この素晴らしい世界に怪獣を!〜三つ首皇帝と紅魔の族長娘〜 作:アスフィア
後、活動報告にてアンケートを取ってますので興味があったらコメントしてくれるとありがたいです。
では本編どうぞ。
「弱く感じたが、実力そのものは上がってる様だな!!」
「そっちもね!!」
我の拳を躱し、蹴りを放つグランド。
「『トリプルトルネード』!!」
「『デストロイド・サンダー』!!」
我が蹴りを避けると、間髪入れずに光線を放つ。それに合わせて我も光線を放ち、相殺する。
「あははっ!どうしたの!?もっと攻めて来なさいよ!!」
挑発気味に嗤うグランド。いや、気味ではなく挑発してるか。
グランドは一族が持つことの無い能力を持つ。特に、奴のバリアは光線を弾く。
それは我のデストロイド・サンダーも例外ではない。故に、我は光線を使わずに戦わなくてはいけないのだが……
「『反重力光線』」
相手の光線をバリアで防ぐくせして、自分は翼から名ばかりの反重力光線も撃てる。
我に向けて幾つもの魔法陣を展開し、引力光線とあまり変わらない光線を放つ。しかし、威力は劣るものの光線の数は引力光線の比では無い。
「チッ……流石に分が悪いな……」
……一つ、打開策はある。あるのだが……
「あはははは!!その程度!?笑わせないでよ!!私が知る皇帝は、そんなもんじゃないでしょ!!!」
「当たり前だ」
グランドは笑いながら手を向ける。……拙いな。四の五の言ってる場合ではないか……
「……『
「……へぇ……?」
冒険者カードに最初から有ったスキル。試すのは今が初めてだが、効果は恐らく……
「……む?」
「……これは拙いわね」
……人の姿を捨て、本来の姿に戻るスキルだと思っていたのだが……人の姿のままだった。しかし、先程までとは明らかに感覚が違う。
「か、髪が……!?」
「お、おい、彼奴何したんだ?」
「銀髪から金髪に……!?」
周りの声を聞き、今起こった事を理解する。どうやら我は……
結果的に、本来の姿を見せる事にはならなかったので良かったと言えば良かったのだが……これ、我は本来の姿に戻れないということか?
「『トリプルトルネード』……これ、詠唱しないと撃てないのどうにかならないの?」
そんな事を愚痴りながら光線を放つランド。……しかし、それは我も思う。
「『デストロイド・カイザー』」
詠唱し、光線を放つ。
デストロイド・カイザーは反重力光線だ。名ばかりのグランドの反重力光線とは違う。
この光線自体に威力は無い。この光線から生まれる反重力を利用し、相手にダメージを与えるのがこの光線の特徴だ。例えば……
「くっ……負けないわよ!」
「ハァッ!!」
「グッ!!」
相手や相手の光線に命中した瞬間に、強力な反重力を生み、相手を吹き飛ばす。ゴジラにも通用する方法だ。
「うぅ……やっぱりその光線は相性悪いわね……」
グランドは埃を払いながら立ち上がる。
「そもそも我はお前との相性最悪だから五分五分だろう?」
笑みを浮かべながら言ってやる。挑発には挑発だ。
「どうだ?優位な能力を持ちながら負ける屈辱は?」
我がそう言うと、何故がグランドは構えを解き、笑い始めた。
「あはは……貴方、ここに来てからまだ数時間でしょ?そろそろ限界なんじゃないかしら?」
「何の話だ……ッ!?」
グランドの発言の後、身体に激痛が走る。
「グッ……な、何が、起きて……!?」
