やはり俺の青春はロックでまちがっている。~Rock of the Rock~ 作:石動 千凪
中学二年の頃、俺は自殺を決意した。
原因?そんなの決まってる。卑劣な虐めに負けたからだ。
なぜそうなったのか?そんな事は知らない。
気が付けばどんどんエスカレートしていくばかり。
教師はあてにならない。家族もあてにならない。
親は基本放任主義だからな。俺に対してだけ。
妹が生まれてから、俺は親の愛情なんてものを見た覚えがない。
どうせ俺は家族の輪からは外されてるんだ。なら後悔は・・・・
妹位か。正直妹を悲しませるのは兄として辛いものがある。
あいつは俺の事を唯一慕ってくれているから。
でも、隠し通すのが限界だ。妹に知られてはいけない。
遺書みたいなものは書いた。いじめの事、教師の事を。
そして最愛の妹へ一言、こんな兄でごめんと。
さて、どうやれば確実に死ねるのだろうか。
新幹線にでもぶつかれば一発で逝けるだろうか?
そんな事を考えながら、家にも帰らずに町中をにぶらついていた。
そして、彼女と出会った。
不思議だった。なぜ俺は彼女に打ち明けたのだろうか。
誰も信じない。信用しない。そう決めたのに。
こんな話、誰もまじめに聞いてやくれなかった。
でも彼女は、俺の話を聞いてくれた。そして、涙を流していた。
俺は、それが不思議で仕方なかった。
見ず知らずのガキに、なぜこんなにも親身になってくれるのか?
そう思いながらも、口からは勝手に言葉が出ていく。
もう生きていたくない。もう死んでしまいたい。
その言葉を聞いた彼女は、こう言ってくれた。
??「少年。どんなに辛くても、そんな簡単に[死]なんて言葉を使うんじゃない。使っちゃいけないんだ」
なぜ?なぜそんな事を言うんだ。
??「なぜだって?そんなの決まってる」
??「少年はまだ、本物の自分を知らないのだから」
本物?そんなもの知らない。知るわけがない。だってこの世界は嘘まみれなんだから。
??「でも、それは少年が見た小さな世界だけの話だ」
??「少年。世界は広いんだ。君が見てきた以上にね」
でも、どこだってきっと変わらない。
??「そうかもしれない。でも、私が見ている世界は間違いなく本物だよ」
本物の世界・・・・・・
??「そう、本物さ」
??「嘘や欺瞞であふれたくそったれな世界なんかに負けない、最高の世界さ」
??「だから、アタシが少年に魔法の言葉を教えてあげよう」
??「どんなに辛くても、苦しくても、自分を曲げずに自分らしくあれる魔法」
??「少年。君に、ロックを教えてあげよう・・・・。」
あの日、俺は生まれ変わったんだと思う。
俺の世界は見違えるように変わっていった。
虐めはなくならない。でも、どんなにボロボロになっても辛くなかった。
だって、そんな嘘まみれの世界にいる比企谷八幡はもう死んだのだから。
そして今俺は・・・・
本物の世界で生きているんだ。
更新は気が向いたらになります。次回までごきげんよう。