「確か此処で良いんだよね……早く着すぎたかな?」
荷物が入ったかばんを床に置いて壁に寄りかかる。それにしても今日まで殆どたばねぇの隠れ家というか秘密基地で生活してたからこんな風に大勢の人を目にするのは久しぶりだ。それにしても待ち合わせ場所が駅前ってデートじゃないんだからもっと違う場所でも良いと思うんだけど……いや分かりやすいからこれはこれで良いけどさ。たしかたばねぇは「ちーちゃんが迎えに来てくれるからね♪」って言ってたけどそもそもちー姉ちゃんは僕の顔を知っているのだろうか……? 最後に会ったのは転校する辺りだし顔つきとかも変わってると思うから忘れられてたらどうしよう? まっ多分写真ぐらいは渡してるでしょ。たばねぇってちー姉ちゃんの事大好きだし。
それはそうとこのISスーツのおかげなのか比較的軽装なのにあまり寒くない。さすがたばねぇが作ったものだね、最初は黒インナーとスパッツ? えぇ~とか思ったけど着てみると体にフィットして動きやすいし体温調整とかしてくれるみたいだから寒冷地に行っても寒くないみたい。ただし顔と手はお察しです。一応IS学園の制服、これもたばねぇが用意したものはかばんの中に入ってるけど今は着る予定はない。だって僕の存在は表に出てないから。知っているのは政府のお偉い方々とかちー姉ちゃんとかIS学園の人達とかだけ。多分阿頼耶識の存在対策なんだろうね。今日は確かIS学園の入学式だし着いたら制服に着替えて久しぶりの学校生活……着替えると言っても制服をスーツの上から着るだけだけど。あっちゃんとスーツには耶識と接続するための丸い機器が付いてる。これもたばねぇが改良して小型化してくれたおかげで服を着ていてもあんまり違和感がない。流石たばねぇ。
「こんな事なら本持ってくればよかったかな。あむ」
包み紙を破ってチョコを口の中へ。甘い、う~ん甘い。阿頼耶識のお蔭で脳を使う機会が多いせいか糖分不足になりがちだから持ち歩いてるけど学園の中に購買とかあるかな? 無かったら休日に買いに行くしかないけど……いっか。無かったらその時はその時だ。
少しこの場で待っていると離れた所に一台の車が止まった。出てきたのはスーツ姿の女の人、長身でどこかのモデルと言われればそうだねと言えるぐらいにカッコイイ雰因気を持っていた。うわ~懐かしいな~ちー姉ちゃんだよ! その人は一直線に僕の所まで歩いてくる。歩き方も堂々としてて本当にカッコいいなぁ。
「……凪、か?」
「うん。お久しぶりですちー姉ちゃん。よかったぁ覚えててくれたんだ? てっきり忘れられてるかなって思ってたよ」
「忘れるわけがないだろう。それに束の奴がなっくんの可愛さは世界一やらカッコよさは宇宙一やらとメールで写真を送ってくるんだ。顔を間違えるわけがない。これから学園へ向かう。ついて来い」
「はい。よろしくお願いします」
ちー姉ちゃんについて行き車の中へ。おぉ、車に乗るのなんて久しぶりだ! ちょっとだけテンションが上がるよ。そして運転するのはちー姉ちゃん……横から見ても本当にカッコいいなぁ、出来る女性って感じ。たばねぇとは正反対だね。
「全く、束から連絡があった時は驚いたぞ? 一夏に続いてお前までISを動かしているとはな。しかも最初の男性操縦者ということらしいじゃないか? その首輪も束作成のISの待機状態なのだろう?」
「僕としては一番でも二番でもどっちでも良いんですけどね。ちなみに
「……珍しいな。あの束が弟であるお前に最新鋭の物を与えないとは……あれの事だ、第三世代より先のISを手渡していてもおかしくは無いと思っていたのだが」
「あはは……これも色々と事情がありまして……ちー姉ちゃん。学園に着いて時間があれば少し話したいことがあるんだ」
「今ではダメなのか?」
「うん。たばねぇからも話すなら学園でって言われてるんだ」
「……良いだろう。しかしまさかお前が束と行動を共にしていたとはな? 連絡が来るまで箒と生活していると思っていて少しは驚いたぞ」
「ま、まぁね。そのことも、そのぉ……」
「――良い。学園に着いたらその先を聞かせてもらう。ならばお前にとって学園への入学は一夏と箒、二人と再会できる場所になる。姉弟喧嘩で周りを巻き込むなよ?」
うん? 今なんて言ったの? イチ兄と箒姉と再会できる場所? もしかして箒姉はIS学園に入学するの!? やった!! これで謝れる!! きっと怒られて殴られると思うけどこれは嬉しいね!!
