機動戦士ガンダム MS戦線0079 戯け者の弾痕 作:だ~くぱんぷきん
パプアニューギニアを発って8時間
自室でとある考え事をしていた時の事だった
隣の部屋からコレットの声が聞こえて来る
「…あぁ…それじゃね」
その声はどことなく寂しそうな声をしていた
恐らく母親にでも連絡していたのだろう。
彼女だって年頃の所謂、[女の子]だ。親の声だって聞きたくもなるだろう。この位、目を瞑ってやらなきゃな
そもそも彼女の様な人間が戦争に出ること自体間違っているのだ。
とっととこんな馬鹿げた戦争が終わらないものか。
ジオンにも連邦にも正義など無い
お互い、意地と大義名分のために戦っているだけだ
そんなことを考えているだけで大きな溜め息が出てくる
いっそのこと和平交渉でもしてくれれば楽なんだが
しかし一兵士の戯言を上のやつらが聞くわけがない
俺の様な奴等は上に従って戦うしか無いのだ
だが…あのレビル将軍なら、あるいは…
その時、部屋の扉からオリーフィアの声がしてくる
「隊長。少し話があるんですが…」
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「あぁ、ビームアサルトライフルか。」
「はい。一応テストと言う名目で借りているものなので、結果を書かなくてはいけないんです」
「そうだな…まずエネルギーパックをもう少し、大型にしてもいいかもしれないな。あれじゃすぐ弾切れになって、予備エネルギーパックも無くなる」
「なるほど」
「あれ、100mmマシンガンを無理矢理ビーム兵器にしたんだろ。銃口が熱に耐え切れないから標準が振れて仕方ない」
「はい、ありがとうございました。次の戦闘からはマシンガンに戻さなくてはいけませんね」
「あぁ、エネルギーパックに関してはどうにかなるが、銃口は手の施しようがないからな。」
そうやって話している間に一つ思い出す
「オリーフィア。すこし聞きたいことがあるんだが」
「はい、何でしょうか?」
「ニューギニアの基地で俺の事を[大尉]と呼んだ奴が居たんだが…どういう事なんだ?俺はいつの間に昇進してたんだ?」
「昇進!?そんな連絡は…」
「来てないのか…そりゃ妙だな」
「えぇ…あ、そういえばアルベルトさんが隊長のこと呼んでましたよ。」
「そうか…分かった。すこし行ってくる」
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「アルベルト!もしかしてもう作業終わったのか!!」
MS格納庫は他の場所より油臭く、尚且つむさっくるしい
しかし今はそれもありがたく感じる
なぜなら、その匂いは整備班の人間が俺達の為に頑張ってくれている証だからだ
「ええ!全く大変でしたよ!ダンナの言うことは無茶が過ぎますぜ!ザクが元のザニーにジムキャノンのキャノン砲を取り付けるなんざ!」
「それをこなしてくれるのがお前達だろぉ?」
その言葉を聞いて誇らしげにしているアルベルトの後ろの整備班がすこし照れくさそうにしている
「お前ら今度飯奢ってやるからな!楽しみにしてろよ!」
そう言うとアルベルトを筆頭に整備班の連中が舞い上がった
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「RRF-05"A "アドバンスド・ザニー改ってところですか」
「ザニーには予備の部品が無いからな。現地調達で改良していくしかない」
「ええ、関節部はニューギニアで放棄された陸戦型ジムのものと替えてあります。関節が生きていたから良かったものを…ほぼ作り直しでしたぜ…キャノン砲を取り付けるためにも、左のビームサーベルを右の下腕部に移設しました」
「そこまでしてくれたのか!そりゃ助かるなぁ」
「整備班総掛かりですぜ?コレットさんのは傷があまり無いからすぐ終わりますが、ダンナのは出しゃばりすぎるせいで毎度大変なんすよ」
アルベルトがあまりに困った顔で言うので思わず笑ってしまった
「今度からは気をつけるよ」
俺は笑いながらそう言った
ロンドンまで後、6時間…