9人の女神と9人の戦士 ~絆の物語~   作:アイスブルー

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今回もオリジナル入れました。
μ’sと駅伝部が勉強し合うだけの回です。


第29路 テストと勉強

 

【5月22日 月曜日 昼休み】

 

 

 

◎2年生教室◎

 

 

 

「先ほど教えましたよね!?なぜ分からないのですか!?」

 

 

 

「ひえ~~ん」

 

 

 

 

 

「う~ん、なかなか大変みたいだね・・」

 

 

 

「まったく・・・穂乃果の頭の悪さは何とかならないものか?」

 

 

 

高志とカケルは海未と穂乃果の様子を見ながら呟いた。

 

 

2日後から3日間に渡って中間テストが行われるため、みんなで勉強に励んでいた。

 

 

穂乃果は海未に苦手な数学を教わっているが、あまりに出来が悪いために怒られる始末であった。

 

 

 

 

「ウ~ン、やっぱり漢字は苦手デス・・」

 

 

「大丈夫だよムサ君。ことりが教えてあげるから頑張ろう」

 

 

「ハイ。頑張りマス」

 

 

 

一方ムサはことりに苦手な古文・漢文を教わっていた。

 

 

 

 

「ムサの方はことりちゃんに任せておけば大丈夫そうだね」

 

 

「ああ。そのようだな」

 

 

高志とカケルが言った。

 

 

 

 

「いいなぁ~、穂乃果もことりちゃんに教わりたいなぁ~」

 

 

「穂乃果・・」

 

 

「ヒィッ!な、何でもないよ・・」

 

 

「よそ見してないで次の問題を問いてください」

 

 

「は、はい・・」

 

 

 

穂乃果は海未に睨まれ渋々と次の問題に取り掛かり始めた。

 

 

 

しかしその後も進歩が見られず、海未に怒られることの繰り返しであった。

 

 

 

 

 

「だからそうじゃないと言ってるでしょう!何度言ったら分かるのですか!?」

 

 

 

「うえ~~んカケルくぅ~~ん」

 

 

 

「こら穂乃果!」

 

 

 

穂乃果は席を離れ、高志の机で一緒に勉強をしているカケルのもとへ行き、彼の腕にすがりついてきた。

 

 

 

 

「お、おい!穂乃果!///」

 

 

「カケルく~ん、海未ちゃんこわいよ~」

 

 

「それはお前の勉強の出来が悪いからだろう!」

 

 

「だって~・・そうだ!カケル君が代わりに教えてくれる?」

 

 

「はあっ!?」

 

 

穂乃果はカケルに嘆願する。

 

 

しかしそこへ海未が足早にやってきた。

 

 

 

 

「穂乃果!あなたはカケルに甘えすぎです!ご迷惑になるでしょう!さあ早く戻りなさい!」

 

 

「やだやだ~!カケル君がいい~!」

 

 

海未は穂乃果を連れ戻そうとするが、穂乃果はカケルの背中にしがみつきながら駄々をこねていた。

 

 

 

 

「~~~~///////」

 

 

カケルは顔を湯気が出そうなほど真っ赤にしていた。

 

 

女の子に抱き着かれるなんて彼にとっては初めての事であった。

 

 

しかも背中に胸が当たっているという状態である。

 

 

 

 

「穂乃果~いい加減にしなさい~」

 

 

「い・や・だ~」

 

 

「うぐぐ・・ぐるじい・・」

 

 

海未は穂乃果を引き離そうと引っ張るが、穂乃果はしっかりカケルにしがみついて離れず、カケルは穂乃果に強く身体を締め付けられ苦しがっていた。

 

 

 

 

「ど、どうしまショウ?ことりサン」

 

 

「ん~・・面白そうだからもうちょっと様子見てみない?」

 

 

「エエッ?」

 

 

ムサは心配そうな表情で3人の様子を見るが、ことりは少しニヤニヤしながらこの状況を楽しんでいるようだった。

 

 

 

 

「お、おい高志・・何とかしてくれよ」

 

 

カケルはついに高志に助けを求めた。

 

 

 

 

「う~ん・・こんなに言ってるんだし、引き受けてあげてもいいんじゃないかな?」

 

 

高志が苦笑いしながら言った。

 

 

 

 

「ええっ!?・・・ん~~・・・分かった。引き受けるよ」

 

 

「本当!?」

 

 

「いいのですか?カケル」

 

 

カケルは少し考えてから承諾の返事をし、穂乃果と海未が問いただす。

 

 

 

 