「箒姉がIS学園にいるの!?」
「あぁ。政府から入学するように言われたらしい……少し待て」
車を止めてちー姉ちゃんは近くの自販機に向かっていく。喉乾いてたのかな? 確かたばねぇからちー姉ちゃんはIS学園で働いているって聞いてたし忙しい中、僕を迎えいに来てくれたのだろう……本当にごめんなさい!! そして飲み物を持って車に戻ってくるとそれを僕に渡してくる。うん? もしかして僕用?
「再会祝いだ。何が好みかは束から聞いていないからお茶だ、文句は言うなよ」
「ありがとう。えっとじゃぁ~はい、僕からも」
「……ふっ、あぁ。ありがたく頂こう。それと先に言っておくが学園に着いたら――」
「うん。織斑先生、でしょ?」
「物分かりがいい。束の弟にしておくのがもったいないな。これからもあれには似ずに生きろよ」
袋からチョコを二つ取ってちー姉ちゃんに手渡すと少し驚いた表情になったけどすぐに軽く微笑んで受け取ってくれた。似ずにって言われても似ないと思うんだけどなぁ? だって頭の出来とか全然違うし真似なんかできないよ。
そこからはお互いの近況とかを軽く話しつつ車に乗る事数十分。ようやく目的地に到着しました。はいIS学園です! でっかいなぁ~少ししか通ってなかったけど前いた中学校よりも大きいね。職員専用の駐車場に車を止めてちー姉ちゃんに付いていくととある部屋に着いた。あれ? なんでISで戦うような場所に? ま、まさか……なにかされる!?
「あ、あのち、じゃなかった織斑先生? 此処ってどこなんでしょうか?」
「言っていなかったな。今から試験を行う……筆記は免除だが専用機を持っている以上、実技だけは行わなければならん。なに、相手のシールドエネルギーをゼロにすれば良い。束の傍にいたのならば簡単だろう?」
「えぇ……はい、やります。断れませんよやりますよやってやりますよ頑張りますよ……それで相手は誰なんですか? ま、まさかちー姉ちゃん!? あだっ」
「織斑先生だ。相手は私では無い、別の教員だ。ISスーツは持っているか? 無ければ貸出――」
「大丈夫。着てるからすぐにやれるよ」
よ、よかった……世界最強のちー姉ちゃんと戦えって言われてたら無理ですって余裕で言えるからね!! 相手の人は若い女の人、雰因気的に優しそうだなぁ~ただエネルギーをゼロにするだけ、今までの訓練の成果を見せるチャンスだね!!それでは後でもいうけどよろしくお願いします。
上着だけ脱いでISを展開する。下は……女の人の前で脱ぐのは恥ずかしいしこのまま! なんかちー姉ちゃんがほぅとか感心しているみたいだけどただ起動しただけだよ? まだ試験始まってないよ?
「本当に起動できるのね……初めまして。貴方の相手をさせていただく
「はい。篠ノ之凪です。よろしくお願いします」
「礼儀正しいのは良い事よ。それでは始めましょう? 準備は良い?」
「勿論です」
相手のISは確か打鉄ってやつだっけ? 第二世代型で日本産、攻撃力よりも防御力が特徴……だったはず。でも見た目ですぐに日本だって分かるね。だって見た目鎧武者だもん。
さて……世代差はあるけど訓練や亡国機業との戦いでそんなものは関係ないってことが分かったから思いっきりやろう。落ち着け……阿頼耶識の接続は問題ない、耶識を起動したとしても動くのは僕だ。動けないキミの分まで僕が動く、怖いなら僕が払いのける、行こう。今までの頑張りを見てもらおう!
