ストライクウィッチーズ Assault Warfare 作:t5m5k2
でも個人的に気に入った名前なのでこのまま行こうかと思います。
1話の4人と残りの2人が出会います
耳障りな甲高い音が、コックピット内に響く。不規則な飛行が続いたことを感知したセンサーが、警告音を発しているのだ。どこかへ行きかけた意識が戻り、パイロットは重い瞼を上げた。
「うぇ…?」
ぐるぐると回る視界と鳴り響く警告音を認識したパイロットは、乗っている機体が半ば永遠にロールをしていることを知った。サイクリックにかけた右手の小指に力を加える。レバーにいくつも付いているボタンのひとつ、自動操縦を起動したのだ。ロールの速度が落ちて傾きを示すメーターが0になり、下降しかけて下を向いていた機首も水平に戻る。うぅとうめき声をあげたパイロットは、HMDの表示をHUDに切り替えてバイザーを引き上げた。途端に、視野に飛び込んできた光景に絶句する。
「どこだここ?!ネバダか?」
辺りを見回す。明らかに、つい先刻までパイロットが居た場所ではない。パイロットはさっきまで、大小高低の建物が立ち並ぶアメリカの首都、ワシントンD.Cの上空にいたのだ。眼下には、サファリパークを思わせる光景が広がっている。とにかく連絡をとろうと、パイロットは無線のスイッチを入れる。
「マジック、こちらアクイラ1。状況は?オーバー。」
彼の指揮官だった『マジック』に呼び掛けるが、返答はない。ザーッという音が響くだけ。『アクイラ1』はもう一度呼び掛けた。
「こちらレスリー。マジック、聞こえるか?」
しかし、聞こえてくる雑音に変化はない。コックピット内に、高いエンジンの回転音のみが響く。ウソだろ、と一人呟いたアレンは、思い出したようにGPSの呼び出しを行った。コンソールの右にあるディスプレイが点滅する。どこかの地図が出るかと思ったが、何も映らなかった。変だと首を傾げ、次にレーダーを再チェックする。一旦暗くなった画面に『waiting』の文字が浮かぶ。今度こそは、民間機の一つくらい反応するだろう。画面が明るくなる。すると…
「2時方向…。ん?ヘリか?一機だけ?」
画面の右上、アレンの機体から約50度の方向に出た。味方を示す青色の点の上に、『MH-60』と表示されていた。だが一機だけで居るというのは、何か変だ。立て続けに起こる不思議な事柄は、アレンに、何かが変わったことを感じさせた。アレンは味方のヘリにコンタクトをとるべく、スロットルとサイクリックにかけた手を握り直した。ヘルメットのサンバイザーを下げる。表示が切り替わったのを確認したアレンは、機体を右にロールさせた。青空に甲高い排気音が響きわたる。
*****
無線による交信から、例のヘリは、アレンも所属するタスクフォース108のヘリ部隊の一機だと分かった。コードネームは『ノーマッド63』。ワシントンの防衛戦で、ディーレイの攻撃ヘリ部隊と合同で参加していた多目的ヘリ部隊だ。アレンも面識がある。知り合いがいて、アレンは少し安心した。意味不明な出来事が続き、あてもなく飛べば燃料が無くなると考えた2機は、取り敢えず着陸して休むことにした。
「システム、マニュアルチェック、着陸準備。…ギア展開、エンジンノズル、フラップ稼働。着陸開始。」
スロットルの親指を押し込む。ウインという機械音が鳴り、続いてゴォっとエンジンの排気音が背後で起こった。アレンが乗るF-15SEⅡはV/STOL機能を備えた設計だった。F-35の機能を譲り受けたといえる。さらにアレンは改良を重ねたというが…、今は伏せておこう。
HUDの高度表示が徐々に下がる。0に近づくにつれて、減る速度が遅くなる。着陸作業を開始してから20秒、アレンのF-15SEⅡは大地へと着陸した。各部のチェックを終え、すべての電源を切ったアレンは、ヘルメットを置いて、何時間ぶりかに地面に降り立った。そのすぐ横に、ノーマッド63のMH-60も着陸した。鉄の塊を操る二人は、これからどうしていくかを話し始めた。