「ああ。さすがにもう見てられなくなってきたから」

 

 

 

「わーい!ありがとうカケルくーん!」

 

 

 

「っていつまでくっついてんだ!いい加減離れろ!」

 

 

 

穂乃果は嬉しそうに尚もカケルの背中に抱き着いて離れなかった。

 

 

 

 

「まったく・・・穂乃果ったら・・」

 

 

「まぁいいじゃん。穂乃果ちゃんもすっかり元気になったし」

 

 

呆れる海未を高志がなだめる。

 

 

 

 

「穂乃果サン、嬉しそうデスネ」

 

 

「カケル君も照れちゃってるね」

 

 

ムサもことりも微笑ましそうに2人の様子を見る。

 

 

 

 

それからカケルと穂乃果は机を向かい合わせにしてくっつけ、勉強を始めることにした。

 

 

念のため、海未と高志も様子を見ることにした。

 

 

 

 

「じゃあまずこの問題からいくぞ」

 

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わかった!答えは◯◯だ!」

 

 

「お、正解だ」

 

 

「やったー」

 

 

穂乃果はカケルに教わったやり方で見事先ほどまで出来なかった問題を解くことができた。

 

 

 

 

「へぇ~、カケルって勉強教えるの上手いね」

 

 

「はい。私も聞いててとても分かりやすかったです」

 

 

「まぁ数学だけだけどな」

 

 

高志と海未がカケルの講義を褒め称えるが、カケルは謙遜する。

 

 

 

 

「ありがとうカケル君!私、これならもっと頑張れそうだよ!」

 

 

穂乃果が笑顔で意気込んだ。

 

 

 

「そうか?じゃあどんどんいくぞ」

 

 

「うん!お願い!」

 

 

カケルと穂乃果は再び勉強を再開した。

 

 

 

 

「穂乃果ちゃんのことはもう大丈夫そうだね」

 

 

「そうですね。よろしければ私たちも、一緒に勉強しません?」

 

 

「うん。いいよ」

 

 

高志と海未はカケルに後を任せ、一緒に勉強を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎1年生教室

 

 

 

「もう!何でこんな簡単な問題が分からないのよ!」

 

 

「「「うう~~・・」」」

 

 

 

一方1年生の教室では、ジョータ・ジョージが数学を、凛は英語を真姫から教わっていた。

 

 

しかし3人とも先ほどの穂乃果同様に出来が悪く、真姫に怒られヘコんでいた。

 

 

 

 

「真姫ちゃんキビシー」

 

 

「鬼教師だにゃー・・」

 

 

ジョージと凛が小声で呟く。

 

 

 

「なんか言った!?」

 

 

「い、いや、別に・・何でもないにゃー」

 

 

真姫にギロリと睨まれ、凛はたじろきながら答える。

 

 

 

 

「そういえば王子はどこ行ったんだ?」

 

 

「王子ならあそこで花陽ちゃんに教わってるみたい」

 

 

ジョージの問いに、ジョータが指さしながら答えた。

 

 

 

王子と花陽は机をくっつけて向かい合わせになりながら勉強をし合っているようだった。

 

 

 

 

「む~、王子君だけずるい!凛もかよちんに教わりたいにゃー!」

 

 

「こら!凛!」

 

 

 

凛はガバッと立ち上がって王子と花陽のもとへ行った。

 

 

 

「かーよちーん。凛にも勉強教えて欲しいにゃー」

 

 

凛が花陽に頼み込む。

 

 

 

 

「凛ちゃん、違うよ」

 

 

花陽が答える。

 

 

 

「違うって、何が?」

 

 

「私は今、茜君から教えてもらってたの」

 

 

凛の問いに花陽が返す。

 

 

 

「茜君の教え方、とっても分かりやすいよ」

 

 

「そんな大したことないよ」

 

 

花陽の言葉に王子は少し照れながら返す。

 

 

 

 

「じゃあ凛にも教えて。凛はやっぱりかよちんと一緒がいいにゃー」

 

 

「凛ちゃん///」

 

 

凛が花陽にくっつきながら言う。

 

 

 

「あー、凛ちゃんが行くなら俺も!」

 

 

「おい!ジョージ!」

 

 

ジョージはジョータの制止を無視し、凛の後を追って行ってしまった。

 

 

 

「まったくもう・・・あんたはいいの?」

 

 

真姫は残ったジョータに訊ねる。

 

 

 

 

「俺は真姫ちゃんに教わりたいな。昨日約束したもんね。それに、もっと真姫ちゃんと色々話したいから」

 