「――では、始め!」
離れた所からちーねえちゃんの声が響く。それと同時に試験官の人は銃を展開して撃ってくる……遅い。
「っ! なに、この動き……!」
躱されても距離を取りながら射撃、流石学園の先生だ……こっちの動きを観察しながら動いてる! でもこれでも2年間頑張ってきたんだ! この程度なら問題ない!! 最小限の動きだけでも対応できる! でもこっちから動かないと試験は終わらない……行くよ!
腕のバンカーを射出、距離が離れているから牽制だけど予想通り回避動作のせいで一瞬だけ銃撃が止まった――その隙をついて瞬間加速、急接近に成功した。うん、接近されるなら銃より刀だよね……分かってた。次は斬り払いからの後方移動かな? 当たり、分かるし見えている!! 試験官が刀を振る動作を行ったのと同時に身をかがめ足払いを行って体勢を崩す。そして瞬時に鉈を展開し前から倒れてくる相手の顎下から振り上げる。抉るように、叩き割るように、相手を殺すように力を込める……硬い、絶対防御かな? 上々、これで大きく削れただろうけどまだ終わりじゃない。アッパーされたと同じせいか相手は後ろに仰け反ったのでその場で回転し回し蹴りの体勢へ移行、爪先を曲げてドリルのように回転、腹部に抉りこませるように蹴りを放つ。
「ごほっ……ひ、ひぃ!?」
凄いな、首下から鉈で攻撃、その上お腹に蹴りを喰らって体勢を崩されたのに銃を展開して撃ってきている。まだ終わらないなら僕も止まらない。銃弾をギリギリの距離で躱しながら舞うように地面を疾走して翻弄、背後を取り鉈で頭を割る。絶対防御発動……あと少しかな? 倒れかけた相手の頭を掴んで杭を撃ちこんでおわ――
「そこまで!!」
――りと思ったら試験終了とちー姉ちゃんの声が聞こえる。あれ? まだ削りきってないと思うんだけど……? でも良いのかな? 掴んでいた頭を離すと試験官の人はその場に座り込む様な体勢になった……あ、あれ? 泣いてるようにも見えるんだけどそ、そんなに怖かった? 普通に戦っただけだよ? と、とりあえず謝らないと!!
「あ、そのご、ごめんなさい!? い、痛かったですか……?」
「ぐすっ、し、しけんはごうか、くですぅ……ひぐっ」
「……日野先生は少しお休みください。篠ノ之弟、試験は終了だ。部屋へ案内するからついて来い」
「はい!!」
なんだろう……ちー姉ちゃんの声に怒り成分が混じっているような気がする。や、やりすぎた? でもあのぐらいならいつもの訓練でやってるようなものだしたばねぇとかクロエさんは何も言ってこなかったから普通だと思うんだけど……も、もしかしてこの認識って間違ってる……?