「簡単な話よ。その身体が、貴方の力に馴染んでないから拒絶反応を示してるのよ。私も最初の頃は有ったから、辛さは分かるわ」
ニタニタと笑みを浮かべるグランドをぶん殴りたかったが、それすらも出来ない程に身体に痛みが走る。
「取り敢えず、貴方は戻った方がいいんじゃない?多分それで一先ずは治るんじゃないかしら」
グランドの言う事に従うのは癪だが、従う他ないのが現状だ。
「『
カイザーからXの状態に戻ると、身体の痛みは完全にとはいかなかったが、有る程度は消え去った。
「はぁ……はぁ……グランドよ……お前、いつからここにいるんだ……?」
「数ヶ月はいるわよ?詳しい事は覚えてないけどね。それより……残念ね、皇帝様?これ以上は戦えないんじゃないかしら?」
そう言って、グランドは手をかざす。……今の状態では、光線で相殺することも無理だな……此奴、こうなると分かっていたのか?……おそらく分かってたのだろう。此奴は我々の中でも特に狡猾だからな……
「さようなら、皇帝……カイザーギドラ様。これからは、私が皇帝と名乗らせてもらうわね」
悔しいが、知略で此奴に負けた訳だ……弱ってる所を狙うのは常套手段。実際、我も連戦で疲れてるゴジラをガイガンと狙ったからな……
……すまない、ゆんゆん。仲間となったが、一日も経たずに解散になりそうだ……
「『ボトムレス・スワンプ』!!」
「「……えっ?」」
突如として聞こえた声に、我とグランドはマヌケな声を出してしまった。
と言うのも、ゆんゆんが唱えた魔法がグランドの足元を泥沼に変えたからだ。
「え、ちょ、えぇ!?この魔法、バリアで無効化出来ないの!?」
「お、おい!何故手を出した!!というか何故まだそこにいる!!」
我の問いに、ゆんゆんは叫びながら答えた。
「大切な仲間を置いていけるわけないじゃないですか!!エクスさんも、一人で戦おうとしないでよ!!私が!私達がいるんだから!!」
その言葉に、周りの人々も笑い、グランドに視線を向け……
「おっと、武器は弾かれるんだったな」
「それなら素手で戦えばいいんじゃないか?」
「俺は素手なら自信あるぜ!!」
武器をしまい、構える。此奴等が何人集まってもグランドに勝てる訳がないだろうに……!!
「もう、せっかく買った靴が泥の所為で台無しじゃない!」
お前もお前で何言ってるんだグランド。……いや、此奴等なんか眼中に無い、という意味か。なら……!!
「お前等早く離れろ!!」
我が手を構え、グランドに向ける。
その瞬間、巨大な魔法陣が展開される。
「ちょ、こいつ爆裂魔法撃てんのか!?」
「皆離れろぉぉぉ!!巻き込まれるぞぉぉぉ!!!」
周りに居た者達は一斉に逃げ出す。だが、ゆんゆんだけが我の元に走り寄って来た。
「ばっ、馬鹿者!!早く逃げろ!!」
「この位置だとエクスさんも巻き込まれます!!」
我を心配してくれるのは嬉しいが、今の我の魔力では奴を殺すには至らないだろう。即ち、我自身も死にはしない。……あ、でも今は人間の身体か……どうなるのだろうか。しかし、四の五の言ってる場合では無いな。まったく……
「しっかり掴まれよ!!」
そう言って、ゆんゆんを片手で抱き上げる。
「えっ、ちょっ……!!」
そして思い切り飛び退く。
「えー……貴方、爆裂魔法なんて覚えたの?物好きねぇ……でも威力はあるのよねぇ、無駄に。はぁ〜……」
足が泥沼に沈み、回避する術を失ったグランドはため息を吐く。しかし、我は容赦はしない。どうせ死なないだろうからな!!!