 

ジョータに満面の笑顔で言われ、真姫は少し顔を赤らめてそっぽを向きながら口を開いた。

 

 

 

「・・・しょ、しょうがないわね。教えてあげるから、しっかり覚えなさいよ」

 

 

「うん!よろしく!」

 

 

 

(・・・でもなんか・・そんなこと言われたの初めてだわ///)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎3年生教室

 

 

 

「なあユキ。ここ教えてくれよ」

 

 

「ユキ君。こっちもお願い」

 

 

「私も。ここどうしても分かんなくて」

 

 

 

 

「ちょ、ちょっと待て!いっぺんに押しかけてくるな!」

 

 

ユキは大勢のクラスメイトに勉強を教えて欲しいと押しかけられていた。

 

 

毎回テスト期間になると、学年トップの秀才故にクラスメイトに勉強面で頼られるようになるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎アイドル研究部:部室

 

 

 

「ふぅ・・どうにか撒いたようだな」

 

 

「やっぱり来たわね。あんたも大変ね」

 

 

ユキはクラスメイトを撒くために、にこがいるアイドル研究部の部室に逃げ込んできた。

 

 

毎回クラスメイトに押しかけられると、ここに逃げ込むのが恒例となっている。

 

 

 

 

「俺は大勢の人間に教えるのが苦手なんだ。それに、俺は俺の勉強をしなくちゃならねえんだ」

 

 

ユキはそう言うと、椅子に座りカバンから大学受験用の問題集を数冊取り出し、机の上に置き勉強を始めた。

 

 

 

 

「こんな時に受験勉強?テスト勉強は大丈夫なの?」

 

 

「心配無用。もう全部覚えた」

 

 

「マ、マジ?・・・ん?これって赤本よね?一体どんな問題が載ってるのかしら?」

 

 

にこは机の上にある赤本を手に取り、ページを開いた。

 

 

 

 

「・・・えっ・・何これ・・・全然分からない・・・目がチカチカする・・」

 

 

にこは問題集の中を見ると、険しい表情でもうお手上げ状態だった。

 

 

 

「勝手にいじるなよ」

 

 

ユキが咎める。

 

 

 

 

「ってこれ、東大法学部の過去問題じゃない!あんた東大目指してるの!?」

 

 

にこは赤本の表紙を見て驚きながら訊ねる。

 

 

 

「まあな。弁護士を目指すからには、トップの大学で学んでみたいと思ってな」

 

 

ユキがシャーペンを走らせながらそっけなく答える。

 

 

 

 

「ああダメ・・あんたには敵わないわ・・・」

 

 

にこは力が抜けたように椅子に座り込む。

 

 

 

 

 

 

 

カリカリカリカリカリ

 

 

 

 

ユキは先ほどから真剣な表情で問題集に目を通しながら、レポート用紙にペンを走らせている。

 

 

その様子をにこはぼんやりと見つめていた。

 

 

 

 

「ねえ・・ユキ」

 

 

「ん?」

 

 

「その・・いつものように・・また勉強、教えてくれない?」

 

 

にこは少し遠慮がちにお願いした。

 

 

 

 

「・・・見て分かんねえか?俺は今忙しいんだ。そんな暇はない」

 

 

ユキはドライに返す。

 

 

 

「そんなふうに言わなくたって・・もう、いいわよ。自分で何とかするから」

 

 

にこは少し不機嫌になりながら部室を出ようとした。

 

 

するとユキは、1冊のノートを机の上に置いてにこの方へすべらせた。

 

 

 

 

「・・・何これ?」

 

 

にこはそのノートを受け取りながら訊ねた。

 

 

 

 

「ちょうどいいのがあったから、代わりにそれを使え」

 

 

にこはユキに言われると、ノートの中を見た。

 

 

そのノートには中間テストの各教科の試験範囲の内容が細かく書かれており、重要なポイントや模擬問題、さらに解答・解説まであった。

 

 

 

 

「あんた・・・まさか、私のために・・」

 

 

「勘違いするな。忘れないように書いておいたのが偶然持ってきてあったから渡しただけだ。返さなくていいから、俺の勉強の邪魔するんじゃねえぞ」

 

 

 

 

「ユキ・・・ありがとう」

 

 

 

「・・・フン//」

 

 

 

にこは少し頬を赤らめ、純粋に微笑みながらお礼を言った。

 

 

 

 

 

 

 

◎3年生教室

 

 

 

「なあハイジ、ここがどうしても分かんねえんだ」

 

 