上着を羽織って荷物を持ち、ちー姉ちゃんに付いていくけど無言。ヤバいよ怒ってるよどうしよう……!? あっ着いたみたい。
「此処がお前の部屋だ。言っておくが一人部屋では無いぞ? 私と相部屋だ」
「……あの、織斑先生?」
「なんだ?」
「クローゼットがちょっと膨らんでいるんですけど……あと部屋の端っこにあるゴミは――」
「気にするな」
「で、でも」
「気にするなと言っている。それよりも聞かせてもらおうか――あれは何だ?」
「あれ?」
「先ほどの戦闘を見させてもらった。あの動きは普通のISがするものでは無い。貴様は言ったな? これは第一世代だと。しかし私の見る限りあの動きはそれには当てはまらん。だからもう一度聞く、あれはなんだ?」
あぁ、僕の動きが生身に近いから疑問に思ってたのか。今までたばねぇ達と亡国機業の人達しか相手にしてなかったから気にしてなかったよ……そういえば亡国機業の人達も化け物って言ってたような……き、気のせい! さてちょうどいいから言おうかな。しかもちー姉ちゃんと相部屋みたいだし言わないとこれから大変そうだからね。
その場で上半身裸になって背中を見せる。やっぱり驚いてるなぁ~仕方ないよね。これ気持ち悪いし。
「これがちー姉ちゃんが知りたがってた事。僕ね、中学一年の頃に拉致されたんだ。そして拷問受けてこれを埋め込まれて……モルモットにされる前にたばねぇに助けられたけどこれは外せないみたいで今もそのまま。これを使ってISを起動すると生身で動いてる感覚になるんだ。だからさっきまでの動きは全部これのお蔭ってわけです。あはは、気持ち悪いよね……ごめんなさい」
「……いや。すまない。しかし何故隠そうとしなかった? 私に最初からそのことを伝えるつもりだったのだろう?」
「だってちー姉ちゃんに嘘つきたくないし先に言っておけば何かあった時にフォローとかしてくれるかなぁって……あははは。ただそれだけなんだ。イチ兄にも箒姉にも言うつもりないし……言って心配させたくないし」
「……分かった。この話はこれで終わろう。凪、此処に居る間は束の手を借りることは出来ん、私でもフォローできないこともある。自分の事は自分でしろ。良いな?」
「元からそのつもりだよ織斑先生」
「あぁ。分かればいい……では制服に着替えろ。私は外で待っているから終わり次第出てこい。教室に案内する」
そう言ってちー姉ちゃんは部屋から出て行った。と、とりあえず嫌われてはいないようで安心した……よかったぁ! とりあえず上にインナー、下はスパッツ、パッと見ウエットスーツだけど上下で分かれてるからトイレとかも大丈夫! 此処に男子トイレがあるか微妙だけど。さてさてさっさと着ましょうそうしましょう。サイズは……ピッタリ! 流石たばねぇ! ジャケットタイプか~珍しいね。
「よし。言っておくが私はお前のクラスの担任だ、一夏も箒も同じクラスとなっている」
「分かりました!!」
まさか二人と一緒のクラスだなんて……ラッキー? で、でも待って……これって再会と同時に殴られること確定じゃないか!? よ、予想では別クラスで顔出しがてら久しぶり~ってやろうと思ったのに!! とりあえず殴られる覚悟だけしておこう。大丈夫、拷問を受けて耐えたんだ……今更拳の一つや二つなんてことはない!
と、色々考えている間に到着しました。1年1組、ここが僕のクラスかぁ~楽しみだ! ちー姉ちゃんは少し待っていろと言うのと同時に織斑先生だと僕の頭を軽く小突いてから教室に入っていった。まさか心の中まで読めるなんて……ち、織斑先生恐るべし!! というかなんで関羽って驚き声が聞こえるの? なんで女の人の叫び声、というかこれってあこがれの人に会った時とかライブで好きなアーティスト相手に出す声が聞こえてくるんだけど……どういうことなの? あっ呼ばれた。い、行かなきゃ……緊張するなぁ!
「……」
扉を開けて中に入ると無数の視線が僕を射抜く。なにこれ怖いんだけど!? あっイチ兄! 奥には箒姉もいる!? すっごく変わってない! いつも通りポニーテール、うわ~どうしよう……滅茶苦茶驚いてるんだけど……とりあえず自己紹介しましょう!
「ふぅ、初めまして。篠ノ之凪です。公開されてはいませんが二人目の男性操縦者となりました。趣味は料理、訓練……このぐらいかな? 見ての通り男なので出来れば仲良くしてください。よろしくお願いします!」
言えた!! 今まで脳内で練習したかいがあった! でも何故だろう……なんで反応が無いの? どこか間違ってた!? どこだ……趣味!? 訓練って言ったのがダメ!? でも他にないよ!? あるとしても本を読むとか……読書で良いじゃん!! なんで言わなかったんだ僕!!
「ふ、二人目の男……?」
「ほえ? は、はい。ちゃんとち、織斑先生も立ち会って正式に男の男性操縦者と認められてます。あとさっきまで入学試験してました」
「「「「「「――キャ~~~~~~~~!!!!!!!!」」」」」」
またもや絶叫。なに!? 何処に叫ぶ要素あるの!?