*****
とりあえず理解できたこと。それは、今アレンが居る場所が、2016年の地球ではないことだった。GPSも無線もつながることがないなら、少なからず、衛星やマジックはいない。二人で話し合っている中、ノーマッド63の機長、ディアナ・ルイス・エンデンは無線の周波数を調整し、二度目の探索を行っていた。つながるか否か、アレンは半分期待しつつ待っていた。すると。
「あ、ヒットしたわ。これは…、141部隊かしら?」
「なに?141?」
正直、アレンは聞いたことが無かった。ただ、ディアナが知っているなら助かる。
「知っているのか?」
「えぇ。ナショナル空港で超国家主義の連中から市民を守ってたそうよ。私たちもその援護に向かってたんだけど…。」
ナショナル空港――確か、マルコフが最後に放ったトリニティをアレンが破壊したD.Cのすぐ近くにあった空港だ。
「で、通信できるのか?」
「多分ね…。やってみるわ。」
そう言うと、ディアナはコックピットに置いたヘッドセットを頭にかけ、マイクのスイッチを入れた。
「こちら、タスクフォース108のノーマッド63。141、聞こえる?」
数秒経ってから、ディアナがうれしそうな表情でアレンを向いた。どうやらつながったようだ。無線機の音声をスピーカーにつなぐ。
『こちら、タスクフォース141。マクタビッシュ大尉だ。感度良好。オーバー?』
「良かった…。マクタビッシュ大尉、そちらの位置は分かる?」
『あー、フレアーを打ってみようか?』
フレアー―――花火のようなもので、発火すると大量の煙を発生する。主に歩兵が、自分の位置を知らせるマーカーとして使うものだ。昼夜問わず、遠距離から視認できるという代物。
「どうする?」
ディアナが問う。
「無線が入るなら、少なくとも遠くにはいないだろう。上げてもらって、探しに行くべきだな…。」
アレンは答えた。そうね、とつぶやいたディアナは
「141、聞こえる?今からこちらのヘリを飛ばすから、フレアーを上げて頂戴。拾いに行ってあげるわ。」
『了解した、63。頼んだぞ。オーバー』
「任せて。アウト。」
*****
4人と2人は無事に合流した。それぞれの自己紹介を終え、6人でこれからどうするかを話し合い始めた。
「(ロ)もしここが何も無いアフリカのど真ん中だったら、まずは食べ物の確保ですね。」
「(ゴ)詳しく言えば、まず飲料だな。」
「(ア)飲み物無いと死んじまう。」
「(コ)どこにありますかね、水…。オアシスとかですか?」
「(ディ)今さっき飛んできたときには見当たらなかったわ。」
「(マ)困ったもんだ…(はぁ)」
「(ゴ)大尉、さっきから『困った』しか言ってないですよ。」
「(マ)だってそうだろ…。それに俺は年取っちまったんだからよ。」
「(ロ)まだまだ30ちょっとですよ?」
「(コ)探せるところまで探しましょう。」
「(ア)そうだな。もう少しフラフラっと飛んでみて、どこかそれっぽいところに行ってみるか?」
「(ディ)そうね、少佐が探して、私たちがついていく感じかしら。」
「(ロ)本当助かりますね、ヘリって。」
「(ゴ)そもそもゴキブリは飯いらないだろ。」
「(マ)そう言う幽霊もだろ?」
「(ロ)またそのネタですか!?もう飽きましたよ(`・w・’)!」
141の3人にとっては3度目。コザックと108にとっては2度目のことだった。6人の笑い声が、また草原に響き渡る。しかし突然、アレンのF-15SEⅡのコックピットから警報音が響いた。少し遅れてディアナのMH-60もピーピーという音を鳴らす。明らかに敵、もしくは所属不明のものが接近したことを感知した音だった。6人は笑うのを止め、警報に神経を集中する。機体に駆け寄ったアレンは折り畳みのはしごをおろし、コックピットに飛び込んだ。すぐさまレーダーのディスプレイを入れ、接近する正体を探り当てる。しかし、ディスプレイに映った反応に、アレンは目を疑った。戦闘機や輸送機とは呼べないほどのサイズだった。アレンが何だこれは、と呟いたとき、ローチがあれは!?と叫んだ。コックピットから顔をだし、ローチが指差す方向を見上げる。そこには、さらに信じられない光景があった
読んでくださってありがとうございます。
やはり難しいです。
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