「どれどれ・・・ああ、これはな・・」

 

 

教室では平田がハイジに英語を教わっていた。

 

 

 

 

ハイジだけ平田・ユキ・にことは別クラスであり、平田は現在ハイジの教室にお邪魔し、勉強を見てもらっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「この文法を当てはめれば、こういう意味になるんだ」

 

 

「なるほど。よく分かったぜ。お前の教え方はホントに分かりやすいぜ」

 

 

「そ、そうか?」

 

 

平田はハイジの教え方を褒め、ハイジも悪い気はしていないようだった。

 

 

するとクラスメイトの1人がハイジに訊ねてきた。

 

 

 

 

「な、なあ清瀬。俺にも教えてくれないか?」

 

 

「えっ?ああ、いいけど」

 

 

 

 

「私にも教えて。今の説明聞いててすごい分かりやすいなって思った」

 

 

「私もお願い!」

 

 

「俺も俺も」

 

 

 

「えっ?えっ?」

 

 

噂を聞きつけたクラスメイトたちが次々とハイジのもとへ集まってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして、絢瀬が教室へ入って来た。

 

 

彼女は教室へ入ると、黒板の前に人だかりができているのが目に入った。

 

 

 

 

(みんな、何してるのかしら?・・・あれは、清瀬君)

 

 

絢瀬は気になってよく見ると、ハイジが黒板の前に立って英文等を書きながら講義を行っていた。

 

 

平田を含むクラスメイトのみんなはワクワクした様子でノートを取りながら講義を聞いている。

 

 

しばらく彼女は、ハイジの講義の様子を眺めることにした。

 

 

 

 

(あ・・・英語の先生より分かりやすい)

 

 

絢瀬はしばらくハイジの講義に聞き入っており、心の中で素直に感心していた。

 

 

 

 

(清瀬君って・・結構すごい人なのかしら?)

 

 

 

「エーリチ!」

 

 

「の、希!」

 

 

絢瀬が思っていると、東條が後ろから声を掛けてきた。

 

 

 

 

「どうしたんや?エリチ。あ、もしかしてハイジ君のことが気になるん?」

 

 

「な、何言ってるのよ!誰があんな奴・・」

 

 

 

絢瀬はそう言うとさっさと自分の席に戻ってしまった。

 

 

 

 

「ふ~ん」

 

 

東條は少しほくそ笑みながら絢瀬を見つめた。

 

 

そして、講義を続けるハイジの方に向き直る。

 

 

 

(男子駅伝部主将、清瀬灰二君か・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『今の君は、生徒会長失格だ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(あのエリチに真っ向から意見出来るなんて、さすがはキャプテンやな)

 

 

 

そして東條は窓辺に寄って、外の景色を見つめながら思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音ノ木坂学院の運命を変えるには、『女神』の力だけでは足りない

 

 

 

女神を守護する『戦士』の力も必要なんや

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【5月29日 月曜日】

 

 

 

やがて中間テストも終わり、今日は全生徒にすべてのテスト結果が返って来た。

 

 

 

 

 

◎2年生教室

 

 

 

「よかったー、苦手な数学65点も取れたよ」

 

 

穂乃果は返却されたテストの答案を見せながら喜ぶ。

 

 

 

「あまり調子に乗るなよ。期末はもっと難しくなるんだからな」

 

 

「分かってるって。でも、ありがとうカケル君」

 

 

「お、おお」

 

 

カケルが咎めると、穂乃果は笑顔でお礼を言う。

 

 

 

 

「それで、カケル君はどうだったの?」

 

 

穂乃果に訊ねられ、カケルは中間テストの結果表を見せた。

 

 

結果は学年3位でほとんどのテストが90点以上だった。

 

 

 

 

「すごいよカケル君!学年3位なんて!」

 

 

「もうちょっといけると思ったんだけどな」

 

 

穂乃果に褒められるがカケルはやや不本意気味だった。

 

 

 

 

「ねえねえ穂乃果ちゃん。カケル君。海未ちゃんと高志君すごいよ」

 

 

2人はことりに声を掛けられた。

 

 

 

高志と海未の成績を見ると、高志が学年1位、海未が学年2位となっていた。

 

 

 

 

「ゲッ!マジかよ!?」

 

 

カケルはそれを聞いて少し悔しがった。

 

 

 

「お見事です。高志」

 

 

「いや~、たまたまだよ」

 

 

「カケル君も3位だなんて、すごいよ~」

 

 

「ま、まあな」

 

 

「ここにTOP3が揃いマシタね」

 

 

