TS一夏ちゃんを無双させたいインフィニット・ストラトス (凍結中) 作:銭湯妖精 島風
青空に軌跡を残しながら白銀と蒼が幾度も交わる
「・・・速い」
左右に一振りづつ持つ剣で時に防ぎ、時にいなし、時に斬り、彼女は呟く
今、彼女の頭にあるのはヤツを逃したら日本に上陸し、市民に被害を出すかもしれない為に阻止する使命・・・では無く
単純に強敵と出会えた事に対しての歓喜、それだった
ISを表立ってはスポーツと言われている世界では開花しない筈だった彼女の才能と本質
それに反して、不義や不正を嫌い清く気高く生きようとしてきた性格と人生
そんな二律背反の様な彼女は正義の味方と大義名分を掲げてヤツを殺す為に刃を振るう
唐突だけどボクは今、何処かの廃工場か何かに誘拐されて監禁されている
ボクは、第2回モンドグロッソでも優勝すると意気込んでいた お姉ちゃんの勇姿を見る為に遥々日本からドイツに来たのに・・・
早く戻らないと決勝が始まってしまうのだけど・・・誘拐犯の人達が複数人居るから厄介なんだよなぁ
という訳で現状を把握しよう
まず、パイプ椅子に座らされて逃げれない様に鉄柱を通して手錠を掛けられている上に足にも手錠を掛けられている
手錠の鎖は少し余裕があるから座ってる分には問題無いけど、逃げるのは無理っぽいなぁ・・・普通なら
誘拐犯の人達はボクの事を、お姉ちゃんの事を、ボクの事を妹の様に可愛がってくれている お姉ちゃんの親友の事を、何も分かっていないし、嘗めている
きっと彼等は、ボクをたかが中学生の小娘だと思っているのだろう
確かにそれは間違いでは無い
ボクは中学生の小娘だ、1つの所持品を所持している事を除けば、だ
「あのー・・・決勝戦が始まりそうなので、そろそろ帰って良いですか?」
首を傾げつつ彼等に尋ねると、何言ってんだコイツみたいな顔をされたので
「ボクを誘拐した目的は分からないですが、もう正当防衛の理由付けは充分ですよね?」
ボクは それだけ言って告げる
「来て、アイオライト」
辺りを光りが満たし、治る頃にはボクの身体を蒼き鋼が包みボクは手足の手錠を引き千切り立ち上がると、既に彼等は手に銃火器を携え此方に向けていた
やはり騒がしくなってしまったが、仕方ない
「ボクの邪魔をしなければ、今回は見逃しますけど・・・ダメですか?」
「ダメに決まっているだろうが!!ちっISを持ってやがったとわな・・・早くウチのを呼べ!!」
どうやら彼等の他にISも居るらしい
来たら凄く面倒なので、サッサと逃げる事にしよう
「ボクは帰ります、サヨウナラ!!」
そう言って逃げ出そうとしたら彼等が銃火器をブッ放してきたので、少しビックリしたが、無視して中央を低空飛行で抜け、屋内から出たら彼等の銃火器とは桁違いの威力の銃弾がボクの右肩にヒットし、体勢が少し崩れたが立て直し、銃声がした方向を向く
「逃がさねーぞ?」
「ダメですか?なら仕方ないです」
そこにはIS用のアサルトライフルを構えたISが居て、逃がしてはくれなさそうだったので、ボクは腹を括りアイオライトの武装を呼び出す
「閃刀正宗・・・我が刃は尽きぬ剣」
アイオライトの腰部に この身の3分の2程ある細長いコンテナが装着され、数多の超振動ブレードが展開されると同時にバイザー型のハイパーセンサーが降りボクの顔の上半分を覆う
「はっ、見た目だけじゃ勝てねーぞ?」
「見た目だけだと思いますか?」
超振動ブレードを左右の手に一振りづつ持ち、彼女に言うと何か楽しそうに撃って来たので素早く右に移動しつつ当たりそうな弾丸を超振動ブレードで弾く
そして一気に近付き一閃し、アサルトライフルを斬り払うが、すぐに距離を取られたので、緩く構えながら彼女に問う
「次は手か足の先を頂きます、引いて貰えませんか?」
「引く訳ねーだろ?面白そうな相手をみ・・・ちっ、今回はテメェを見逃してやるよ、目的は済んだし上からの命令じゃ仕方ねぇ、その首 洗って待ってろ。じゃぁな」
それだけ言って彼女は空の彼方へ消えていった
「なんだったんだろ?」
首を傾げつつ地面に降り、辺りを見渡すとパトカーのサイレンとかが聞こえ始めたので逃げようかと考えていたら黒いISにロックオンされている様で警報が鳴る
「前に1人、後ろに1人・・・いやスナイパーが、ずっと後ろに居るから後ろには2人か」
冷静に分析していると
「そこのIS操縦者、大人しく武装解除し投降しろ。そうすれば罪も軽くなるぞ?」
「・・・分かりました」
ボクは超振動ブレードをコンテナに収納し、アイオライトと共に収納し、両手を頭の上で組み
「これで良いですか?」
「あぁ、そのまま動くなよ?」
ゆっくりと目の前に降りて来た彼女は驚いた顔をして
「02、03、この娘は救出対象だ。周辺警戒に移行、織斑千冬氏が来るまで保護するぞ」
そう言って
「織斑千冬氏は決勝戦を棄権し、今此方へ向かっている。なので我々と共に来てくれ」
「分かりました」
少し俯き、彼女の後に着いて行って軍用車の後部座席に座り反省をする
もっと早く逃げておけばよかった
もっと早く対処すればよかった
そもそも誘拐されなければよかった
そんな事をグルグルと考えて考えて、ずっと考えていたら
「一夏!!」
急いで来たからかジャージが少し肌蹴ている お姉ちゃんがボクの手を握ってくれた
「お姉ちゃん・・・ゴメンなさい、ボクのせいで・・・」
ポタポタと涙が雫となり お姉ちゃんの手に落ちる
「何を言っている、お前以上に大切なモノなんて存在する訳が無い。本当に無事で良かった」
お姉ちゃんは、そう言ってボクを優しく抱き締めてくれた
それが暖かくてボクは、もっと泣いてしまった
悔しくて、嬉しくて、そんな感情がごちゃ混ぜになって声を出して泣いた
はい、そんな訳でTS一夏ちゃんが書きたいが為に作りました
こんな半端者ですが、よろしくお願いします