「キタ!! 二人目の男の子きた!!」
「織斑君と違って可愛い系!! きゃ~~!!」
か、かわ……男らしいとかカッコイイとかじゃないの? はっ!? もしかして箒姉と双子だからか!? 二卵性だよ?! 目元以外は似てないよ!? 僕だってカッコイイとか言われたいんだよ……? たばねぇ以外にさ。もしクロエさんが言ってくれたら嬉しいね、うん。
絶叫を続ける女の子達をちー姉ちゃん、じゃない織斑先生が止めてSHRが終了する。さてさて僕の席はどこかな~あれ? なんだろうなぁ……なんで箒姉の後ろが空いているんだろうなぁ~きっと誰か休んだんだね? 入学初日から休んじゃったら友達作りが遅れるよ? あはははは嫌だなぁちー姉ちゃん、僕の席はあの空いている所だって? う、ううう嘘だぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?! なんでよりにもよって箒姉の後ろなの!? 確かに覚悟完了したよ!? でもさ! ワンクッション置いてからでしょ!? あれじゃ座った瞬間に裏拳されるじゃん――あだっ。
すいません分かりました行きます座ります頑張ります。お、落ち着け……これでもたばねぇの裸を見ても耐えきった精神力がある、あとIS初起動時のあの頭のぐちゃぐちゃ具合にも。だからいける、やれる、頑張る。
「――凪、凪!」
「は、はい!! お、おおおおお、おひさ、お久しぶり、だね箒姉!? きょ、今日はいいお天気で、げ、元気だった……?」
ぎこちない動きで箒姉の後ろの席に座ろうとするとあと少しという所で目の前に大きな壁が立ちふさがった。箒姉だ。よし! 身長は勝ってる! じゃない!? なんか俯いてるしこれ絶対殴るパターンだよ!?
しかし現実は違った。抱きしめられた。優しく壊れ物を扱うように優しく……箒姉、泣いてる、当たり前だよね。いきなりいなくなっちゃったんだもん……ごめんね。
「ぶじ、無事だったんだな……良かった、よかった……しん、ぱいしたんだぞ……! 帰ってみるとお前が居なくて……連絡も無くて……ほん、とうに……心配したんだぞ……!」
「……ごめん。箒姉は元気そうで安心した、ちゃんとご飯食べてた……? 痛いことされてない……?」
「あたり、まえだ! 全く……無事なら連絡の一つぐらいしろ……どれだけ心配したと思っている……! お前がいない部屋がどれだけ寂しかったと思っている……!」
「ごめん……ごめんね。もう、大丈夫。僕は此処に居るから、離れたりしないから」
ヤバい。少しヤバい。いやかなりヤバい。決して箒姉の胸が当たってるとかたばねぇと姉妹だから大きいねとかじゃなくて箒姉は今僕を抱きしめている。その手の場所がヤバい、あと少し上に行くと阿頼耶識の端子に当たる……いや!? 今はISスーツの上に制服着てるから器具付いてる! 触れられても何も問題ない! 疑問に思われたらたばねぇの趣味って答えよう。それで分かってくれるはず! そしてなんだろう……この周りから聞こえるぐすっって声は……泣いてる!? 何故に!? 感動のシーンだから!? あ、ありがとうって言っていいのかな……?
チラッと後ろを見るとイチ兄も僕達を見ていたから久しぶりって言おうとしたけど首を横に振って後で良いって感じの視線を送ってくれた。ありがとう……うん、拙いな……今更ながら涙が出てきた……泣いていいかな? 良いよね少しぐらい……良いはずだ。
僕も箒姉も泣きながらお互いの存在を確かめるように抱き合った。今までごめん……だけどこれからは一緒だからちゃんと言うね――
――ただいま、箒姉。
ISスーツはオルフェンズで三日月達が着ていた黒いインナーぽい奴です。
そして制服は鉄華団の面々が着ていたジャケット。ただし背中の模様は無し。
凪の容姿ですが男の娘ではないです。ただちょっと子供っぽさが雰因気で表れているタイプです。髪型はもみあげだけ長くて他は短髪、目元は箒に似てます。
なお、今回試験官として登場したオリキャラは殺意溢れる攻撃によりトラウマとなりました。