この素晴らしい世界に怪獣を!〜三つ首皇帝と紅魔の族長娘〜   作:アスフィア

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ジャイアントトードを食べてみたい自分がいる。


この紅魔娘と蛙討伐を!

「……本当に、貴様がゆんゆんなのか?」

 

確認する為に、もう一度聞こう。先程本人だと言い切られた気がするが気のせいって事もある。言い切られた気がするが。

 

「はっ……はい、そう……です……」

 

ビクリと震えて、答えるゆんゆん。

 

……ちょっと怒気を含んでしまったか?怖がらせるつもりは無かったが……

 

「……はぁ……まぁいい。唯一に等しい募集だったからな」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

目を輝かせながら頭を下げる、新たな仲間。

 

……うん、可愛いとか思ってない。紅い目は意外と綺麗だと思うが。

 

「では、こちらも自己紹介しよう。我は皇tゲフンゲフン……」

 

「?」

 

皇帝とか言ったら確実にヤバい。危ない危ない……

 

「……我が名はエクス。実力はあるが、新米の冒険者だ」

 

「で、では……」

 

……む?何かちょっと嫌な予感が……

 

「我が名はゆんゆん!アークウィザードにして、上級魔法を操る者。紅魔族随一の魔法使いにして、やがて紅魔族の長となる者!」

 

「受付嬢よ!早速依頼を受けたいのだが、新米冒険者一人でも良さそうな依頼はないか?」

 

「せ、せめて何か言ってください!!あと一人でもって……!!」

 

人間常識が殆ど無い我でも分かる。此奴はだいぶヤバい。というか紅魔族とか言ってたな……もしかして、紅魔族自体がヤバいのか?それは無いと思いたいが……

 

「冗談だ。で……む?依頼掲示板があるのか。取り敢えずそちらを見るとしよう」

 

「そ、そうですね」

 

ふむふむ。色んな物があるんだな……一撃熊ってなんだ。名前が物騒過ぎる。

 

「初心者にもって言うなら、ジャイアントトードがあればいいんですが……」

 

「……む、あったぞ」

 

『冬眠から覚めたジャイアントトード5匹の討伐。報酬は10万エリス』か。……報酬はどうでもいいか。我は戦いたいだけだからな……

 

「では早速向かおうか。どうせだし、貴様の魔法も見てみたいしな」

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「……意外と大きいな……」

 

人を丸呑みに出来そうな蛙って……と思ったが、我等はもっと大きいんだよな。それに比べたら全然か……

 

「今いるのは1匹だけみたいですけど、どうしますか?」

 

「ふむ。では我がやってみよう。もしも我が危なくなったら手助けを頼む」

 

「分かりました!……あぁ、仲間に頼られる……とても嬉しい……!」

 

後半は聞かなかった事にしよう。それでは、やってみるか……

 

「……ふむ。あの身体には打撃技はあまり効かなさそうだな」

 

そうなると、御老神からもらった安物の剣を使うか、奴の魔法が妥当になるな。しかし……いや、悩む位ならやってみるか。

 

「エクスさん!ジャイアントトードは刃物での攻撃に弱いので、剣で相手を斬っt」

 

「ハァッ!!!!」

 

「グゲッ!?」

 

我が肘打ちを顎に当てた瞬間、蛙が変な声を上げて数十メートル吹き飛んだ。

 

「……えっ?……えぇぇぇぇぇ!?」

 

いやぁ、我としても少々驚いた。人間の身体だから、かなり弱くなってると思ったのだが……ここまでの一撃を出せるとはな。

 

「……クッ、クハハハハッ!!やはり武器は要らんな!!この感覚だ!!敵を打ち倒す、この感覚が最高なんだ!!」

 

我は、目を回して上手く起き上がれない巨大蛙を見る。

 

……冒険者カードに、恐らく()()()()()()()()()()()が有った。

 

『変身解除』と『デストロイド・サンダー』だ。

 

変身解除は……文字通りの意味であろう。デストロイド・サンダーの方は、本来の姿になれば『デストロイド・カイザー』に変わる筈だ。

 

変身解除する前から、デストロイド・サンダーが存在する事が気になる。故に、我は構えて叫んだ。

 

「『デストロイド・サンダー!!』」

 

その瞬間、我の前に魔法陣が展開され、魔法陣から放たれた光線が蛙を焼いた。

 

「……ほう、威力は大分弱くなってるが……十分だな。」

 

「いやいやいや!!今の何ですか!?そもそもジャイアントトードを殴り飛ばすってどんな筋力ですか!?本当に新米冒険者なんですか!?」

 

「冒険者カードを作るところは貴様も見てただろうが」

 

嘘は言ってない。少なくとも今は。

 

「まぁ、これが我の実力だ。あとは……あそこにも1匹いるが。貴様の魔法を見せてくれると嬉しいのだが……」

 

「……!!」

 

我の言葉を聞いた瞬間、目を輝かせる仲間。……ちょっと試してみよう。

 

「我の冒険者としての初めての仲間だ、頼りにしてるぞ?」

 

「……ッ!!が、頑張ります!!」

 

顔真っ赤にして……チョロいな、此奴。

 

ま、それは置いておこう。取り敢えずは此奴の実力を見なければいけぬからな。上級職という位なのだから、この程度の相手に手こずったら解散も考えなければな。

 

「『ライト・オブ・セイバー』!!」

 

「…………」

 

うわーお……見くびってた。蛙が綺麗に真っ二つに……

 

「どうですか?」

 

「予想以上だ。流石上級職だな」

 

「あ、ありがとうございます」

 

「…………」

 

……どうしよう、可愛い。いや、違う、この我が人間相手に可愛いとか思う訳が無いだろうにあぁもうこの感覚は何なんだ!?

 

「あ、あの、エクスさん?」

 

もしかして我は異種族好きの異常性癖だったのか!?認めたく無いがそれが本当なら生前に心に来る雌が居らず、妃が見つけられなかったのも納得いくが……!!

 

「エクスさん!彼処にジャイアントトードが3匹います!!」

 

まさか、それもこれもあれも全て我の運が無い所為なのか!?いや、ゆんゆんと出会えた事は正直運が良かったと思うが……って、だから我は何を言って————

 

「あれを倒せば依頼達成でs」

 

「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

「「「「!?」」」」

 

我の突然の叫び声に、ゆんゆんもジャイアントトードも驚いてこちらを見る。

 

「我は皇帝だぞ!?誇り高き一族の皇帝が何を考えてるんだ!?あぁもう蛙は消し飛べぇぇぇぇぇ!!!!」

 

「「「ゲコォッ!?(((理不尽ッ!?)))」」」

 

前方にいた3匹の蛙をデストロイド・サンダーで焼き払い、無事に我の初の依頼を達成した。

 

 

 

 

 

 

……思わず『皇帝』と言ってしまったな……ゆんゆんが追求して来なければ良いが。

 

「エクスさん……皇帝って、どういう事ですか?」

 

……幸運の女神よ、もしもいるなら貴様を恨むぞ。

 




次回はゆんゆん視点です。
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