真・女神転生デビルサマナー ~時と世界と魔法を超えて~ 作:ナベリウス
この度、こちらで投稿させていただく事になりましたナベリウスです。
処女作なので至らない部分が無数にあると思いますが、皆様のアドバイスでどうにか楽しんでいただける作品にして行きたいです。
シナリオはスタート時点で4部~5部構成を考えており、主人公達の成長が進んでいくにつれて内容も女神転生シリーズらしい、ハードでシリアスな展開にしたいと思っております。
それではよろしくお願い致します。
3/14 一部編集しました。
2013 7/22 21:19 誤字,脱字を修正
2013 7/26 2:17 ケルベロスのセリフに漢字を使用
第1話 始まりは地下室から
「――♪あなたの!テレビに!時価ネットたなか~ み・ん・な・の・欲・の・友♪……」
日曜日の昼下がり。テレビでは何時もの様にテレビショッピングが流れている。俺は特に見たい番組もなかったのでソファーに寝転びながら、母さんが何処からかお土産として持ってきた"チャクラドロップ"を舐めつつテレビを眺めていた。すると、僕と同じくテレビを見ていた車椅子の少女がおもむろに、
「な~兄ちゃん。前から地下室探検したいって言っとったやろ?今日は基さんも那緒実さんにタッ君だっておらへんから一緒に探検してみよか?」
「んぁ?確かに父さんも母さんも出かけてるけどさ~。何かあった時にバレて怒られたら嫌じゃん?」
「あー!ひょっとして怖気づいてるん?チキンやわぁ~」
「ちょ、おい!そもそも俺ははやての事を心配してだなあ。」
「そんなら階段を降りる時は背負ってもらえばええやろ?私は兄ちゃんが色々探してるのを見るだけで十分や!」
「ダメなモノはダメ!それに父さんと母さんに怒られるのは自分なんだからな!!」
「えぇそんなぁ~!!どうしてもダメなん?」
"はやて"と呼ばれた少女は俺に向かって近付いて来て、どうしても探検をしたい。という表情で懇願してくる。自分自身幼い頃から両親、特に母さんからは必要のない時以外は地下室に入ってはいけない。と強く言われており、ずっと地下室にどんな物が置かれているかとても気になっている。
それははやても同じ様で、以前父さんに訊いてダメだった時以来、両親がいない時を見計らってしきりに僕に対して地下室探検を誘ってきていた。
しかし、はやては足が不自由で車椅子に乗っている。もしも万が一の事があった時を考えるとその誘いに乗る訳にはいかない。
「これでもし、地下に怖~い悪霊とか怪物を封印した道具とかあったらどうするんだよ。俺の先祖は陰陽師だったらしいから御札とか式神?だっけか、そういうモノが残っててもおかしくないだろ?」
「あはははは!悪霊ってそんなのおるわけないやろ~。やっぱり兄ちゃんはチキンや~」
はやてはそれまでの上目遣いから一転して俺を小馬鹿にした表情を見せる。く、くそう……もうこうなったら行くしか無い。行かねばしばらくの間チキン呼ばわりされるのは間違いない!
「むぐぐ……解った!やってやろうじゃないの!此処でやらねば男が廃る!!」
「やった~さすが兄ちゃん!チャクラドロップでSP全快や~」
「意味不明な事言ってないでさっさと行くぞー」
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以前の記憶を頼りに父さんの書斎から地下室の鍵を持ち出して、先に階段の前で待っていたはやてを背負い、誤って踏み外したりしない様、薄暗い中を慎重に下っていく。
「やっと着いたな。これでこのドアを鍵で開ければ……ちょっと降ろすぞ。」
「了解や!はよ開けて中を見させて~な」
父さんや母さんの見よう見まねで鍵を開けようとするが中々開かない!
