東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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ラ「四章最終話!」
真「・・・ねえ、最後ってどういう意味?」
ラ「まだ明かされていない設定もあるのだよ少年」
真「うんまあ、そりゃ山ほどあると思うけど」
ラ「そういう事だ。では、どうぞ!」


第四章最終話「消えた記憶」

レミリアが皆を護る様にし、強力な結界の準備をしている霊夢が最後尾を務める。

あの激戦がまるで嘘だったかのように、夜の森は静かで、暗く、川のせせらぎだけが静かに聞こえる。

 

話された目的。再びの夢幻魂歌。

 

残っていた人たちは戦えない者、そしてそれを守り通せるだけの実力者だ。

無論、皆は夢幻魂歌がどういった物かを知っている。

古くから生きる者は、悪夢の強さも知っている。

事の重大さは、とてつもなく大きい。

 

分かっている。だからこそ、彼らは動けない。

月明かりの下で佇む彼ら。その雰囲気を壊すように、レミリアは敢えて軽い口調で告げる。

 

「さて!このままここでお開きも寂しいし・・・紅魔館でお泊り会でもする?」

「ああ、良いなそれ。夜更かしして本読んでても良いんだろ?」

 

レミリアの考えを察したのか、直ぐに魔理沙が笑みを浮かべた。

 

「盗むのはダメよ」

「盗んでない、借りてるんだ」

 

鋭いパチュリーのツッコミに、最早テンプレと化している魔理沙の受け答え。

固く重苦しい雰囲気を少しでも軽くする事の出来た彼女等は、歩き出した魔理沙とレミリアの後を付いていく。

次第に始まるのは会話。

それは短いものでも、長いものでも、何でも良い。

その列の中、最後尾で天音真は一人歩いていた。

 

少年の中に渦巻くのは、自責の念。

改めて己の力の無さを実感し、そして幻夢―――――自分自身に似合わない程の力を持つ魂を持って居る事に、今更彼は疑問符を並べる。

 

何故、自分なのか。

霊夢や夢月が幻夢や陽炎の魂と一緒に戦えば、もっと強いのは確かなのに。

 

その問いに、答える者はいない。

それでも、話しかける者はいた。

 

「ちょっと真、大丈夫?戦ってたんでしょ?」

 

とある一人の少女は、自ら歩く速度を落とし少年と並んだ。

俯く真の顔を覗き込む様に長い黒髪を揺らした彼女は少しだけ屈む。

 

「えっ・・・あ、はい」

「何で敬語なのよ!もう16年の付き合いじゃない!」

 

少女・・・魂魄隔を認識した真は目を見開き、条件反射的に敬語を使った。

 

彼は、知らない人に敬語を使う(、、、、、、、、、、、)

だからこそ、目の前にひょっこり現れた少女の美しさに見とれると同時に、少年は思わず、と言った風に呟いた。

 

 

 

 

 

 

「すみません・・・誰ですか?」

 

「え?」

 

 

 

 

 

大きくない声。

それでもそれは夜の世界に小さく、確かに響き渡った。

少しの沈黙。真の表情が、決して冗談等では無い事を物語っている。

 

事情を知らない者は、足を止め不思議そうに首を傾け。

霊夢や暁、紫やレミリアなど真の事情、

 

 

『霊力を使うごとに記憶が抜き取られる』

 

という、忌々しい呪縛の事を知っている、或いは予想できたものは焦りを隠せない。

 

言葉でいえば一言だが、実はそれにはもう一つ忌々しいと言われる所以がある。

 

それは、使う霊力が大きくなればなる程、大事な記憶が失われていくと言うもの。

 

さっき真は、限界を更に超えた。

つまり、抜き取られるのは真の中でもトップ3に入るであろう、特別大事な記憶。

 

それは16年一緒に居た幼馴染の記憶。

少年が幻想郷にくるきっかけとなった、一人の少女の記憶が抜き取られた。

 

 

「いやその・・・すみません、人違いだと思います」

「な、なに言ってるの?真」

 

隔は焦りを、驚きを隠せない。

それを前にして、真は再び口を開きかけ、

 

いきなり現れた隙間によって、その言葉は遮られた。

 

紫の能力。彼女は今、全員と紅魔館を繋いだ。

 

いや、厳密には違う。

 

暁と、真。そして霊夢だけを違う所に、彼女は送った。

 

 

後に残ったのは、霖之助と紫だけ。

 

 

 

「・・・不味いわね」

「ああ。このままじゃ・・・」

 

顔を顰め、紫は呟いた。

 

 

 

 

「このままじゃ、魂魄隔が消滅する」

 

 

 

静かに、重たい沈黙。

川のせせらぎでさえも聞こえなくなる程の緊張感を孕んだ空気は、その場を支配し続ける。

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