「『エクスプロージョン』!!」
その言葉と共に、大爆発を起こす。
幸い1人も怪我しなかったようで、爆煙が上がる中皆は歓喜した。
「よっしゃーッッ!!アンタやるなぁ!!あんな奴を倒すなんてよ!!」
「今日冒険者になったばかりなんだろ!?すげーっ!!」
「そこの嬢ちゃんもナイスだったぜ!!」
「仲間の為に恐れずに魔法を放つ!くーっ!俺っち感動したよ!」
皆、我とゆんゆんに言葉をかけ……待て、最後のガイガンだろ。とか思ってるとガイガンが我の方へ歩み寄って聞いてくる。
「ところでさエクス、結局彼女とはどう言う関係?」
「あとで話す……ちょっと無理し過ぎた……」
その言葉を最後に、我の意識は暗転した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「……お疲れさん、エクス」
私の隣で、エクスさんの知り合いと思しき男性が言う。
「あ、あの、貴方は……?」
正直、ランドさんの所為でエクスさんの知り合いが悪い人かどうか疑ってしまう。
「んー?……俺っちはガイガン。エクスの戦友だけど……あ、もしかして君がエクスの仲間かい?」
「はい、ゆんゆんと言います」
私が名乗ると、ガイガンさんはケラケラ笑いながら言った。
「ちょっと前にエクスが誰かを追いかけてゆんゆんちゃんとはぐれたりしなかったかい?」
「しましたけど……もしかしてその時の!?」
「正解!いやぁ、見られてたのはちょっと恥ずかしいね。しっかしエクスも羨ましいなぁ。こんな可愛い娘と仲間だなんてさー。ま、俺っちそもそも冒険者じゃないんだけど!!職場が野郎ばっかりなんだよ!!」
「野郎ばっかりで悪かったな!!そういう職場なんだよ!!」
「親方ーッ!?すんません!マジすんません!!」
周りに居た人が叫び、コントみたいに謝罪するガイガンさん。……この人は悪い人じゃなさそうかな……?
「それよりゆんゆんちゃん、ぶっ倒れたエクスの頭なでなでするくらいはしないと駄目だぜ?そしてその途中でエクスが目覚まして関係がより良好になると!!そういうものだろう!!」
……なんだろう、この人紅魔族に雰囲気が似てる気がする。
チラリと見ると、カズマさんとめぐみんも似たような事を考えてそうな表情をしていた。
「……ま、人前じゃ恥ずかしいか。でもエクスには感謝しときなよ?エクスは命を賭けて君を守ったんだからさ」
ガイガンさんのその言葉を聞いて、私は赤面。エクスさんが私を助けに来てくれたというのは分かっていたけど、それを再認識するととても嬉しい。
「ん〜?ゆんゆんちゃん、もしかして……いや、もしかしなくてもエクスに好意を寄せちゃってる?」
「!?」
ガイガンさんに小声でそう言われて、顔がさっきよりも赤くなる。ランドさんに会う前にも、エクスさんと一緒に歩いててデートみたいじゃないかな、とは思ったけど……
「ふぅ〜ん……」
つまらなそうな声だけど、表情はニヤニヤしてるガイガンさん。
「ち、違います!私はただ、頼れる仲間がいて嬉しいだけです!!」
「ソウダネー」
ニヤニヤしながら棒読みで返してくるガイガンさん。……殴りたい、この笑顔。そんな事を思ってると、ガイガンさんは懐から赤いゴーグルを取り出した。
「さ〜て、では始めますか」
意味の分からない事を言うガイガンさんだったが、赤いゴーグルを掛けた瞬間、異変が起こった。
「『ブラデッド・スライサー』!!」
ガイガンさんがそう叫び、三つの飛び道具を出したのと同時に、今だに上がっていた爆煙の中から三つの光線が放たれる。
その光線と飛び道具が激突し、爆発を起こした。
「え……え……?」
「あいつはこの程度じゃ死なないよ。俺っちはエクスと違って、彼女とは一度会っただけだから詳しくは分からないけどね」
皆が呆然としてる中、突如として爆煙が吹き飛ぶ。
そして、皆驚愕した。と言うのも、中から現れたランドさんの背中には……
「あーもう!!ノーカンよ、ノーカン!!乱入なんて反則よ!!まったく……この服高かったのよ!?」
……黄金の翼が生えていた。
「今しれっと詠唱無しで撃ってるじゃん。しかし何そのエロいボディ。ちょー俺っち好みなんだけど」
……ガイガンさん、大変な状況なので変な事を言わないでください。そしてランドさんも何で無事なんですか。爆裂魔法の直撃ですよ?