「すごい!すごいよみんな~!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎1年生教室

 

 

 

「よっしゃー、赤点なしだー」

 

 

「俺もー」

 

 

「凛も、思ったより取れてたにゃー」

 

 

ジョータ・ジョージ・凛がテスト結果を見て喜んでいた。

 

 

 

 

「浮かれるんじゃないわよ。期末では、もっと範囲が広がるんだからしっかり勉強しなさいよね」

 

 

「「「はーい」」」

 

 

真姫は3人を咎める。

 

 

 

 

「そういや、王子はどうだったんだ?」

 

 

「かよちーん、見せて見せて」

 

 

双子と凛は、これから結果を見せ合おうとしている王子と花陽のもとへ行った。

 

 

 

 

 

「かよちん、学年5番なんてすごいにゃー」

 

 

「ま、まぁ・・このクラスだけなんだけど」

 

 

 

「王子なんてもっとすげえよ」

 

 

「学年2位だって」

 

 

 

 

「茜君、すごーい!」

 

 

「ま、まぐれだよ」

 

 

花陽は拍手を送ると、王子は照れながら答える。

 

 

 

 

「でも、何でそんなに成績いいの?」

 

 

「いつもアニメばっかり見てる印象しかないのに」

 

 

ジョータ・ジョージが王子に訊ねる。

 

 

 

 

「大丈夫。僕は、アニメ・漫画・ゲームで勉強してるから」

 

 

王子はドヤ顔で答える。

 

 

 

 

「「ほ、ホントかよ・・・」」

 

 

 

双子が呟いた。

 

 

 

 

「ってことは学年1位は?」

 

 

凛が言った。

 

 

 

「やっぱり?」

 

 

ジョータが言うとみんなは一斉に真姫の方を向いた。

 

 

 

 

「当然でしょ」

 

 

真姫はみんな自分のテスト結果を見せた。

 

 

予想通り1位で、100点と98点しかなく、2位の王子とも大きな差があった。

 

 

 

 

 

「「「すげえええええ」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◎3年生教室

 

 

 

 

ハイジ・ユキ・平田・にこは放課後に互いのテスト結果を確認していた。

 

 

 

「「すげえええええ」」

 

 

こちらでも、平田とにこが大声を上げていた。

 

 

 

 

ユキは学年1位で全科目100点という快挙だった。

 

 

ハイジはユキに次ぐ学年2位で所々ミスはあったが、ユキとはさほど大差はなかった。

 

 

 

 

「ま、まあユキなら頷けるけど・・」

 

 

「ハイジ・・お前いつの間にそんなに頭良くなったんだ?」

 

 

にこ・平田が呟いた。

 

 

 

 

「えっ?こんなのたまたまだよ」

 

 

ハイジが笑いながら言った。

 

 

 

「それよりお前らはどうだったんだよ」

 

 

「ああ、何とか赤点は無しだったぜ」

 

 

「こっちもよ。おかげで助かったわ」

 

 

ユキが訊ねると、平田とにこが答えた。

 

 

 

 

 

「それより俺たちはもう受験生、今度の期末は非常に大事になってくるから手を抜かないようにしないとな」

 

 

「ああ。特ににこ、お前早いとこ進路決めねえとみんなに置いてかれっぞ」

 

 

「わ、分かってるわよ!」

 

 

「ま、俺は工務店継ぐって決まってるけどな」

 

 

 

 

 

 

 

「エリチ。結果どうやったん?」

 

 

「別に・・いつもとあまり変わらないわ」

 

 

絢瀬と東條はお互いに結果表を見せ合った。

 

 

 

絢瀬は学年3位、東條は学年4位という結果だった。

 

 

 

 

「お互い順位が一つずつ下がっとるね」

 

 

「そうね・・」

 

 

「実は同じクラスのハイジ君が2位に躍り出たそうなんや」

 

 

「・・・そうなの」

 

 

東條の言葉に絢瀬は少し間を置いてからドライな反応を返した。

 

 

 

 

「あれ?もしかしてエリチ、ハイジ君に負けて悔しいん?」

 

 

「ち、違うわよ!何でいちいちあんな奴のことなんか考えなきゃいけないのよ!」

 

 

絢瀬がムキになって答える。

 

 

 

 

 

 

「それよりも・・・私にはこの学校を守るという大事な使命があるのよ!」

 

 

絢瀬はそう言って歩き出していった。

 

 

 

「エリチ・・・」

 

 

その後ろ姿を見つめながら東條が呟いた。

 

 

 

 

 

 

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