あと今回はあとがきはありません
それでは本編をどうぞ
今日はデート5回目、花陽ちゃんとのデートの日です。
ちなみに今日は花陽ちゃんからお花見をしない?と言われたので、桜の咲いている近くの公園に行っています。
「お花見なんて久しぶりだねぇ」
「そういえば全然行ったことないなぁ」
今日は、花陽ちゃんと家が思ったより近かったので一緒に公園に行くことにしました。
「幼稚園の頃以来から一緒に来たことないしねぇ」
「そうだね。それにあの時はお父さんやお母さんもいたし」
「公人くんのお父さんとお母さんは元気なの?」
「うん、この前電話したら元気そうだったよ。」
「ふーんそっか良かった。それにしても嬉しいな。また公人くんとお花見ができる日が来るなんて」
花陽ちゃんがそう言うと僕に笑顔を向けてくる。
前までの僕なら恥ずかしくてそっぽを向いていたかもしれない。
けど今の僕には前からずっと考えていることごあった
凛ちゃんのことを『親友』だと言ったときの胸の痛み。その痛みの理由が分からず僕はずっと考えていた
そのせいか僕はいつも通りの反応を花陽ちゃんにしてやれなかった
「公人くん、どうしたの?なんだか暗い顔してるけど」
花陽ちゃんが心配そうに僕を見つめてくる
「いや、なんでもないよ。ちょっと考え事してただけだから。
おっといつの間にか着いたね」
公園についた僕達の目に入ってきたのは、満開に咲いたたくさんの桜と、風に揺れてひらひらと舞っている桜の花びらだった
「わぁ〜、すごい綺麗」
「本当だ~、すごい綺麗だね」
周りには既にお花見をしている人もいてとても賑やかだ
「それじゃあ僕達もレジャーシートを敷いてお花見をはじめよっか」
「うん♪」
公園に広がる満開の桜を見れたのがよほど嬉しかったのか、花陽ちゃんのテンションは普段の花陽ちゃんよりも、少し高かった
レジャーシートを敷き終わって、僕らはその上に座ってただぼーっと周り眺めていた。
桜の花びらがはらはらと散ってゆく
しばらくすると暖かくてとても心地よい風が静かに吹いてくる。その風にのって周りでお花見をしている人たちの楽しそうな笑い声なんかが聴こえてきた
そんな春らしいことをたっぷりと堪能した僕らは、お昼ということでお弁当を食べることにした。
ちなみにお弁当は花陽ちゃんの手作りらしい
「じゃーん!どうかな?健康とかも考えて野菜も結構入れてみたんだけど」
花陽ちゃんの作った弁当は二段になっていて、一段目に玉子焼きや魚、ブロッコリーやプチトマトといったおかずがたくさん入っていて、二段目にさんかくのおにぎりがたくさん入っている
「今日はおにぎりの具を三種類にしてみたんです。鮭に昆布に明太子。普通の塩おにぎりもあるからたくさん食べてね。」
「うん、ありがとね花陽ちゃん。それじゃあ、いただきます」
「うん!いただきます。」
そうして僕達は満開の桜の下でお弁当を食べ始めた。
お弁当と行っても2人のお腹に十分入るくらいの量で、残すようなことは無かった。
そしてお弁当を食べ終わった今、暖かい日差しを受けながら僕は横になっていた。
理由は…
「スゥ…スゥ…」
花陽ちゃんがとても気持ちよさそうに寝ていたので、つい僕も横になってしまったというわけだ。
そしていざ横になると、心地よい太陽の日差しと風を受けほんの少しの時間で僕にも、眠気が襲ってきた。
そして僕はその眠気に逆らうことなく、静かに目を閉じた
僕が起きた頃にはもう日が傾き始めていて、太陽がオレンジ色に染まり始めていた。
そして目の前には先に起きて片付けをしていたのだろう、花陽ちゃんが荷物をまとめている
「あ、おはよう」
「あ、おはよう公人くん。すごく気持ちよさそうに寝てたよ♪」
「そういう花陽ちゃんこそ、すっごく気持ちよさそうだったよ」
「えっ!?公人くん、私の寝顔見ちゃったの?」
花陽ちゃんの顔をはそう言うと急に真っ赤になっていった
「え、あ、うん。ご、ごめん」
しかし、僕はそんな素っ気ない反応しか見せることが出来なかった。
そんな僕にさすがに心配になったのか花陽ちゃんは僕にあることを訪ねてきた
「公人くんの悩みって、もしかして凛ちゃんのこと?」
「えっ?」
「やっぱり…そうなんだね」
「…うん」
「ねぇ、公人くん。
凛ちゃんとのデート、凛ちゃんを"幼馴染"とか"親友"として見るんじゃなくて
"ひとりの女の子"として接してあげて。きっと公人くんならそれで大丈夫だから」
「え、でもそれってどうやったら」
「なんでもいいよ、とにかく公人くんの幼馴染の星空凛じゃなくて、ひとりの女の子としての星空凛を見てあげて欲しいの」
「それは、僕が凛ちゃんのことを幼馴染って思わないで、穂乃果ちゃんみたいに友達の女の子って思えばいいってこと?」
「そうかもね、公人くんにはちゃんと凛ちゃんを見て欲しい。そしてあることに公人くんが気づけることが出来れば、きっとその悩みも解決すると思う」
花陽ちゃんはまるで僕のこの悩みのことを知っているかのように、僕に話してくれている。
凛ちゃんを幼馴染じゃなくてひとりの女の子として見てあげる。か
「わかった。なんだかありがとね、アドバイスまでしてもらっちゃって」
「いやいいよ、公人くんが悩みから吹っ切れるならそれで。
じゃあ私はもう帰るね。」
「え、あっじゃあ家まで送っていくよ」
「いやいいよ、それよりも公人くんは今度の凛ちゃんのデートのことだけを考えてて。
それじゃあ、また学校でね。
バイバイ」
そう言って花陽ちゃんは小さく手を振ってくる
「うん、またね。バイバイ」
僕も花陽ちゃん小さく手を振った、そして花陽ちゃんは家の方向へ歩いていった。その後ろ姿は気のせいか元気がなかったように見えた
*****
やっぱり公人くんは凛ちゃんのことが…
公人くんが見えなくなるまで私はそんなことを考えていた。
気づいていなかった訳では無い。でも、本人にはその自覚がなかったみたいだし、もしかしたらってことも考えていた
そして角を曲がった時、私の目からは自然と涙がこぼれていた
「なんで、なんで涙が出てくるの?」
そんなこと私が一番分かっている。けどそれを口にしてしまったら、凛ちゃんが悲しむから。私がその理由を口にすることは無かった
あの日以来凛ちゃんが心の底から笑うことは無かった。
でも、公人くんが来てから凛ちゃんは少しずつ変わり始めてる。
でも、私がその気持ちをもし口に出してしまったら、もう凛ちゃんが本当に笑う日が来ることはないのかもしれない。
だから…
「私は…私は…君のことが好き"でした"」
私は珍しくウソをついた
そして私は、本当の気持ちを心の奥底にしまって、笑顔をつくった
凛ちゃんが、公人くんが、2人が笑顔で笑えるように
*****
今回はあとがきはありません。次回花陽ちゃんはあとがきに登場させますので、よろしくお願いします