東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結 作:ラギアz
隔「ちょっと、熱があるなら休んでなさい?全然最近休めてないじゃない」
ラ「・・・いや・・・晩御飯食べ過ぎたんだ・・・」
隔「・・・『ラギアz』を前書きから『隔離』する!!」
ラ「だからまだ出て来て無い技使うんじゃねええええええええええ!!!」バヒュンッ
隔「ふう。あ、ラギアの風邪は無事に治りました!心配をかけてすみません。再び毎日投稿始まります!では、どうぞ!」
連れて来られたのは、小さな和室だった。
畳の床に、古い掛け軸が飾られている。
障子を閉め、男は俺に座る様に言う。
言葉に甘え座ると、包帯の男も俺の目の前に胡坐を掻く。
障子から漏れだす光が、淡く室内を照らす。
小鳥のさえずりが途絶え、暫くした後、男が口を開いた。
「・・・さて。君の右腕の呪力だが」
「見てないのに、分かるんですか・・・?」
「ああ。そんなに呪力を撒き散らしてれば、嫌でも分かるさ」
俺は長袖を着ていた。勿論それは呪力の、消えなくなった文字を隠すため。
そうしていても尚見透かして来たこの男に驚きつつ、俺は言葉の続きを待つ。
「私ならそれくらいの封印なら破壊できる。何せ、暁の封印の方が強いからね」
男はそう呟き、右手の人差し指を掲げた。
一瞬で、先ほど暁の封印を破壊した紫紺の槍が生成される。
黒い文字がそれの周囲を飛び交う中、しかし男はそれをふっと打ち消した。
「これで破壊すれば、君の失った記憶も戻ってくるだろう。君も霊力を、使える様になるだろう」
男は何を言いたいのか。交換条件を提示してくるつもりなのか。
だが。
と、男は続ける。
「恐らくそれでは、君は直ぐ死ぬ」
黒き瞳が、俺を真っすぐに見据えた。
そよ風の音色は、遠くに聞こえる。
「・・・私は少し、特殊な術が使えてね。千里眼と言うものなんだが・・・それで、君と天久の戦闘を見ていた」
胡坐の上で手を組み、その上に顎を乗せる。
浅葱色の着物を揺らしつつ、男は再び口を開いた。
「考えてもみろ。君は、その呪力で霊力を増幅した状態で負けたんだ。呪力があっても、だぞ?つまり、呪力が無くなれば君は天久に抗う事も出来ず、負けるだろう」
「でも、・・・まだ強くなれる筈です」
「いや、無理だな。君は唯の人間。初代博麗の巫女と釣り合うはずがないだろう?」
淡々と、冷徹に。
目の前の男は、静かに真実だけを並べて行く。
「思いあがるな。10%出せているのだって奇跡に近い。その状態から、更に上を?寝言は寝て言え」
厳しい、刃の様な言葉を男は並べて行く。
悔しさに右拳を握りしめるも、先ほどの暁との戦闘を見てこいつには勝てないことが分かっている。
抗えない、記憶を失おうともこいつには勝てないだろう。
「君はいつも、強敵との戦いで強くなって来た。だけど天久との戦いでは、金色の焔―――――届きそうで、届かなかった力がある。でも、だ」
あの時、燃え上がった焔。
鮮明にあの時の光景が甦る中。
「君の呪力は、すぐ傍にある!そしてそれを、君自身と共に進化させる術を、私は持っている!」
「!」
握りしめた拳を畳に叩きつけ、男は力強く言い放った。
「ハイリターンハイリスク。これが君自身の、強くなって行く時の定義・・・いや、全てが強くなっていく時の定義だ。強くなりたいなら、自分と向き合え!そう―――――」
新たな希望。
提示された案は。
「自分自身の呪力の中へと、君が入るんだ!!」
真君って弱いよね。
でも、だからこそ強くなれるんですよね。
包帯の男は、今回だけの使い捨てキャラかもしれませんが、恐らく幻夢や陽炎よりも真の育て方が分かってるんだと思います。
・・・作者が『思います』ですからね。断言出来てないって・・・