東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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今回の勝負の決め手は、ラギア的にかなり好きな技です。
前どこかで聞いた、『大きすぎる力は爆発に成る』という言葉で思い付いたあの技。
何気に沢山使っており、真君の技で珍しく『完全上位互換』のある技でもあります。
バーストの上は必ずリスクがあり。
羅刹の発動条件は全て違う。鬼丸も。
しかしその中で、上がありつつ、リスクも条件も変わらない技があるんですね。

そして、一章に一度はやってる恒例行事ですね。例外は微妙にありますが。

さあて!今回も真君は右腕を壊してくれそうです!では、どうぞ!


第十一章第十一話「無数の敵と、この技と」

「神槍[スピア・ザ・グングニル]」

 

レミリア様の声が聞こえる。彼女の手に現れた紅の槍は真っ向から俺の未来永劫斬と衝突し、お互いに弾き合った。白楼剣が宙を舞い、天開・羅刹が無数の破片となって宙を舞う。レミリア様の持つ槍はヒビが入るも砕け散る寸前で止まっていた。

 

犬歯を剥き出しにしながら、そのヒビが入ったグングニルをレミリア様は至近距離で、体を限界まで撓らせながら放つ。ギュルン!! と余りの体の捻り、槍の威力に空気が渦巻き、気流が足元の砂利を跳ね上げた。

一瞬で攻防が入れ替わる。真っすぐに俺の心臓を目がけて突き刺さる神槍を前に、俺は叫んだ。

 

「魂刀[羅刹ー明ケノ夜空ー]!!!」

 

紅い槍の切っ先に触れるように、金色の羅刹は瞬く間に生成された。刃と矛先が再び魔力と霊力を散らし合う。俺は明ケノ夜空の柄を直ぐに握りしめ、大きく上へと振り抜いた。

バキイン!! と、レミリア様のグングニルが砕け散る。俺はそこで直ぐに反撃はせず、後ろへと跳び退った。

一瞬に交わされる、無数の攻撃。防御。静まり返った里内は皆が俺達の戦闘を、瞬きをする事も忘れ見ている。風の音だけが聞こえるその中で、俺は霊甲九十九を地面に叩き付けた。

 

ドゴオン!! と、地面に亀裂が走る。左手に持った明ケノ夜空の刃を膝で擦り、俺は直ぐに地面へと突き刺す。そして、砲声。

 

「サンピラーー!!」

 

刹那、地面に入った亀裂から無数の金色の霊力柱が空へと駆け上る。レミリア様は身を捻り、魔力を纏った手で弾くが、そこが目的ではない。

寧ろ――――その後。

狙って撃った。だからこそ生まれる、レミリア様を中心にしての円。サンピラー。黄金の霊力の柱に囲まれたレミリア様は、直ぐに開いている箇所、上へ。

 

――――視線を上げ、すぐさまその柱を打ち砕いて俺へと真っすぐに飛びかかってきた。

しかし、それはもう分かっているのだ。彼女なら、そうするだろうと。

だからこそ、俺は最早準備していた。それに気づいたレミリア様は一瞬目を見開き、そして大きく楽しそうに笑みを浮かべる。

 

「滅壊ノ星撃」

 

オーバーレイ。

サンピラーを放った直後にオーバーレイを行使していた俺は、白と黒の奔流を後ろにぶちまけながら、此方へと来るレミリア様へと最高の一撃を放った。

流星の様に尾を引く拳は、空を裂き風圧で地面を、木をも吹き飛ばす。隕石が落ちたかのように生まれる亀裂が、今までとは一線を画す強さを物語っている。

 

一度『器』の壊れた魂を、皆との記憶で請われた箇所を埋めて出来たのが今の俺の魂。

そこに、最早ただの高校生の魂は無い。

 

あるのは、幻夢や陽炎と並ぶ限界を超えた限界を持つ魂。

 

例え一人では弱くとも。恵や幻夢、陽炎とならば乗り越えられる。

 

レミリア様が、右腕に紅い魔力を集中させる。ボオッと燃え上がり、形作られる魔力の爪。鋭く妖しい輝きを放つそれに勝つには、滅壊ノ星撃では足りない。

 

だからこそ。

 

俺の右腕に、腰につけた桜ノ妖から生まれた妖力の蝶が交わり、暴走する。

浮かび上がる漆黒の刻印は、金色の光を放ちながら霊力を膨れ上がらせ、より強靭にしていく。

渦巻く、青緑の奔流。地球の力を『恵んで』貰い放つ一撃は、過去最高の威力を持ちながら。

 

――――そこで。更に。

 

 

俺は、強く。数々の相手との戦闘で使ってきたその技を、今ここで叫んだ。

 

 

「スーパー………ノヴァッッッ!!!」

 

 

極限の至近距離で交錯する、俺とレミリア様の視線。

そこを、白い光が塗りつぶす。世界を振るわせ大空まで響き渡る轟音が、全ての音を奪い尽くす。

 

右腕から放たれる霊力。ミシッと軋む右腕、爆発する寸前に、

 

決着は。もう、付いていた。

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