紅美鈴には秘密がある   作:テッソルムリア

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まぁ落ち着いてください。
(今回のタイトルがアレだからって)陰陽玉を突きつけられては落ち着いて話も出来ません。
この先どうなるかは貴方達次第です。無事パチュリーを取り戻したければ私達に協力しろ。OK?





第三章 月と竹林と美少女と
「パチュリーのはじめて」


「さぁ、早く言いなさい」

 

場によく通る、冷徹な声が響く。

辺りを照らす月明かりは厳かに、されど訪問者を祝福するかの如き優しさを秘めている。

 

だというのに。

 

額からツゥ…と汗が一筋、流れ落ちた。

 

対面する者から放たれる気配に、自然と身体が緊張する。

月を背後に背負ったその者は、まるで後光の如き月明かりによって逆光となっている。

その逆光と距離もそれなりにあるため、表情は定かで無い。

 

が、明らかに。

放たれる気配は「殺気」であった―――

 

 

 

 

 

 

時は遡り…レミリアと写真を撮った後

―――紅魔館―――

 

side メアリー

 

レミィと写真を撮り終えた私は大図書館へと帰ってきました。

え?ブン屋とフランはどうしたって?

 

文は「ネタは新鮮なうちに」とかなんとか言って飛び出していきました。

フランは一緒に出てきたんですけど、「魔法の練習の時間」ということでフランの部屋の前で別れました。

また夕食の時にも会えますしね。

 

 

 

……で、この惨状は何なんですかね(困惑)

 

 

「ふっふっふ…さぁ覚悟しなさいパチュリー!次はこれよ!」

 

「む、むきゅー!こ、小悪魔!離しなさい!」

 

「良いじゃないですか~パチュリー様♪可愛いですよ♪」

 

 

えー……

ゆかりんがリリカルな魔法少女服を持ってパチュリーに迫り

パチュリーは逃げ出そうとするも何故かノリノリな小悪魔に捕まっていると。

 

……どうしてこうなったん

 

 

「あっ、メアリーいい所に!早く助けて!」

「あら、駄目よパチュリー。往生際は良くしないと♪」

 

私に助けを求めてくるパチュリーに取り付くゆかりん。

あれは魔法繋がりで選んだ服装なんですかね。

まぁそれはともかく……

 

ガシッ

 

「め、メアリー……!?どうしてっ…」

 

いや、そりゃー私はこっち側ですよ

パッチェさんの魔法少女が見てみたいです(ゲス顔)

 

「流石はメアリー。解ってるわね♪」

ゆかりん相変わらずですね。

それに便乗する私も私ですが。

さてちゃっちゃと着せちゃいましょうか。

 

「む、むきゅー!!」

 

そうして紅魔館大図書館に、魔女の悲鳴が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

「いやーなかなか良かったわね」

「そうね。貴重なものが見れたわ」

「パチュリー様も今度からいろいろ試してみたらどうです?」

「……」

 

あらら、拗ねちゃいましたかね。

あからさまに不機嫌な顔でそっぽを向くパチュリー。

しかしいかんせん服装が魔法少女のままなので、あんまり怖くありませんね。

お話(物理)とかされたら逃げますけど。

 

 

「じゃあメアリーも来たし、おふざけは止めにして本題に入りましょうか」

あ、あれが主目的じゃなかったんですか。

 

じゃあ最初からやるな と言わんばかりのパッチェさんの冷たい視線をものともせず、ゆかりんは続けます。

 

「前回の人里での顔合わせにより、とりあえず三陣営のトップにはメアリーの人となりを知ってもらえたわ」

結構中途半端だった気もしますけどね。

 

「でも幻想郷にはまだまだたくさんの人妖が内在しているわ。先の三人だけでは周知というには不十分」

確かにそうかも知れませんね。ここまできたらやるだけやってもいいでしょうし。

 

「そこで他陣営も籠絡……ゲフンゲフン!良き理解者となってくれるよう、こちらから働きかけていきましょう」

ゆかりん今 籠絡とか言わなかった?

 

「でもどこから行けばいいか正直分からないわよね。そんなときに使うのがこれよ!」

ゆかりんがスキマをごそごそやって何か取り出しましたね。

 

「……何かしらこれは」

あ、パチュリーが復活したみたいですね。

不機嫌そうなのはそのままですが、興味が勝ったようです。

 

えーっと…ゆかりんが取り出したのは…幻想郷の地図?それと…ダーツ?

……まさか。

 

「幻想郷一周、ダー〇の旅よ!」

やっぱりそれですか!!

というより、え!ホントにこれで決めるの!?

 

「記念すべき第一回は魔法少女パチュリーちゃんにお願いするわ!」

「……ロイヤルフレアと賢者の石どっちを食らいたいのかしら?」

パッチェさんが魔法書開き始めちゃったよ!!

 

「パチュリー落ち着いて」

すかさず間に入って止めに行く。

 

「……元はといえば貴女が八雲紫に加担するから……!」

しまった。藪蛇でした。

 

「はいはい。いいからさっさと投げる」

「むきゅっ!?」

あ、なんかデジャブ。

またしてもゆかりんに無理矢理やらされ、むきゅむきゅ言ってるパチュリー。

それを尻目に飛んでいったダーツは見事地図に刺さりました。

えーっと刺さったのは……

 

「迷いの竹林辺りね」

竹林かぁ……

確かに永遠亭の住人とは宴会以来顔を合わせてないし、良いかもしれませんね。

 

「じゃあ行くわよ」

「えっ?」

ちょっと待ってゆかりん。

今すぐ行くんですか?

 

「また後日とか面倒だもの」

いや、相手の都合とかあると思うんですけどね。

まぁこれが良くも悪くも幻想郷クオリティですよね。

思えば人里で集まった時も、全員の予定を考慮したっていうより人里でやることに意義があったのかも知れませんね。

あとは宴会から時間を置くためとか。

 

「……行ってらっしゃい。レミィには私の方から言っておくわ」

「何言ってるの。貴女も行くのよ」

「なっ……!?」

 

留守番になろうとしたパチュリーですが、いけませんね。

パーティーメンバーだって言ったじゃないですか。

一蓮托生ってやつです。

驚いたような顔をしたパチュリーは、そのままゆかりんにスキマへと引きずられて行きます。

 

「ま、待って!!せめて着替えさせて!!」

必死に叫ぶパチュリー。

そういえばまだ魔法少女でしたね。

まぁそんなことをゆかりんに言った所でおそらく……

 

「大丈夫よ。何とかなるわ♪」

「ならないわよ!!!」

聞くわけないですよね。

ズルズルと入って行っちゃいました。

じゃあ私も着いて行きますか。

 

「行ってらっしゃいませ。片付けはしておきますので」

あ、そういえば小悪魔もいたんでしたね。

パチュリーのインパクトが強くて忘れてました。

 

「ええ、お願いするわね」

「お任せください!」

おや?以前(門番だった頃)のような反応に戻っていますね。

何か心境の変化でもあったんでしょうか。

単に気持ちの整理が出来ただけかもしれませんが。

まぁ変わらぬ接し方をしてくれるなら、それに越したことはありませんから良いんですけどね。

 

さて、それじゃ行きますか。

 

 

 




さぁこれより第三章です!
宣言通りネタ入れつつやっていきたいと思います。

お話全体としては、この第三章が終われば折り返し地点くらいですかね。
というわけで、これからもどうぞ宜しくお願いします!




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