紅美鈴には秘密がある   作:テッソルムリア

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先に言っておきます。
従者組はかませもいいとこなくらいの尺です。
申し訳ありません。

まぁメインは紅魔館組なので………
従者組の活躍?は(書けたら)短編で。







「Stage1 半霊夜行絵巻」

side パチュリー

 

 

―――湖に映る紅魔館へと向かった私と八雲紫ら5人

 

 

湖面をくぐり抜けた私達を待ち受けていたのは、同じく()()()()の紅魔館―――ではなく。

鬱蒼と生い茂る暗い森であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

―――湖面に映る、という所から鏡合わせのような………裏側のような場所だと思っていたのだけれども。

 

 

そしてそれはあながち間違いでもないようだけれども。

 

 

同じ場所に出るわけではないようね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

周りを見渡せばあれだけ馬鹿騒ぎをしていた5人組が嘘のよう。

 

 

今ではすっかり真剣な、それでいて余裕も感じさせる雰囲気になっている。

 

 

何よ。若干乗せられていた私がバカみたいじゃない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――さて、ここからは何が起こってもおかしくはない。そして私達にとっては時間勝負でもある」

 

 

ぐるりと全員を見渡して、八雲紫がそう言う。

 

 

対して他の4人はまるで分かっているとでも言わんばかりの表情で頷く。

 

 

 

「では。ここからは見敵必殺。()()()()()()()()()()()彼女の元に辿り着くことを第一として行動しましょう」

 

 

そう締めくくると、一斉に森から抜け出すために動き出す5人組。

慌てて私も置いていかれないように追いかける―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――止まりなさい」

 

 

 

―――ことは出来なかった。

 

 

 

「ここから先には行かせません。()()()の命によりここで消えて頂きます」

 

 

「………あらあら~」

 

 

 

 

 

 

 

あれは魂魄妖夢ね。どう考えてもまともな状態じゃないけど。

西行寺幽々子の呆れたような声から察するに、彼女の言う主とは幽々子のことではないのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一種の洗脳状態………

驚くようなことでもない。

私やレミィにあれだけ長い期間術をかけていられる力量の持ち主なのだ。

半人半霊の庭師に抵抗しろというのは酷だろう。

 

洗脳した所であの状態では意味がなさそうなのだけれどもね。

この6人組に一人で向かってくるのは流石に無謀よ。

そのあたりの考慮がなされていないのはやはり狂気のせいかしら。

 

 

 

 

 

 

 

「―――紫~あの娘の相手は私に任せてくれない?」

「―――珍しくやる気ね幽々子」

「ここでやる気出さなきゃ主失格じゃない」

「たしかにそうね。ならお願い」

「お願いされたわ~えーと、サーチアンドデストロイ?」

 

 

何時になく張り切った様子で西行寺幽々子は魂魄妖夢に向かっていった。

そして本当に一瞬で終わってしまった。

………まぁ あんなに盲目的になってたんじゃ、幽々子が相手じゃなくても勝てやしないでしょうけど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………魂魄妖夢がどのような目にあったかは彼女のために伏せておきましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

敢えて表現するならば―――実にルナティック(狂気的)だった。

といった所かしら。

 

 

 

 

 

 

時間勝負と言っていたのは伊達ではなく、私達は驚くほど迅速に森を抜けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 霊夢

 

 

 

 

神社を飛び出し幾許か。

私は紅魔館にたどり着いた。

 

 

 

 

 

―――そう、たどり着いてしまった。

誰にも会うことなく。

 

 

別にこうした視覚的に分かりやすい異変の時に人間に出会わないのは然程おかしくはない。

魔理沙や咲夜のように対抗手段がある人間ならともかく、普通の人間は異変と分かっていて出歩くことは少ないだろう。

 

 

おかしいのは普通じゃない奴等―――

ここらへんなら妖怪とか妖精とかそういった類いの者たちまでめっきり出会わないということだ。

 

 

こういうとき―――異変が起こるときには、だいたい妖怪の活動が活発化する。

異変の空気というか余波のようなものに影響を受けるからだろう。

そしてその影響を受ける度合いは、数の多い弱小妖怪ほど大きい。

 

 

つまり―――騒がしくならない訳がない。

音ではない。空気感のようなものがザワザワする感覚だ。

それがない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やはり―――何か今回の異変はおかしい

 

 

 

 

 

そんなことを考えつつ、紅魔館の中に入っていく。

()()()()()門番はいない。

このぶんだと咲夜もいないのかしら?

 

 

明らかに紅魔館もひっそりとしすぎている。

とても以前と同じように紅霧を発生させている場所とは思えない。

 

 

―――なら早いとこ、()()()()()()とやらに会いに行きましょうか。

そんなことを思いながら私は、紅魔館の正門をくぐり抜け足早に歩を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 







最終章は一話これくらいの長さで話数多めな感じでお送りいたします。




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