東方夢幻魂歌 Memories of blood 完結   作:ラギアz

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短いです、すみません。
ではどうぞ。


第六章第五話「朝食準備」

「良い?今から作るのはそう・・・卵焼きよ!」

「な、なんだってー」

 

早朝の台所。

ぐっと拳を握りポーズを決めたレミリア様に、俺は適当に相槌を打つ。

木の台に乗り卵焼き用の鉄板を掲げるレミリア様は、何回か火を付けようとして失敗し。

 

「[不夜城レッド]」

 

自分自身のスペルの威力を弱めに設定し、放った。

紅き炎が集められた墨と木に火をつけ、すかさずレミリア様はその上に鉄板を置く。

そして机の上に置いてあった卵、ボウルを抱え俺を手招きした。

 

「良い?もう幽々子には許可を取ってあるから、遠慮なく行くわよ。作るのは朝ご飯、和食!一個目は卵焼き!なのだけれど・・・真、貴方は出汁と甘いの、どっちの卵焼きが好きかしら?」

「あー・・・うーん・・・妖夢と隔が甘いの得意なので、甘い卵焼きの方が好きですね」

「ええ。私もそっちの方が好き。・・・出汁も捨てがたいけどね。じゃあ、まずはボウルに卵を入れて、砂糖とかをぶちこんで掻き混ぜるっ!」

「優しくですよ!?」

 

やけに気合の入っているレミリア様は卵を割る為に机へと軽く叩きつけた。

いや、軽くと言っても――――

 

吸血鬼の力で。

 

グヂャンッ

 

切ない音を立て、鶏卵は殻ごと砕け散った。

何とも言えぬ雰囲気が数秒流れ、その後レミリア様は黙々と片づけを始める。

 

「・・・真、後は頼むわ」

「りょ、了解です」

 

落ち込んでいる彼女の命令に従い、俺は片手で卵を割りボウルに入れる。

砂糖を少々入れ、俺はボウルを傾けつつ菜箸で混ぜ始めた。

黄身が程よく解けたところで、俺はそれを温まった鉄板に流し込む。

卵は直ぐに焼ける。俺は菜箸を器用に使いつつ、くるくると卵を巻いていく。

 

「や、やけに手馴れてるわね」

「一度、隔を怒らせて。お弁当、一週間ほど頑張って自分で作った事があったんです・・・十三回ほど」

「一度じゃない!他の十二回は!?」

「俺が隔以外からバレンタインにチョコ貰ったりクリスマスにプレゼント貰った時とか、何故か不機嫌になるんですよ・・・それでです」

「・・・あー、甘ったるい」

 

解き卵をどんどん流し込んでいきながら、俺はレミリア様にバトンタッチした。

やってやるわよ、と意気込むレミリア様を少し不安に思いつつも、俺は食料が入っている籠の中から鮭を取り出した。

パチュリーの魔法だろうか、氷漬けにされてあるそれを俺はバーストを用いた拳で打ち砕く。

包丁で鱗を取り、そのまま捌いていく。

朝ご飯と言ったら、白米に鮭の塩焼き、お味噌汁に卵焼きだろう。

後は漬物なんかも良いかもしれない。

 

俺はレミリア様の方にも気を配りつつ、作業を進めて行った。

 

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