アブソリュート・デュオ〜銀狼伝〜   作:クロバット一世

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オリジナルストーリー開始です!!


狂化戦士編
30話 仙伐戦


「さてさて皆さん大発表_______♪来週、スペシャルイベント、その名も仙伐戦(せんばつせん)を急遽開催することになりました_________☆」

 

悠斗の傷も完治し、授業が再開し、再び学園に平穏が戻りつつあった頃、突然授業終了後、月見璃兎が何の前触れもなく突然そんな事を言い出した。

 

「何なんだ?その…仙伐戦って?」

 

「私も初めて聞きました。どういった行事なんでしょうかね?」

 

「この学校の行事だからな、どのみちロクな物ではないだろうがな」

 

透流と梓、トラはこの学校のイベントなものだからもう慣れたようであった。

 

因みに梓は、あの後、ボンゴレファミリーが身元を預かる形となり、学園に残ることが許されたのであった。しかし、彼女は悠斗が授業に再び戻ってみると、セミロングだった髪をうなじまでのショートヘアにしており、メガネも外していた。コレは悠斗が気付いたらこのような髪型にしており、何でも『日本古来からのケジメのつけ方』と、裏社会に浸っていたこともあってかなり間違った日本を学んでしまっているようであった。なお、本当は丸坊主にしようとしたらしいのだが橘が血相を変えて全力で阻止したらしいがそれはまた別の話である。

 

「何でもこの間の様な事態に備える形にするためとかで、《超えし者(イクシード)》の強化を促すためとかで、全学年の《Ⅲ》以上の《超えし者(イクシード)》での一対一のトーナメントをやるらしいみたいなんだってー♪だ、か、ら♪《Ⅲ》以上の生徒たちは全員参加だから準備しとくよーに☆因みに同じクラスのことも闘うかもだから☆気をつけないとねー♡」

 

「………良いねぇ。今からスゲー楽しみだぜ」

 

璃兎の言葉に悠斗は歓喜の笑みを浮かべながらウキウキしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー♪全学年でのトーナメント戦か〜。今からスゲーワクワクするぜ♪」

 

その日の昼休み。

悠斗、みやび、透流、ユリエ、橘、梓、トラ、タツの八人で昼飯を学食で食べていた。

 

この日の悠斗の食事はカルボナーラの大盛りでのあり、それをクルクルと綺麗にフォークに絡めて食べていた。

 

「確かに、それに一対一っていうのも考えてみたら《焔牙模擬戦(ブレイズプラクティス)》ではやってるけど上級生との闘いは初めてだよな」

 

「そうそう、透流の横で紅茶飲んでるそこのお嬢様の所為でな」

 

そう言いながら悠斗はジト目になって微笑みながらサラの紅茶を飲んでいるリーリスを見た。

 

「もう、あの日のことはもう済んだんだからもう言わないで欲しいわね。ねちっこいと貴方の自慢の彼女に嫌われちゃうわよ」

 

「んなっ!!?」

 

リーリスの言葉に悠斗の顔は真っ青になった。

 

「み、みやびに嫌われる…そんな……お、俺はど、どうしたら…」

 

悠斗の体は震え、この世の終わりの様な顔をしていた。しかし、

 

「ゆ、悠斗くん…落ち着いて、わ、私は絶対に悠斗くんの事を嫌いになったりなんて絶対にないから…」

 

「みやび……」

 

みやびのその発言に悠斗の顔は一瞬で笑顔を取り戻し、周囲に明るい光のオーラが見えた。

 

「全く……相変わらずのバカップルだな……天峰、恋愛にうつつを抜かしてこの俺に敗北など止めろよ、貴様は全力の状態で倒したいのだからな」

 

トラは溜息を吐きながら悠斗にそう言ったが、悠斗はトラへと先程までの緩みきった顔ではなく、キリッとした顔で

 

「安心しなトラ、全力で闘うからさ。だからオメーも本気で来いよ。お前もな透流。お前の《絶刃圏(イージスディザイアー)》と俺の《覇天狼(ウールヴヘジン)》、どっちが勝つか楽しみだしな」

 

「そうだな、今度は絶対に勝つからな悠斗」

 

「僕ももとよりそのつもりだ」

 

そう言いながら透流とトラは悠斗へと笑みを浮かべた。

 

「む!?梓、君のその料理は今朝君が食べていた物と同じ料理ではないか!!」

 

そんな橘の声が聞こえたので梓のお盆を見ると、

 

 

 

 

皿いっぱいのキャベツと鶏肉、そして大きなジョッキにタップリと注がれた豆乳があった。

 

 

 

 

 

「………これは……私の後の輝かしい未来のためにも必要不可欠なメニューなんです。だから譲れません…」

 

「ダメだ梓、何より以前の少食と打って変わって食べ過ぎな上に偏り過ぎだ。過度な量は体を壊す。何を目指しているのか知らんが健康な体はもっと大切だ」

 

そう言いながら橘は梓の鶏肉を少しとって焼き魚を少し梓に分けようとすると

 

ガシッ

 

「待ってください巴さん。大丈夫です、私自身の健康は自分が一番分かっています。なので私の悲願のためにもその鶏肉を返してください」

 

