機動戦士ガンダム MS戦線0079 戯け者の弾痕 作:だ~くぱんぷきん
あれからとうとう数時間が経った。
俺達、SRT-ユニット2は支給されたマディアに乗り込み、作戦が行われるシアトルへ向かっていた。
シアトルへ着く間に俺はMSの格納庫にいた。
RRF-05-A アドバンスド・ザニー
これが俺の機体になるのか・・・
「貴方も運がありませんねェ旦那」
声のする方を振り向くとそこには髭を蓄えた大柄の男が立っていた
「今時こんな機体に乗る隊長さんはアンタ以外いませんぜ。陸戦型ジムや陸戦型ガンダムが主流になっている今、ザニーなんかに乗るのはね」
「"なんか"じゃないさ。自分の命を預ける機体なんだ。俺はこいつを、ザニーを信じてるし、よくよく考えたら、こいつはなんか・・・俺と似てるんだ」
「似てるって・・・こんな機体と、小隊長にまでのし上がった男がですかい?」
「あぁ。妹がいてさ。リンディって言うんだ。俺より勉強は出来るし、動けるし、見た目も良いし、性格も良しで、俺が勝てる要素なんて何一つ無かったんだ。まぁ、周りの奴等は皆、妹に集まっていって、遂には親からも構ってもらえなくなった。自分より優秀な奴が出てきたら、こっちは完全に除け者。それで俺、一時期グレちまってさ。どうにかして皆の視線を集めたかったんだ。そしたら周りの奴は俺を居ないもののように扱って、親には面倒者として嫌われ、見棄てられた。こいつと俺は一緒なんだ。だから俺はこいつを信じる。」
「そうか・・・旦那の言いたい事。なんか分かりましたよ。こいつの調整は既に終えてます。やれるだけの事はやりました。後はこいつが旦那に答えてくれるかですぜ。」
「ありがとうな。長話に付き合ってくれて。名前は?」
「アルベルト・ヴォルティって名前です。覚えといてくだせえ。」
「あぁ。ありがとう、アルベルト」
「なんのなんの。ほら、そろそろシアトルに着く頃じゃないですか?」
『間もなく作戦開始時間です。SRT-ユニット2はMSに搭乗し、シアトルまで待機して下さい』
「あ、隊長こんな所にいたんですか。探しましたよ。」
「クレイグか。悪かったな。コレットは?」
「腹壊してトイレです。緊張ですかね?」
クレイグと話していると後ろからコレットが走ってくるのが見えた
「も、もう大丈夫です!これが初陣なんですから、出撃する時もビシッとしてませんとね!」
「あぁ、そうだな!各自、それぞれのMSに搭乗しとけよ。」
そう言って俺は
「機体各部、オールグリーン。いつでも出撃出来るぞ。」
『中尉。どうです?乗り心地は?』
この声は・・・オリーフェアか。
「最高だ。これなら今回の作戦なんて余裕だよ。」
『それならよかったですが、油断はしない様に。今回の作戦では携行武器として100mmマシンガンを携行して作戦を行ってください。』
「分かった。」
てっきりジェネレーターを強化したからビーム兵器使えるなんて言ってたからビーム兵器かと思ったが、そうでも無いんだな
まぁ、マゼラアタック程度ならこれで十分だろ
『後、40秒で投下高度です。各パイロットは機体の最終チェックを。』
「クレイグ、コレット。そっちはOKか?」
「バッチリですよ隊長。支援は任せといてください。」
「私のジムも良好です!上手くやれるかは分かりませんが・・・」
「そん時は俺がフォローして上げるから安心してくれよ。」
「ハハハ。クレイグさん頼みますね!」
「2人とも。時間だぞ。」
『作戦時間です。コレット機からシアトルへパラシュートを使用し、降下。40秒後、クレイグ機も降下。同じく40秒後にアンセル機も降下。全機がシアトルに降下した次第作戦を開始せよ。敵勢力はマゼラアタックが6両。ザクIIが2機確認されている。SRT-ユニット2はこれらを殲滅せよ。 尚、作戦完了予定時間になり次第、マディアもシアトルへ降下します。それでは健闘を祈っています』
「コレット・シアーズ!陸戦型ジムで行きます!」
コレットが乗った陸戦型ジムが降下を始める
「クレイグ・べックフォルド。ジムキャノン。出るぞ!」
次にクレイグのジムキャノンも降下する。
次は俺だ。
待っている40秒がとても長く感じる・・・
『アンセル機。降下開始して下さい』
時は来た
「アンセル・フレイン!アドバンスド・ザニー!出る!」
マディアの格納庫から俺とザニーは空に飛び出る。
パラシュートを開き、コレット達のいる場所に向かって降りていく
地上に足が着き、パラシュートパックがパージされる。
「SRT-ユニット2!これより作戦を開始する!各自、敵機に警戒しながら残存勢力を撃破していくぞ!」
「「了解!」」
「良し!各機。散開して敵勢力を探せ!MSを発見した時はすぐに伝えろ!絶対に無理はするなよ!」
そして俺達、SRT-ユニット2の作戦が改めて始まった。