東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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真「・・・ラギアにしては珍しい展開だな」
ラ「うん。感想で来てた予想を全て裏切ったね。」
真「そういえば隔の能力って決めてあるの?」
ラ「去年の夏休みには決めてた。」
真「へえ・・・ってまだ小説書いて無いじゃん!」
ラ「友達と色々話しててね。」
真「そうなんだ」
ラ「うん。・・・では、どうぞ!」


第三章第六話「本来継がれるべき者」

「無理です!」

 

俺が駆け出そうとした瞬間、硬直から復帰した夢月が俺の肩を掴んだ。

 

「確かに貴方は炎が使える様ですが、それだけでは倒せません!あの子鬼も、伊達に闇鬼の手下何てやって無いんです!だから、私に任せて下さい!」

 

「いや、大丈夫」

 

心配する様に捲し立て、俺を押しのけて目に立とうとする夢月を俺は抑える。

軽く後ろに押し、俺は再度子鬼を睨みつけた。

 

少し、今の強さを試してみたいんだ(、、、、、、、、、、、、、、、、)

 

「・・・てめえ、まさかこの俺様を実験台にしようって言ってるのカ?」

「ああ、そうだよ?ほら、早くかかって来いよ」

 

挑発する様に、俺は子鬼を上から嘲笑った。

それと同時に夢月を手振りで少し後ろに下がらせ、俺は長く息を吐く。

まずは、6%からだ――――

 

「てっめえッ・・・」

 

「さっさと来いよ雑魚」

 

「てめえええええええええええええええええええええええエエエエエエエエ!!!!」

 

獲物を失い戸惑っていた子鬼は、遂に俺の一言で怒りを抑えきれなくなった。

妖怪特有の長く鋭い爪と犬歯を剥き出しにし、その小さい体からは想像も出来ない俊敏さで俺との距離を詰める。

低級妖怪の上の中級妖怪、その更に上の上級妖怪である子鬼は妖力を全開にし、俺の足へと飛びつくが、

 

「プロミネンス」

 

突如足から噴き出した火炎により顔面を焼かれ、その場に崩れ落ちた。

 

太陽で起こる現象の一つに、プロミネンスと言う表面から炎が噴き出すと言う現象がある。

それを俺は体で再現することにした。そう、つまりは体の一部分から一瞬だけだが炎を噴出すると言う技だ。

無防備に飛びかかって来れば子鬼のように体を焼かれ、刃を溶かされ、そこに手痛い反撃が入る。

 

「がっ・・・がああああああ!!!このッ!雑魚の・・・低級種族の癖二ッ!」

 

顔面を押さえ、よろよろと子鬼は立ち上がった。

右手は顔を押さえているために封じられているが、ダランと垂れ下がった左手から不気味な漆黒の靄が漂い始める。

 

「ふひゃ・・くきゃきゃ・・・てめえは俺を怒らせちまった・・・ふひひ、闇鬼様の加護だあ・・・闇の力だああ・・・!!」

 

「っ!?行けません!真さん、離れて下さい!」

 

その靄はやがて子鬼を包み込み、紫紺の光が奴を中心に輝いた。

初夏の五月初めの青空に、その光は染みわたり――――

 

黒い雷が子鬼に降り注ぐのと同時に、夢月が俺と夢月自身を護る様に結界を張った。

 

直後響き渡る圧倒的妖力のノイズ、ひび割れる夢月の結界。

 

「真さん・・・すみません、少しだけ重くなるかもしれませんが(、、、、、、、、、、、、)、止めを宜しくお願い致します・・!」

「何を――」

 

夢月が苦し気に結界を維持しつつ、左手を下に振り下ろした。

俺が何をするのかを尋ねる暇も無く、突然俺は地面に叩きつけられる。

 

重力が。異常に、強くなった。

 

子鬼が暴走を止め、地面に組み伏せられている。

夢月と言う少女の何かによって生み出された絶好のチャンス。急激に強くなった子鬼を仕留められるのは。

 

・・・今だけ。

 

6%のまま、俺は歯を食いしばりつつ立ち上がった。

そのまま拳を握り、炎を纏わせ。

 

「オーバーレイ」

 

最大の奥義を、俺は使用する。

 

オーバーレイ。

今俺が使って居る霊力は中に居る初代博麗の巫女、博麗幻夢からの”借り物”である。

だからその力はどうしても弱まってしまうが、その膨大な霊力を俺の霊力で薄く包み込むことで、ギリギリながらも幻夢の霊力を一時的に俺の物にする。

そうすればいつもより強い霊力が使え、戦闘能力が上がると言う事だ。

 

右半身からは守護の白い霊力が燃え上がり、左半身からは破壊の黒い霊力が燃え上がっている。

 

「行くぞ、幻夢ッ!!」

 

気合を入れ、俺は重力が強まっている中で軽くジャンプした。

地上からおよそ12m。

俺は其処で右拳から吹きあがる炎に更に霊力を込め、炎を一時的に火炎にする。

 

そして放たれるのは、一条の赤き流星――――

 

滅壊ノ星撃(めっかいのせいげき)!!」

 

ドッガァアアアアアアアアアアアアアンンンン!!!

 

黒と白の霊力の尾を引く流星は一瞬で子鬼の体を砕き、燃え盛る火炎はその残骸を灰にした。

 

トン、と軽く地面に足を付けた俺は火炎を消し、夢月に向き直る。

 

「終わったぜ。」

 

そういい、霊力を解除しようと

 

 

「いいえ、まだ終わってません」

 

・・・したが、夢月の一言によりそれを中断した。

結界はもう解かれている。重力も消えている。

だけど。だけど。

 

 

夢月から放たれる殺気は、一層凄みを増していた。

 

まるで、ずっと追い求めていたものを見つけたかのように。

まるで、焦燥を隠せない瀕死の獣のように。

 

「・・・自己紹介を、改めてします」

 

夢月はそう前置きをし、漆黒の瞳を鋭く細めた。

 

「私の名前は博麗夢月(、、、、)!初代博麗の巫女博麗幻夢の娘、一代目博麗の巫女の直系です!!」

 

そして、彼女は咆哮する。

 

 

 

 

「貴方の中に居る博麗幻夢は・・・本来継がれるべき私に返して頂きますっ!!!」

 

 

 

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