「で、お前はなんなんだ?」
そう言われ、剣を突きつけられる僕。
「は?」
時間は数分前までさかのぼる。
走ったなのはを追いかけて着いたのは町の公園。僕の特訓をするところまでの道のりにあるよく通るところだった。
「えっと、君たち2人も魔導師なんでしょうか?」
そう切り出したのはフェレット。なのはは全力で走ったせいなのか今だに肩で息をしていてしゃべれる状態ではないようだ。
「俺は三島流夜。親が管理局員でな。一応魔導師と言うことになっている」
そういうのは少年A、もとい流夜。親が管理局員て、面倒な設定になってるな。
「名前を聞くならまず自分から、じゃないか?」
そう言うのは僕。ちなみに甲冑はまだ解いてない。だって隣で凄い睨むんだもん。解いた瞬間に剣でズバッとやられそう。
「ごめん、失念してたよ。僕はユーノ・スクライア。スクライアは部族名だからユーノが名前だね」
「えっと、ユーノ君? 私は高町なのはなの。親しい人にはなのはって呼ばれてるよ」
ようやく息が落ち着いたらしいなのはが会話に混ざる。
「んと、僕は八星糺司。魔導師です。ではポテチを買いに行ってきます」
聞かれたことだけを答えて、何気なくフェードアウト。転生者居るならもう任せるよ。僕はただ楽しみたいだけだし、関わったら楽しみよりも面倒が多そうだ。
手をひらひら振って踵を返す。だがその振っていた手を流夜に捕まれ、呼び止められる。
「ちょっと待て。八星糺司といったか? 話がある。……そういえば、なのは、もう遅いけど大丈夫なのか?」
「にゃ! まずい、抜けだしてきてるんだった! じゃまた明日ね流夜君! えっと八星君も!」
そう言って去っていくなのはとユーノを背に、なぜか少年Aに鋭く睨まれる。その少年の手にいまだ持つ剣に力が込められ、
「で、お前はなんなんだ?」
のど元に剣を突きつけられる。は、と間抜けな声が出るのも一瞬、すかさず地面を蹴って間を取る。10mほどの短い距離だが、それでも無いよりはましだ。
お世辞にもきれいとは言い難い雲が勝った月の合間から漏れる月明かりと街灯の明かりで、十分とはいかずとも相手の顔ははっきりとわかる。その少年A顔には英雄王たる所以の慢心の色は無く、少なくとも自分に溺れる勘違いハーレム野郎ではないのだろう。
「僕は
「俺は三島流夜。転生者だ。俺がこれを明かしてもお前は転生者でないと白を切るか?」
「そうだな。前世の記憶があるかと聞かれればイエスだが?」
「なら、勝負だ!」
そういうと流夜は2本の剣を手に間合いを詰める。先ほど見たときと同じく先手必勝とばかりに猪突猛進に。身体能力は高いようだけど、そんなんじゃあ……
「一つアドバイスです。そんな直線の攻撃、怖くもなんともないぞ?」
迫りくる2本の剣の連撃。しかしどれも勢いだけで、直線過ぎる。戦い慣れていない奴には十分かもしれないが、甘すぎる。全部をガンブレードで受け流し、一旦間合いを取る。そしてすかさず右のガンブレイドからの通常弾で射撃。狙いは右腕。
「グアッ」
いきなりの痛みに怯んで声を上げる流夜に、追撃とばかりに接近し、左のガンブレイド振って首筋に当てる
「チェックメイトだ」
「クソッ」
そう言って僕は今度こそ踵を返す。流石にあそこまでコテンパンにしたからもう安心かな? 悪態をつく流夜を背に僕はコンビニへと向かって歩き出す。嗚呼、時間かかっちゃったな……まぁ、少し散歩してたっていえば大丈夫か?
それにしても特典すげーな。あの2つ目の奴。やったことがなくてもなんか体が覚えている感じだ。これならある程度までは戦えるだろう。
「ま、それじゃ楽しくないし、もっと上、目指すんだけどね」
そう、もっと上。行けるのならば世界最強。それが目標だ。
◇◆◇
「ただいまー」
「おおー遅かったやないの。ま、糺司の事や、どっかで道草食ってたんやろ」
「ま、正解だな」
厳密に言えばそちらが主だったから道草ではないんだが、それを言うわけにもいかないしこれでいいだろう。ああ、でもジュエルシードはもう夜はいいや…… 初日だから多少無理していったけど、次は行かないだろうな。
「そんなことより、や」
「ん? ああポテチね。買ってきたよ」
「ほな、食べよか!」
「こんな夜中にあんなもの食べたらふとrグベッ!!」
ちょ、またアッパー!? いや、事実だし!
「すまんなぁ。よう聞こえんかったわ。今なんて言ったんやろか?」
ヒイッ、え、笑顔が怖い……目のハイライトさん!! 仕事忘れてますよ!!!!