「ダメだ。健康を害してまでやるべき悲願など存在しない」

 

「おねがいします巴さん!!私の悲願のためにぃ……《豊乳(我が理想の体)》の為にもぉォォォォォオ!!!」

 

もはやそこにはかつて悠斗さえも欺いた《神滅部隊(リベールス)》から送られてきたスパイの原型が崩壊していた。

 

「何故そこまで抵抗するんだ梓!?私は君の心配をしているだけであってだな…」

 

「ううぅ……《E》の巴さんに《B》の気持ちなんてわかりませんよぉ……」

 

「大丈夫ですか梓?」

 

涙を流す梓にユリエが問うと梓はユリエを見つめ、

 

ギュ……

 

「ユリエさん……私の心を救ってくださるのは貴方くらいですよ……」

 

梓はユリエを泣きながら抱きしめた。

そんな感じでお昼は過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて……それじゃあ今日からは俺の槍術をみやびにも教えるよ」

 

「うん、いつでも大丈夫だよ悠斗くん」

 

校舎裏の林の中で悠斗とみやびが特訓をしていた。悠斗はみやびの要望から、自身の槍術の中からみやびの《騎兵槍(ランス)》に合ったものを教えていくことになったのである。

 

「よし、それじゃあまずは…やっぱりこの技かな?」

 

そう言うと、悠斗は《長槍(ロングスピア)》を構え、

 

 

「狼王一閃!!!」

 

 

空へと渾身の突きを放った。

 

「これが俺の槍術の基本技で俺の得意技でもある《狼王一閃》だ。単純な突きを相手に叩き込むって技だけど基本だからこそ一番重要な技だ。これを特訓していこうと思う。

まずは静止した状態からやってみよう…」

 

「うん、ええと……ハァッ!!!」

 

みやびは悠斗に言われた通りに《騎兵槍(ランス)》を構え、空へと突きを放った。

 

「うむ……やっぱり踏み込みが足りないな……みやびの《焔牙》はスピードは必要だからその分踏み込みも大事になる。まずはそこを集中的に特訓するか」

 

「うん、頑張るよ」

 

そう言いながら2人はその後も特訓を続けていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜その日の夜〜

 

「さてと……先ずは誰から対策を考えるか…」

 

悠斗はみやびが寝た後も《仙伐戦》に向けて相手の情報を探っていた。これまでで分かっている情報を纏めた資料を机に置いて一つ一つを見ていた。

 

「トラの《焔牙》は《印短刀(カタール)》…リーチは俺の方が有利だけど…逆に間合いを詰められると厄介だな…そうなるとやっぱり強力な一撃を相手の射程範囲外から撃ち込むべきかな…橘は古武術の使い手、技に頼りきっていたら間違いなくやられる…なら橘との闘いは大技はここぞという時以外は控えるようにした方が言いな…ユリエの場合は俺と同じスピードや身のこなしでくるだろうから…スピードで上回って一気に仕留める形かな?そして…透流は俺と同じで《焔牙》の真の力を使える。あいつの《絶刃圏(イージスディザイアー)》と《雷神の一撃(ミョルニール)》」の組み合わせは脅威だな…それなら……」

 

 

 

 

 

 

 

チュンチュン

 

「むにゃ…もう朝?」

 

悠斗が目を覚ますとそこは机であった。どうやらそのまま寝落ちしてしまったようである。

 

「……?」

 

すると、背中に何かが掛けてあることに気付くと、それは毛布であった。そして、机には

 

 

 

 

 

 

「悠斗くんへ 無理して体を壊さないでね。みやびより」

 

と書かれた手紙が置いてあった。

ふとみやびの眠っているベッドを見ると、みやびがスヤスヤと眠っていた。

 

「ありがとなみやび…すげー元気でたよ」

 

悠斗は優しくみやびに微笑み、そして、自分が本当に彼女のことが好きなんだという事を改めて実感した悠斗であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜???〜

 

「ボス、準備は出来ました。いつでも出発出来ます」

 

「……そう、ご苦労さま、下がっていいわよ」

 

女は部下の報告を聞くと、そのまま下がらせ、スクリーンに映された銀髪の少年をうっとりとした顔で見つめていた。

 

「……6年ぶりね、《銀狼》。貴方という戦士に出会ってから私は世界を回って様々な動物を見てきたけど…貴方に勝る戦士はいなかったわ…けど、今の貴方は余計なものが混ざってしまって完全じゃない…だから…私が貴方をかつての《至高の戦士》に戻してあげる…」

 

その部屋には無数の剥製があった。そのすべての剥製が、ライオン、トラ、ヒョウ、サメなど鋭い牙を持つ猛獣の剥製ばかりだった。そして、一つだけ何も入っていないクリアケースには《銀狼》と書かれたネームプレートが貼ってあった。

 

「待っていてね…私の…私だけの…《銀狼》」

 

凶悪な笑みを浮かべて顔を赤く染めた影が笑った。

悠斗たちに不穏な影が近づいていた。

 

 




オリジナルストーリースタートです!!!

自分なりに考えてみたので良かったらこれからも読んでください!!

最後に出てきたキャラはオリジナルキャラクターです
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