東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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ラ「すみません。活動報告書けませんでした」
隔「殴るよ?あれだけ言っておいて」
ラ「明日部活無いので頑張りますから!許してヒヤシンス♪」

隔「ちょっとフルボッコしてきます」
ラ「ちょ、やめ、うああああああああああああああ!!」


隔「・・・ふう。では、どうぞ!」


第五章第七話「謎」

「昨日、何回起こしても起きなかったから、そのまま放置したんだけど・・・」

「うん。悪かった。すまなかった」

 

朝。

宿の食堂で朝食を待つ間に、俺は寝ぼけ眼を擦り暁と話していた。

 

昨日、結局一晩中俺は幻夢と戦っていた。

五月雨仕掛けの泡沫はやはり難しく、何故幻夢があんなに出来るのかが不思議でたまらない。

 

申し訳なさそうに俯く暁に理由を話し、俺はまた別の要件を切り出す。

 

「暁。で、今日はどうするんだ?」

「今日はね、私の実家に行ってみようと思うの。もしかしたら何か本があるかもしれないから・・・」

 

言いかけている途中で、朝食が運ばれてきた。

宿屋の需要があるのかどうかは微妙だが、何にせよありがたい。

俺と暁は一緒に唱和し、少し食べた処で再び話し始める。

 

「おばあちゃんも、何か本があったら真のそれを解けるかもしれないし。・・・私も、呪力をもっと使えたらよかったんだけど・・・」

 

もごもごと口ごもる暁に、俺は口の中の物を飲み込み笑いかける。

 

「大丈夫。暁がそんなに悩む必要も無いんだし、寧ろこんな所まで連れて来てくれたんだから」

 

会話は途切れる。

暫しの沈黙。少しだけ感じる虚しさ。

それでも、少し嬉しそうな暁を見ているのは俺も嬉しかった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

再び、俺達は明乃の家に来ていた。

理由は暁の家の場所を忘れてしまった為。

11年間いなかったし、その頃五歳だし・・・!!

と震えながら呟く暁を少しイジった後である。はい。

 

「この里の、南西さ」

「すみません、北が分からないんですけど」

「地図の上だよ」

「地図無いじゃん!?」

「かっかっか、冗談さ。あっちの方角だよ」

 

やけに真面目な表情で言う明乃に突っ込むと、愉快そうに笑いながら明乃は自分の右を指さした。

そこに広がるのは大きい森。緑が生い茂るそこの奥に、どうやら暁の実家があるらしい。

 

「ありがとう、おばあちゃん!それじゃあね!」

「ああ、またね」

 

元気よく明乃に手を振った暁は、そのまま走って玄関を出て行った。

それを追いかけようとすると、いきなり明乃が俺を呼び止める。

 

 

「真・・・ちょっと、大事な話があるんじゃが」

 

静かな一言。

俺はゆっくりと振り向き、神妙な面持ちで俺を見据える明乃へと顔を向けた。

 

「実はのう・・・・」

 

椅子に座り直し、長く明乃はため息を吐く。

 

開け放たれた窓から吹き込む初夏の風。

暖かいはずのそれは、今はすっかり冷え切っている様だった。

 

老婆とは思えない程の眼光の鋭さ。

黒い瞳を光らせる明乃は、強く、言い切った。

 

 

 

 

 

 

 

「暁が真っ赤になってもじもじする魔法の言葉があるんじゃ」

「詳しく」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「何話してたの?」

「んー?なんでもないぞ?」

 

森の中を歩きながら、俺と暁は軽く言葉を交わす。

下から俺の顔を覗き込んで来る暁を可愛いなと思いつつ、俺は辺りを見回す。

 

何か、視線を感じるのだ。

 

殺気を伴わない、でも、しっかりと俺達を見ている視線。

それは確信。

俺が桜ノ蕾の柄を柔く握ると同時に、辺りの雰囲気が一変する。

 

「!?」

 

暁が気づいた。

驚いた表情で腰に付けてある普通の小太刀を引き抜き、逆手に構える。

俺は桜ノ蕾の白刃を2cm程だけ空気に晒し、前を睨みつけた。

 

 

刹那。

 

 

紫色の―――――――呪力の光と、そして強い力が爆発したかのように撒き散らかされた。

巻き起こる風。

腕で顔を覆いながら、俺は後ろに一歩下がり暁は一歩前に出る。

 

現れたのは、180cm程の長身の人物。

男か女かは分からない。

 

 

俺と暁と驚愕に目を見開く。

 

何故か。それは――――

 

 

そいつは、全身を包帯で覆っていたのだった。

 

 

鋭い漆黒の眼光は、俺では無く。

 

隣で小太刀を構える、暁へと注がれていた。

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