東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結 作:ラギアz
しかしこれは、まだ序章。
頑張れ真!
そしてスペカとか技思いついたら遠慮なく下さい!
べ、別にネタ切れとかじゃないんだからねっ!かんち(ry
では、どうぞ!
第一章第一話「再会」
「桜が綺麗ね・・・。紅魔館に桜は合わないから植えてないのだけれど。」
「そうですね・・・白玉楼にも行って妖夢と会いたいなあ・・・。」
「あら?どこかの誰かがナイフをご所望の様ね?」
「紅魔館で散歩したいです」
妖怪の山の参道。
土が剥き出しになっているが雑草は刈り取られ、周辺の木々の手入れは行き届いている。
道の脇には無数の桜が咲き誇り、風に揺られ舞い散る花弁が太陽を小さく遮っていく。
桜、と言えば思い出すのはやはり白玉楼とそこに住む西行寺幽々子、魂魄妖夢の事だ。
幽々子さんは俺が妖夢に剣術を習っている一か月の間、白玉楼に俺を泊めてくれたりと色々世話を焼いてくれた。
妖夢はさっき言ったとおりに俺の剣術の師匠。
銀髪を肩のあたりで切りそろえ、いつも長刀の楼観剣、短刀の白楼剣を帯刀している。
その剣術の腕は凄まじく、俺は一回も勝てた事が無い。
蒼い目は透き通っていて、淡雪の様に白い肌と合わさり清純な印象を見るものに与える。
本人に言うと文字通り斬られるが、かなり可愛い。
天然で、真面目で、空回りして、努力家で・・・。
良い所を上げればきりが無いが、やはり一番俺に大きい衝撃をもたらしたのは顔や体格が隔にそっくりだと言う事だ。
隔を簡単に説明するならば、妖夢の髪と目を黒くして髪を少し伸ばした少女。ただこれだけである。
可愛い。因みにギリギリBカップだ。
柔らかかったです。
「・・・あらあ?今夜は病院に駆け込まなきゃならないかしらねえ・・・?」
俺が妖夢とのアクシデント(寝てたら俺の上に妖夢が飛び乗って来た)を思い出していると、遠くで雷が鳴るのと同時に咲夜さんが頬に手を当てた。
その笑顔には影が差し、口は真一文字に結ばれほんの少しだけ口角が上がっている。
このまま放っておいたら地面にヒビが入るんじゃ無いかと言うほどに、あ、入った・・・!?
「すみませんなんでもないです」
慌てて謝り、俺は妖夢の事を頭から振り払った。
雲のほんの少し下に在る妖怪の山の山頂を眺め、俺は一度息を止める。
その山頂に眠る紅い宝玉、そして幻夢の事を頭の中に描きながら、俺は再び道の脇の桜へと目を向けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あれから一時間ほどで、やっと山頂へとたどり着いた。
目の前にそびえ立つのは大きな鉄の門。
ここから先は本来、博麗の巫女が試練で立ち入る時にしか許されない。
しかし俺は霊夢の思い付きでここに入れられ、本来二人で受けるはずの試練を一人でやる事になってしまった。
あの時の事を思い出しつつ、懐かしむ様に俺はゆっくりと鉄の門を開け放つ。
「じゃあ、行ってきますね。」
「ええ、行ってらっしゃい。待ってるからね。」
「はい!」
空いた門の奥に見えた山頂。それへと続く道に入る前に、俺と咲夜さんは簡単な挨拶を交わした。
そして、一歩踏み出す。
懐かしい空気が頬を撫で、広がる景色の美しさに息を飲む。
自然と顔がにやけるのを感じながら、俺は歩くスピードを少し速めた。
そして、大きな円形状の広場となっている山頂に俺は辿り着き、入った所で足を止める。
奥には祭壇の様な物と、初代博麗の巫女の魂を眠らせている紅い宝玉が鎮座していた。
大きく呼吸をし、緊張に顔を強張らせながら俺は宝玉に向かって歩を進める。
一歩踏み出すごとに近づく距離。それに伴い握られる拳。
手汗をズボンで拭き、俺は右手で紅い宝玉にゆっくりと触れた。
「ただいま、幻夢――――――」
俺は優しく呟く。
幻夢と歩んだ、今までの思い出を思い出しながら。
写真の様に、時には映像で流れる思いでと記憶。
紅い光が宝玉から放たれ、視界を一瞬塗りつぶす。
・・・・そして。
「・・・あれ?真!?」
本気で驚いている様な声と共に、目の前に現れたグラマラスな女性は俺をじっと見つめて来た。
赤が基調の、ちょっとチャイナドレスに似た巫女服。
所々に金の刺繍が施されており、左手には包帯が巻かれている。
鋭くも優しい黒い眼、後ろで結んでいる長い黒髪。
高い鼻と綺麗な眉を持つその女性は、2300年前に幻想郷を創りだした女性そのまんまだった。
「・・・おお、真だ・・・!いやあ、久しぶりだねえ!この数か月、何も無くて暇だったんだよ!いやあ、真と色々な事に立ち向かったからねえ。はは、あの日々は最高だった!死んでるのに生きているみたいだったよ!」
俺が真であると理解した幻夢は、次いで嬉しそうに語り始めた。
素直な笑みで語る幻夢は最後に言い切ると、挑戦的な顔で俺に尋ねる。
「・・・で?また、その
「ああ。・・・また一緒に、戦ってくれ。」
投げかけられた問いに俺は頷き、右手を前に出した。
直後、幻夢の柔らかい手が差し出した右手を強く握り返す。
「勿論!さあ、行くよ!」
幻夢は最後に一瞬だけぐっと握手する力を強め、眼をゆっくりと閉じた。
瞬間、魂だけの幻夢が幾つもの光の奔流となり、俺の体に溶け込んで来た。
暖かく柔らかな、春の陽だまりの様に力が体を満たしていく。
胸の奥に心地よい力の結晶の、仮想の重みが静かに募った。
「よし、これで後は・・・魔理沙の現状、だな」
拳を握りしめ、俺は目線を両手から前へ向け。
「・・・え?」
遥か向こうの方で、天に向かって放出されている虹色の光線を視界に捉えた。
幸いな事に、俺はあの虹色の砲撃が誰の物かを知っている。
そして、あんなに強く大きく出せない事も、同時に知っていた。
「魔理沙!?」
思わず叫び、俺は焦って踵を返す。
山頂から鉄の門まで一気に下り、その近くで焦っている咲夜さんをに駆け寄る。
すると、咲夜さんが切羽詰まった様子で捲し立てて来た。
「不味いわ!魔理沙が暴走し始めた!」
ギャリイイン! と銀のナイフを何本か片手で持ち、咲夜さんは空を見上げる。
「先に行ってるわ!なるべく直ぐに来て!」
そして、膝を曲げ跳躍寸前、俺は疑問に思ったことを急いで叫んだ。
「待ってください!魔理沙は・・・異変に、巻き込まれたんじゃ!?」
しかし、咲夜さんの答えは。
「何言ってるの!?魔理沙は異変の――――」
「元凶よ!!」
俺の思惑を、全て引っ繰り返す答えだった。