「うーん、なかなか開いてくれそうにないなぁ。なぁはやて、やっぱりやめ「兄ちゃんのチキン~」クソッ!」
鍵を挿した鍵穴を左右に廻したり揺すってみたり試行錯誤するが一向に開く気配が無い。
「下手くそやなぁ。ちょっと私にもやらせてくれへん?」
俺ははやてに鍵を渡し、ドアの前まで担いで連れて行くとまるでそれに反応したかのように鍵が仄かに光り出した。
「に、兄ちゃん、なんで鍵が光っとるんやぁ!?」
「お、俺に訊かれたって困るぞ!」
2人で驚いている内に光は収まり、何も無かったかの様に元の薄暗さに戻る。
「ふぅ、やっと収まったか。いったい何だったんだよ今の光は……まるで魔法じゃないか」
「魔法だなんてアホな事ある訳ないやろ!取り敢えず気ぃ取り直して開けてみよか」
するとさっきまでの苦労がウソだったかのようにすんなり鍵が開いてしまった。若干、いやかなり唖然としたけれど、そうしている時間も惜しいんでさっさと地下室の中に入り電灯のスイッチを入れ、折り畳まれていたキャンプ用の椅子を広げてはやてをそこに座らせる。
「さあ兄ちゃん!私はここで見とるから頑張って色々探してみてや~」
「よし!じゃあまずは目の前の本棚からだ」
「どんな面白い本があるんか楽しみや!」
早速本棚を漁ってみると、父さんの生まれた頃から大学生頃までの写真を集めたアルバムや母さんの高校時代の卒業文集などが見つかった。他にも我が家の先祖が陰陽師であることを裏付ける様に、陰陽術についての書籍や古文書集なども見つかり、はやてに手渡すと喜んで読み始めた。
「よし。次の本棚を調べてみようか」
「……ふむふむ陰陽師ってこういう事をやってたんやな。勉強になるわ~」
(はやては本当に本を読むのが好きなんだな。きっと学芸員とか司書みたいな研究職に向いているんだろう)
2番目の本棚は俺の通知表や幼稚園と小学校低学年の時に描いた絵があったが、はやてにネタにされるのが嫌で読書に熱中しているのを良い事に元の場所に戻した。そして次の棚に移ろうとした瞬間、足元の段に鎖で厳重に封じ込められた黒くて分厚い本を発見した。
「ん、なんだコレ?なぁはやてーお前この本見たことあるか?」
「んん?あ!その本ってそんな所にあったんかー。それ私のなんよ」
「しっかし鎖で縛った本とか趣味悪いなぁ。ひょっとしてグリモワールとか!?♪エロイ~ムエッサイム エロイ~ムエッサイム♪」
「なはは、"悪◯くん"とかいつの時代の人なんよ。ってその本は気付いた時から私の家にあった物なんやけど、兄ちゃんの家に来てから何時の間にか無くなっててずっと探してたんや」
「(軽く凹んだ)……まあいいか。はいコレ。久々のご対面だな」
「おおきに~」
はやてにその"分厚い本"を手渡すと、まるで我が子のようにそれを抱きしめた。彼女にとってあの本はきっと想い出深いものなのだろう。その後再び陰陽師の本を読み始めた。さて、俺も他にどんな物があるか色々探してみよう。
その後は特にコレといってめぼしい物はなく、本を見つける度にはやてに渡し、今度は読み終わった本を元の場所に戻すということを何度か繰り返した。しばらくして地下室の一番奥に行くと、隅に高級そうなタンスが置かれていた。何故かこのタンスを目にした時、何故か何者かに呼ばれた気がして引き出しを開けてみると、そこには不思議な形状の鈴と陰陽師が使うような御札に巻かれた"何か"が数本置かれていた。
「あ、なんだこれ?」
「兄ちゃん何か見つけたのー?」
「ああ、コレだよコレ。この管っぽいヤツに巻かれてるのって御札だよな?」
俺は"何か"の内の1本を持つと、はやての元に行ってそれを見せた。そして巻かれている御札を剥がすと黒光りする管の様な物が出てきた。
「この御札、さっきの本に写真が載ってたヤツやな。それにしてもこっちの黒い管の様な物は何なんやろか」
「御札の種類が判ればコレが何かが解るんだけど」
「兄ちゃんさっきの本取ってや」
「おう」
「うーんと……あったコレや!えっと、悪霊や物の怪を封印する御札みたいやね」
「(!!)マジかよ……ひょっとしてコレにはこの中に怪物が封印されてるってのか!?」
「んなアホな~もし怪物が入っておったら御札を剥がした瞬間に襲われとるわ!」
「おいおいビックリさせる事言うんじゃない!!」
「堪忍してぇな兄ちゃん~」
そんな事を言い合ってると、はやての側に置いてある"分厚い本"と俺の手にした管のような"何か"が、先程の鍵の様、それぞれ"分厚い本"は紫色の光を、管のような"何か"は緑色の光を発し始めた。
それに2人して呆然としていると"何か"の先端が捻れながらせり上がっていき……
「ちょ、に、兄ちゃん!右手右手!!」
「え?あ!管が……うわあぁぁぁぁっ!!」
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「ふう、ただいま」
玄関でパンプスを脱いだ瞬間、地下室の方から魔力が流れてくるのを感じた。まさか勝手に晃祐とはやてちゃんが地下室に入り込んだ訳じゃ!?でも鍵には封呪を掛けておいたから2人には入ることが出来ない様になっているはずなのに……とにかく2人の身が危ない。もし封魔の札を巻きつけて桐ダンスに入れた"管"からアレが外に出たら無事では済まないわ!!
「晃祐!はやてちゃん!!」
私はバッグから"管"と符を取り出し、地下室へ急行する。
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『アオオオオオオオオオオン!』
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!ば、化け物ッ……」
「う……ウソ、やろ」
「お、お、おいはやて!」
俺とはやての目の前には白いライオンの様な、それでいて狼のような巨大な化け物が姿を表した。それを見たはやては意識を失い、俺自身も腰が抜けて全く動けなくなってしまう。
『グルルルル……礼ヲ言ウゾ、ニンゲン。ヨウヤク外ニ出ラレルコトガデキタ』
「あ、あ、あ……」
『オレサマノ姿ヲ見タヤツラハ皆殺シ!オレサマオマエラマルカジリ!!』
化け物が雄叫びを挙げた瞬間、ドアが勢いよく開け放たれた。
「そこまでよ"魔獣ケルベロス"!!」
次回に続く
どうでしたでしょうか?
足りない脳味噌をフルに回転させて第1話を書いてみました。
皆様のアドバイスをお待ちしております。
最後に今回の作品を書くにあたって、一種の「監修」という形で協力していただいている従兄に感謝したいと思います。
本当にありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いします。