「えっと、あれだ、こ、こんな夜中も寒くないし、もう布団はいらないな、って言いました。はい、そうです。他の事なんて一切口走ってません。もし違うように聞こえてたら、幻聴ですはい!」
「よろしい。ほな、糺司、ジュース持ってきてや。先部屋行って待っとるで」
「了解いたしました! すぐ運ばせていただきます」
どの時代、どの世界でも女性に体重の話は禁物のようです。ううっ、はやて今9だよな歳。ませすぎだろぉ……
◇◆◇
「くっくっく、ようやくこの時が来よったな。なぁ糺司2等兵」
「ハッ、そうでありますな。はやて大佐。しかしながらこの2等兵と大佐というこのたいs……何でもありません!!」
原作初日から数日。ジュエルシード? スルーですがな。またあれに絡まれてもたまったもんじゃないし。
今日は家のテーブルを囲んで戦略会議中。これはこの先一週間の僕らの運命が決まる戦いなんや!! というはやての強い(変な)意志の元、真剣に会議中。さっきだって真面目にボケかまそうとしたら、ふざけたこと抜かしとんじゃねぇぞ、ワレェ! とでも言うような表情で睨まれてしまった。どういう顔かはご想像にお任せしよう。強いて言うなら般nya……
「糺司君? 真面目にやらんといけん言うとるやんかぁ。今までは一人っちゅう少ない人数での戦いやったから負け越しとるが、糺司のおかげでやっと私にも勝ちが見えて来とるんや!! それなのにその糺司がちゃんと話聞かへんてどないこっちゃねん!? 勝ちとうないんか!?」
「一応確認するけど、これってスーパーの超特売日の話だよね!? そこまで熱くなる意味が……」
「そらあかんなぁ、糺司は舐めとる。舐めすぎや。舐めすぎてもうつるつるや無いかい!! ちゃんと凸凹つけてくいしばらんかい!! そないやからいつまでたってもそうヘラヘラしとれんねん」
ええ!? 途中までは何とか意味わかったけど、最後はもはや言ってる意味が分からなくなってますが!!? えっと
「ごめんなさい。意味が分かりません」
「ノリでついてこいやぁああ!!」
ああもう、はやてさん人格崩壊してるよ!!? なんかその内「ケツに手ェツッコんで」って言いだしそうなノリだよね!?
「次ふざけたこと抜かしたらケツの穴に腕ツッコんで奥歯ガタガタ言わしたるでぇ!!」
ちょっと違ったけど言ったよ!! はやてさん言っちゃったよ!? ちょ、いつなったらこのテンション戻るの!?
~しばらくお待ち下さい~
「いやぁ、恥ずいなぁ。忘れてくれへんもんかなぁ」
「いや、それは無理でしょ。……なんですはやてさん? その手に持ったハンマーみたいなものは……」
ゴン☆
「………ハッ」
「おお糺司やっと起きたんかいな。全く途中で寝よってからに。時間もないからさっさと作戦会議やるでぇ」
え? 寝てた? う~ん、どうも記憶が…… まぁ、いいか。
「でははやて大佐! 作戦内容をお願いします!」
「じゃあ行くでぇ。役割分担として。糺司、特攻隊。両手で特売品をありったけかっさらう。私、司令塔。カゴを持って待機。ドヤァ」
「待て待て待て、ドヤァ、じゃない、おかしい。絶対おかしい。それじゃ一人と大差ないだろ!」
「分かってへんなぁ、糺司は。スーパーの特売っちゅうんはもう戦争や! 戦争に手荷物もっていく阿呆がどこに居るっちゅうんねん」
「う……確かに」
「そこでうちや。私がカゴをキープしている間に礼司が小回りの利く体で商品を強奪や!」ドヤァ
強奪って…… いや、もう何も言うまい。また暴走されても困る。でも一つだけ言わせてくれ!
「なんだそのドヤ顔は!」
「さあ、時間も時間や、そろそろ行こか」
え? スルーですか?
◇◆◇
「え? なにこれ?」
目の前には人、人、人。まだ超特売の時間にすらなっていないと言うのに店内はもうかなりの人で埋め尽くされていた。
「だからいったやろ。糺司は甘い、甘味所を全部詰め込んだパフェより甘い!」
「それは初耳です!」
だが確かに考えは甘かった。確かにこれでははやての言った通り戦場のようだ。
「では、糺司2等兵! 素晴らしい戦果を期待するで!」
「おう、任せ……すいません。期待しないでください」
「む、男がそんな気合なくてどないすんねん! 頑張ったれ」
「……あい」
いざ行かん(気は全く乗らないが)
………………
…………
……
結果から言おう。
「はぁ~。だらしないやっちゃなぁ」
「返す言葉もありません……」
こういうことだ。いや、仕方ないと思うぞ!? 商品とっても横のおばちゃんが平気で腕の中からかっさらってくんだぞ!? 普通そこまでしねぇよ。それさえなければ持ってきた分の倍は取れてたはずなのに……
「まぁ、初めてやしな。今回はしゃあないな。次、期待しとるでぇ」
「ハイ……次気をつけること、隣のおばちゃん。これさえなければ……!」
「……あん中で何あったんよ……」
今日の予定も終わり、予定よりも少ない戦利品を手に帰路へ向かう。しかし次の瞬間、ジュエルシードが発動した。
題名つけてみました。でも難しいです……
さて、今回はギャグパート(?)でした。これで良かったのかちょっとあれですが、どうでしたでしょう?
感想、待っております。