東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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ラ「さて、五章ですよ奥さん!」
隔「あの・・・私、折角四章では傷付いて無かったのに・・・どうして・・・?」
ラ「使いやすいゲフンゲフン」
隔「隠せてないよ!バレバレだよ!」
ラ「いやまあ、一番真君走らせやすいし。何気に結構人気高いし」
隔「え!?登場回数凄く少ないのに!?」
ラ「うん。多分結構人気」
隔「ふ、ふへへ・・・」
ラ「で、多分一番悲惨なヒロイン」
隔「ラギアのバカ!○○!」
ラ「こっこら!思春期の女の子がそう言う事を言うんじゃありません!しょうがねえだろ彼女居ない歴=年齢だぞ!」
隔「ぼっち!ニート!」
ラ「学生じゃああああああ!!」


真「ぼっちは否定しないのな・・・騒がしい前書きですみません。では、どうぞ!」


第五章「弱い自分」
第五章第一話「弱い自分」


夜の森から一転。

俺が放り出されたのは、電気が付いている和室だった。

 

謎の黒髪の少女に対応して居たら、何故か紫がスキマを使ったのだ。

脳内で疑問符を並べつつ、俺はドサッと音のした方へと振り向く。

 

「暁・・・と、霊夢」

「ん?ああ!真!ちょっとあんた、あれは酷過ぎるわよ!!」

 

落ちて来た霊夢と暁に声をかけると、突然霊夢が俺に詰め寄って来た。

 

「あのねえ!あの黒髪の女の子はあんたにとって大事な人なのよ!?」

「大事な、人?」

「そう!勝手に全部忘れて投げ出して、相手の気持ちも考えないで自己完結しないで!」

 

一気に捲し立てる霊夢。その剣幕に押されつつも、俺は自身の右腕をちらりと見た。

 

――――成程。どうやら俺は、天久戦であの黒髪の子に付いての記憶を失ったらしい。

 

それほど、大切な記憶だったのか。

どれだけ、失いたくない物だったのか。

 

俺は知らない。

だからこそ、凄く悔しいのだろう。

 

 

「はいはい、そこまで。ちょっと話が合って貴方達を呼んだのよ」

 

まだ何か言いたげな霊夢を押しのけ、現れたのは扇子を携える紫だった。

スキマから全身を出し、ちゃぶ台に乗っている煎餅を一口齧る。

香ばしい醤油の匂いとバリっという気持ちのいい音を響かせつつ、彼女は目を細めた。

 

「御走天久。あの子を完全な敵とするわ」

 

妖怪の賢者の、宣告。

霊夢でさえも息をのんだその言葉の意味は、要は”殺せ”。その一言だ。

 

「博麗悪夢が居る所為で迂闊な手出しは出来ない。多分あの子に真正面からぶつかって勝てるのは、幻夢くらいでしょうね。・・・ただ幻夢はもう居ない。そして真は戦うリスクが多すぎる。私は、一度幻想郷を救ってくれたんだから余り無理はしないで欲しい。だからまずは、天久達の情報収集からね」

 

もう一度煎餅を齧り、咀嚼する。

俺の所為で、また道が途切れた。

地道に、向こう岸へと橋を架けて行くような作業。それを分かっても尚、この場に居る全員が俺の事を責めない。いっそ責めてくれれば楽な程に、俺の意思は揺れていた。

要するに、俺は唯一の可能性を封じ込めている箱。

無駄に堅いそれは、パンドラの様に、絶望だけを齎す。

 

「霊夢、咲夜や魔理沙、レミリアや妖夢とも協力しなさい。貴方一人では、絶対に無理だから」

「分かってるわよ。後、隔もね」

 

霊夢は頷き、煎餅を一つ手に取る。

そして、と紫は呟き、緊張した面持ちで固まっている暁へと視線を向けた。

 

「暁。貴方をここに呼んだのは、貴方にしか頼めない事があるからなの」

「私に、しか?」

「ええ」

 

呆然と首を傾げる暁。

それに紫は、眉一つ動かさず淡々と告げる。

 

「貴方にしか、真は助けられない。逃げているのも止めにしなさい。その力は、何の為にあるんだっけ?」

「!!」

 

紫の一言。

諭すような笑みを浮かべ、紫は最後に一言付け加えた。

 

正座のまま、暁は背筋を真っすぐに伸ばす。

まるで、自分自身の中で戦っているかのように、彼女は俯いたまま膝に置いた手を握りしめる。

俺と霊夢と紫は、それを黙って見守っていた。

 

 

長い長い葛藤。

 

暫しの沈黙の後、暁は顔を上げ。

 

「・・・はい。もう、逃げません」

「ええ。応援して居るわ」

 

真っすぐに紫を見据え、言い放った。

 

「ん、じゃあ紫、私達を紅魔館に送って?」

「はいはい、私も後で行くからね、霊夢♪」

「来るな」

「即答!?」

 

煎餅を齧り、霊夢はきっぱりと言う。

すっと暁が此方へと向いた瞬間、俺達は再び虚空へと落ちて行き―――――

 

 

ボフンッ

 

 

「おっと・・・っと・・・」

 

何か柔らかい、クッションの様な物に着地した。

何回か弾んでから、俺は紫さんが俺の使っていた寝室に送ってくれたのかな、と思い辺りを見回し。

 

「・・・!!??」

 

 

白いベッドの上、腰の上あたりまで掛け布団を掛けているだけの、下着姿の妖夢が視界に入った。

 

窓から差し込む淡い月明かりが、雪のように白い肌を官能的に照らす。

いつも刀を振っているとは思えない程に綺麗な手は、柔らかく握られていて。

 

健康的で、それでいて女の子らしい柔らかさを持った肌は剥き出しになり、扇情的な雰囲気を醸し出す。

 

カチューシャを外し、寝ている妖夢の―――――少女の、真横。

 

思春期男子の俺は、やはりこんな事を思ってしまっていた。

 

 

 

 

(こ、殺されるっ!!!)

 

 

 




ラギアさんはこんな状況だったら迷わず突っ込みます。
はいすみません。ごめんなさい。
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