「何よ?……って、あの時の大工さんじゃない。冒険者にでもジョブチェンジした?」
「いやいや、分かってんだろ?それよりさぁ、俺っちはエクスと戦友でさ。エクスがこの娘を全力で守ったなら俺っちも手伝ってやらないとね。これでも友情は大切にするほうなんだよ?俺っちは」
ガイガンさんはそう言うと、私を庇う様に腕を伸ばす。それを見たランドさんは面倒そうに頭を掻き、言った。
「うーん、残念だけど今日は退いてあげるわ。服も買って行きたいし……ここまでやったらもうこの街には居られないしね」
「ヒャヒャッ!居られないって分かるんなら最初っからやるなよな!」
ランドさんはボロボロになった服を見て、次に恨めしそうにエクスさんを見る。
「はぁ〜……にしても私達『亜人』を受け入れてくれる場所なんてあるのかしらねぇ……」
「ん……?」
亜人。ランドさんはそう言った。つまり、彼女は純粋な人間ではないと言う事なのだろうか?それってつまり……
「そう、私達は通常の人間とは違うのよ。紅魔族みたいなものね。私のこの翼とか、そこで寝てる彼の金髪化とか、さっきから使ってた魔法とかは私達だからこそ出来る事なのよ。勿論、そこのゴーグル君も亜人よ。能力は知らないけど」
思っていた通り、エクスさんも人間では無かったと言うことになる。ついでにガイガンさんも……
「あ、一応言っておくけど、亜人だからって、私みたいに人を食べるのが前提とかって訳じゃ無いわよ?私が好んで食べてるだけだから」
ランドさんはものすごく恐ろしく、それでいて安心出来る事を言った。彼女が好んで、って事はエクスさんはそう言うものがまったく無いのだろう。多分。
「それじゃぁね!子供の皆は気を付けなさい?悪い事してると私が食べちゃうわよ〜?」
ふざけた口調でそんな事を言うと、ランドさんは翼を羽ばたかせて何処かへと消えて行った。
「……何で、亜人なんて嘘を……?」
この時、ガイガンさんが何かを呟いたけど、それを聞いていた人は誰もいなかった。
……私以外には、誰も。
この後は、ギルドの方が来て情報を話す事になった。ついでに、ガイガンさんがエクスさん達『亜人』の事もしどろもどろだったけど、話していた。
そして、今回の件にギルドから臨時報酬が出されたのだけれど……
「いや、待て。1億エリスっておかしくないか?明らかに多いよな?討伐してたならまだしも逃げてるのだぞ?」
「私も多い気がしますけど、上からの指示なので……」
1億エリスという大金を受け取り、困惑するエクスさん。流石にこんな大金をいきなり貰ったら驚くよね……
「はぁ……まぁいい。少ないよりかは確実に良いだろうからな。……元々貰える物と思ってなかったが……」
そんな事を言いつつ、ギルドを出て私達は宿屋へと戻る。
「それにしても、亜人……ですか」
「う、うむ。黙っていてすまなかったな」
私が『亜人』と言う単語を出すと、少し動揺しながら答えるエクスさん。その表情は、ただ動揺してるものではなく、例えるなら……何かを隠してる様なもの。
……まぁ、ガイガンさんが『何であんな嘘を』って言ってたのを聞いちゃったから知ってるんだけど……
宿屋に戻ったら、意を決して聞いてみよう。
彼の事を。
彼の正体を。
そういえば、もうシンゴジラの前売り券売ってるみたいですね。ついでにエヴァカラーの三式機龍も個数限定で販売されてたみたいですね。もう売り切れてるでしょうけど。
……監督、シンエヴァ作ってないでこっちやって批判受けて、作ってもないのに名前使いまわして批判受けて、トドメにコラボですか。また批判受けますよ?また鬱になってもしりませんからね……