東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結 作:ラギアz
真「うっせえよ。というかその下手な歌を止めろ」
ラ「いやこの章はボス戦長くなりそうだし。早めに取りかかろうと」
真「・・・ねえ、最近俺がボコられてないのっていい予兆?」
ラ「・・・なあ真君。知ってるか?」
真「何を?」
ラ「前書きに出て来る人って、大体俺の気分か、」
真「うん」
ラ「後々悲惨な事に成る人が出て来るんだよ」
真「(´ω`*)オワタ」
皆がまだ夕飯を食べている頃、少し居心地の悪さを感じた俺は速めに食べ終え自室へと戻って来ていた。
着替えを入れる箪笥と、簡素なちゃぶ台。
奥の方に敷布団が畳まれているだけの簡素な和室には、障子から透けてはいる月明かりが満たされている。
「・・・なあ、陽炎」
大の字で寝っ転がりながら、俺は小さく呟いた。
暗い天井を見つめつつ、陽炎の返事が無いため俺は続ける。
「お前から見て、フルバーストってどんな感じなんだ?」
『・・・強い、よ』
少しの間。帰って来たのは、含みを持たせた静かな声。
『でも、あれは幻夢の霊力を解放して居る訳じゃない。だからフルバーストでオーバーレイは出来ない。霊力を増強させているだけだから・・・噛みあいそうな歯車を壊して、無理やり大きい歯車で全てを動かしている感じ』
「・・・むう・・・でも、今の俺にはそれくらいしか悪夢や天久と戦える手段が無いんだよな」
『そうだね。でも、あんたは良く戦えている方だと思うよ』
右手を天井に伸ばし、俺は虚空を掴む。
ぐっと握り締められた拳、そこに掴めなかった希望。
あの山頂での戦闘で、俺は後悔と不甲斐なさしか感じれなかった。
『・・・えっとね。少しだけ、あんたの中の力について話すよ』
「力?」
『そう。良く瀕死に成った時にでる、
陽炎は、淡々と続ける。
『あれのトリガーは、私が持ってる』
「・・・え?」
『危険すぎるから、悪いけどあの力は私が封印してる。いつもはね。あれは、霊力とか魔力だとか、そんな次元の話じゃないの。もっと大きい、無限の力を扱う物。・・・それをあまり使わせたくない』
甦るのは、急に止まる鼓動。直後に急激に高まる、鼓動。
溢れ出す緑色の光粒を思い出し、俺は納得する。
「分かった。でもさ、割と真面目に危なくなったら遠慮なくトリガー引いてくれ」
『でも、そうするとあんたが・・・!』
慌てる陽炎。
それに嬉しさを噛みしめつつ、俺は少し笑みを浮かべた。
「誰かを護れるなら、その程度どうでも良い。陽炎、お前はもう知ってるだろ?」
『・・・本当に、危険な時だけだからね?私がトリガー引くからね?』
「おっけおっけ。まあ、ツンデレ陽炎見れたし」
『絶対トリガー引かない』
「マジですみませんでした」
次、天久と会ったら。
俺はあいつを倒す。倒して見せる。
虚空の中に差す一筋の明り。俺はそれを、しっかりと見つめた。
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深夜。
まだお泊り会の為起きている人は少なからず居るが、それでも本来ならば誰もが眠りについている様な、そんな時間帯。
お酒を飲み過ぎてしまい少しふらふらしてる魂魄妖夢は、寝間着も雑に着たままぼーっと白玉楼の廊下を歩いていた。
涼しい夜風が妖夢の頬を撫で、紅潮した肌を冷やしていく。
酔いも冷めて行くような感じ。妖夢はそれに心地よさを覚え、ぐっと背伸びをした。
三日月が雲に隠れたり出たりしている。明るい月明かりと、自身が手入れした庭の様子が見事に合っているのを見て居ると、自然と頬が緩んでしまう。
奥にある枯れた桜。西行妖。
それと不釣り合いに整備され、美しく咲き誇る花たち。
・・・しかし、それでも妖しい魅力を持つ呪われた桜は、堂々と見えない花を咲かす。
誰も居ない廊下で妖夢はじっと立ち止まり桜を見つめ、暫くして彼女は部屋へと向かう。
障子をそっと開け、彼女は刀が立てかけてあるその部屋の中へと入って行った。
――――――――桜ノ蕾が、立てかけてある部屋へと。
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