾りには売れそうだな』

 

『確かに実戦に使うには重くて振れないモノだろうな。亜神でもなければあんな物は使え………まさかな』

 

『さて雑談はソコまでだ!進軍するぞ!将軍が先陣の奴等が不甲斐ないと愚痴を垂れていたからな』

 

『予定より遅れてるんだったか。先程もワイバーン部隊の一部が慌てた様子で帰ってきていたが、何かを見付けたのかね』

 

『知らんが俺達も遅れたら何を言われるかわからん。急ごう』

 

『そうだな。おい其所の奴等は何時まで山を作ってるんだ』

 

雑談をしていた騎士が文句をいう。突撃した亜人により山ができていたが亜人の山は動かない。

 

『おい、いい加減離れろ!!ヤることは他にまだまだ有るのだぞ!!』

 

強く命令してもまるで動かない。亜人が命令を無視する事はあるだろう。しかし山を作った亜人全てが命令を無視するなんて事は不可解だ。流石に可笑しいと騎士たちも感じだした。

 

『なんだ…』

 

突如として亜人の山が燃えた。

 

『む、燃えているぞ!』

 

『さっきのヤツが自分を燃やしたのか!』 

 

『捨て身だったのか?』

 

ゴォゴォと燃え上がる。亜人は燃えるものを持っていない。なら犯人は白い相手だろう。そこから初めから自爆覚悟できた相手だったのかと解釈した。

 

銀座で猛威を振るっていた発火を連想していない。やってきたばかりの彼等には発火の事は伝わってなかったのか。炎は亜人達の肉どころか骨すら燃やして最後には黒い灰しか残らない。灰の山が風で飛ばされ中からは剣を持った白い怪人が再び現れた。

 

『なに!?あの白いのが出てきた!?』

 

『…燃えた痕もないぞ!』

 

『なぜ無傷に見えるのだ??』

 

あの亜人の群れに突撃されて何故生きてるのか。ナゼ燃えた様子がないのか。

 

『こ、攻撃だ!亜人共を突撃させろ!』

 

どうして無事なのかわからないが脅威だと感じる。即座に人間の兵士でなく亜人に攻撃を命じる。先程より多くの亜人が襲いかかる。一人に対して馬鹿げた程の過剰戦力だ。……常識に的に考えればだが

 

今度はダグバは剣を振るう。すると目の前にいた亜人は腹から先が地面に落ちる。大きなオークのような亜人がいる。ダグバはオークの頭から一刀両断。二つに別れたオークが崩れる前に、続けざまに剣を横に振り抜きゴブリンの様な亜人の頭を7頭同時に刈り取る。ダグバは頭を無くしたゴブリンの首から血を噴出させる前に、次の獲物を選び更に死体を量産。ゴブリンの首から血が噴出する時には数十の犠牲。ダグバは止まらない。被害の数が二桁から三桁、四桁近くに上っても勢いが衰えない。

 

『ば、化物め』

 

騎士も亜人も等しく同じことを思う。

 

多くが逃げ腰になるなかでチャンスを窺う者も居る。小さな家ほど大きいオーガがダグバの背後に回っている。背後からダグバの頭を砕かんと殴り掛かる!!オーガの丸太より太い拳の威力は鋼鉄の兜でも砕くだろう。

 

ダグバの肉体に当り鈍く響いた打撃音。オーガの渾身の拳はダグバの体に命中している…が、ダグバの体は微動だに動いていない。

 

『ーーー!?』

 

逆に殴った拳方が苦痛に呻き拳を抑えていた。

 

ダクバは振り向くと呻くオーガの腕をとり軽く捻る様に、自分の腕の何倍もあるオーガの腕を肩口からもぎ取った。

 

『ーーーー!!!!?』

 

激痛に叫ぶオーガ、直ぐに頭が砕かれ叫び声は無くなる。ダグバは亜人をけしかけた指揮官らしい騎士を見る。ダグバはもぎ取ったオーガの腕を投げる。一直線に砲弾の速度で飛んでいく。

 

『グゲア!?』

 

腕は煩く指揮をしていた騎士の胴体に突き刺さる。それをみて人間の兵士達は後ろに下がる。代わりに亜人たちを更に前にだした。

 

『お、お前たち何をやっている!攻撃しろ!』

 

使い潰すつもりとしか思えない兵士の指示だが前に出る亜人。顔には恐怖がある。ダグバに対してもだが兵士にも恐怖しているのか。魔物の様な亜人は奴隷の様な立場なのか。

 

同情した訳でもないが"人"として警告位はした方が良いかと思う。しかし言葉はわからない。なら他の手段で警告の様なことは出来ないか。有ることを思いつき試してみる事にした。

 

原典のこの身体、ン・ダグバ・ゼバが宿敵に向けた力。

 

向かってきた亜人たちに無差別に攻撃的な思念の様なモノを発する。自分達に向けられた強烈で禍々しい頭に響く力の波動。亜人達は混乱し動きを止める。亜人達は目の前にいるダグバが発した力だと本能が察し…先ず一頭のゴブリンが逃げた。

 

『おいどこに行く!!?』

 

ゴブリンが切っ掛けに他の亜人たちも、雪崩をうつように戦争用に調教された亜人達が門へ我先に戻っていく。亜人の暴走の様な逃避につられた人間の兵士も中にはいた。

 

『おまえら逃げるな!」

 

勇敢なのか残って逃げるなと叫ぶ兵士がいる。多くが逃げ出したが残ったモノたちもまだまだいる。彼等は選択した。

 

警告はしたと判断しても良いだろう。

警告は二度も必要ない。

 

亜人だけで人には警告はしてないが亜人と共に逃げる切っ掛けはある。逃げるチャンスは与えた。十分にやった。十二分に我慢をした。それにそろそろ"本格的に力を使ってみたい"

 

 

(……ちょっとは力にも少しは慣れてきたかな)

 

 

侵略者達は既に目を覆わんばかりの被害を受けているが、今までのこれが、あくまでも白い怪人にとって初めて使う力を慣らす試運転だと、そんな事を誰が気付けるだろうか……

 

…白い闇が本格的に動くのは今からだ。

 

 

 

 

辺りが暗くなるほど時間が経った銀座。

 

火の気と灰の臭いが漂う昼間の喧騒が嘘のように静かになった銀座、本来なら争乱を止める筈の自衛隊が活動する時には争乱の殆どが終わっている。既に白い怪人の姿は消えていた。

 

残ったのは細かく散った残党を除いて侵略者たちの残骸と異質な門だけだ。

 

 

後に銀座事件と言われる騒動は一応の終わりを迎えたが、世界には大きすぎる騒動の種を2つ残す。この銀座事件はある種の物語の始まりにしか過ぎなかった。

 




劇中の消えるシーンですが高速移動と言う説も有りますが本作ではテレポート能力と言うことで
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