二作目の投稿です。
ではまずはプロローグからどうぞ。
彼は一人だった。
だからこそ、誰よりも「信頼」や「愛情」を欲した。しかし、世界は彼に甘くなかった……故に彼は諦めた。人の好意を拒絶した。与えず、与えられることもしないと――
だがそんな彼に神は気まぐれに幸運…と呼べるかわからないが『チャンス』を与えた。
一人の少女のペットを助け、氷の女王に出会い、彼女たちの心を知る。
彼女たちとの出会いが、彼に久しく忘れていた感情を思い出させる。三人でいるその時間が彼に久しく失っていた『居場所』をもたらした。
しかし、彼にチャンスを与えたはずの神は非常に気まぐれであった。
小さなことがきっかけとなり、彼ら彼女らはすれ違う。そこから彼は手に入れたと思っていた『居場所』を失いそうになってしまう。
皮肉にも、そのきっかけとは…自分を大切にすることを〝忘れていた〟ことから始まり、そのきっかけは彼の〝やさしさ〟から始まるものだった――――
一人の少女を問題に向き合わせるためにまた犠牲になって解決させた。
リア充な奴らの関係を保ちたいという依頼のためまた自分を犠牲にした。
あざとい後輩を説得し『居場所』を守るために自分を曲げてしまった。
〝傷つくことなんて慣れている、『この』やり方が最も効率がよかった……そうだろ?ほら、見てみろよ。『誰も傷つかない世界』は完成し、『関係の継続』はなっただろうに〟
――――しかし、そう語る彼を彼女たちは否定した。そのやり方を認めたくはない、と……。
すれ違い、ぶつかり合う。
そんな繰り返しの中で、彼は一つの考えに至る。
言わなくてもわかるなんて言うのは幻想に過ぎない、結局は本当の意味での信頼など存在しないのかもしれない。
しかし、それでも……もしも、偽物だらけの世界に『本物』と呼べるものがあるのだとしたら―――それが、欲しいのだと彼は二人に告げた。
その言葉を受け、再び関係が修復されていく。
彼女らは、彼を受け入れた。
『本物』と呼べるもの、を欲した彼を再び『居場所』に導いた。
こうして幾度となくすれ違い、道を外れる彼を二人の少女を筆頭とした様々な出会いの中で紡がれたものが彼を支え、導いていく………。
本当に様々な出会いがあった――
割と熱血な氷の女王
優しい心を持ったアホの子
いけ好かないイケメン
オカンな炎の女王様
腐ってらっしゃるお方
チャラ男
実行委員長さん…(笑)?
あざとい後輩系生徒会長
凄く優しいけど結婚できない先生
強化外骨格魔王様
家族思いのヤンキーっぽい川なんとかさん
天使
……中二野郎
トラウマの根源……(彼女とは再会と言った方が正しいだろうか?)
そんな出会いを通して、これまでに彼が失ってしまったものを少しずつ取り戻していく。
今はもう彼には多くを語らずとも分かり合おうとする人がいて、彼女らはもう彼を孤独になどさせるつもりがない、させてやらない。
さらには関係を紡いだ人たちもいて、彼はもう孤独などとは言えなくなった。
そう、彼はもう……一人ぼっちなどではなくなっていた。
この物語はそんなひねくれ者の少年が、仮想世界に迷い込んでしまい、やっと手にした『本物』を守り抜こうと奮闘する物語である ―――
この小説では八幡が、β出身になっています。
また、八幡にもユニークスキルを与えるつもりです。
これまた拙い駄文ですが、よろしければ読んでみてください。