危険な提督と娘達   作:片栗虎

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長門元帥久々の登場です。


第2回 鎮守府会議 閉幕

「ふむ、この鎮守府に来るのは実に4年振り位か?」

 

監視カメラの映像に映っているのは舞鶴鎮守府の元帥長門……空母アレルギーはM作戦の時に克服したらしい……。

 

「う!あれは……」

 

「長門さ~ん、なんで私が来なきゃいけないのさ~?」

 

「何でだと?馬鹿な質問をするな、お前は舞鶴鎮守府の提督だろう?」

「え~?まぁそうだけど……」

 

まさか北上も来ておるとは……何だか雲行きが怪しくなってきたぞ?

 

「BIGboss?どうしました?……あぁ、北上さんですか……」

 

察しの良い神通は我輩の心境を察したようじゃな……。

「嵐の前触れでしょうかね?」

 

「うむ……心して掛からねば……うむむ……」

 

長門の奴は一体何を血迷って北上を連れ出したのじゃ?さっぱり解らん……。

 

「あ、BIGboss!もう一方が到着したみたいですよ?」

 

「……うむ、大湊の艦隊は少し前に大損害を被ったらしいな?」

 

「はい、何でも第1艦隊が壊滅したとか……」

 

ほぅ?精強で知られる大湊の飢えた狼の艦隊がのぅ……相手が何者なのか気になる所じゃな、後で聞いてみるか……。

 

「ふむ、護衛がいつもと違うのもその為か……」

 

「その様ですね」

 

お、まずい!

 

舞鶴、大湊両鎮守府の提督が会議場に到着してしまった!

 

「……どうする?」

 

「はい?」

 

「少し様子を見るか?」

 

「BIGboss……それでは前回と変わらないじゃないですか?」

 

「……」

 

我輩は駆け足で会議場へ向かった。

 

ようやく開くことが出来たこの機を危うく台無しにしてしまうところであった!

 

ふむ、ヴェールヌイの代わりとして秘書艦をやってもらっておるが、ヴェールヌイが戻って来たら第2秘書艦になって貰うのも良いかもしれぬ。

 

「間に合ってくれよー!」

 

 

 

…………………………

 

 

 

ーー会議場ーー

 

「何でお前いるんだ!!!」

 

うひょ!もう始まってしまったか!!

 

我輩は勢いよく会議場の重厚な扉を開けた。

 

「……あ~あ、うざいなぁ~駆逐艦……」

 

「二人ともやめるじゃ!元は同じ鎮守府の仲間であったろうに!!」

 

「コレが仲間?馬鹿なことは言わないで貰えないかい?」

 

「……帰る……」

 

北上が会議場を出ようとする、まぁ長門が居てくれれば問題は……?

 

「あれ?北上提督、長門元帥はどこに行ったのじゃ?」

 

「え~?長門さんならあんたが扉で押し潰したでしょ?」

 

「……?」

 

我輩は恐る恐る自らが開いた扉の裏側を覗きこむ……。

 

「……この長門……戦いの中で沈むのならば本望だ……」

 

いや、戦いの中って……。

 

その後長門元帥は医務室に運ばれて行った。

 

外開きのドアにしておけば良かった……後悔先たたずじゃ……。

 

「北上提督よ、すまぬがまだ帰って貰うわけには行かなくなった」

 

あんたのせいだろ?と言う北上の表情であるが、ここはスルーしておくとする。

 

「冗談はやめて貰えるか!?私はあの写真の事を聞きに来ただけだ!こんな……こんな回天母艦と話すことなんて何も無い!!」

 

「……」

 

北上は物凄い形相をしている。

 

このままでは前の二の舞じゃ……。

 

「まぁまぁ、写真の事は会議が終わったらゆっくり教えてやるから、取り敢えず席に着かぬか?」

 

「「……」」

 

面倒臭そうに着席する二人……取り敢えず此処までは予定通りじゃ!長門が退場したこと以外は……。

 

「それでは!第2回鎮守府会議を開催するのじゃ!参加者は以下の3名!!佐世保鎮守府BIGboss利根、舞鶴鎮守府提督北上、大湊鎮守府提督……ヴェールヌイ!」

 

4年前舞鶴鎮守府でおきたヴェールヌイの鎮守府分裂騒動、公式での分裂理由は発表されていないが、我輩はこの二人の軋轢によるものでは無いかと踏んでおる。

 

「……」

 

「……」

 

「早速じゃが議題は2つじゃ!まずはお互いの艦隊同士の戦闘行為を禁止する!もう1つは外敵に対抗する為に鎮守府同士の協調を強めて速やかな連携をとる為に……ん?どうした?」

 

我輩が言い終わらぬうちにヴェールヌイは立ち上がっていた。

 

「……悪いけど、これ以上話を聞く気にはなれないから、帰らせてもらうよ?」

 

ぐぬぬ……やはりこうなるか……。

 

「写真の事はどうするのじゃ?」

 

「……別にどうでもいいさ、悪いけどうちの秘書艦も優秀でね、そちらの秘書艦に盗聴機を付けさせて貰ったよ?」

 

うぐ、では先程の会話も聞かれておったか……。

 

「……確かにあの写真は数年前に撮られたものじゃが……」

 

「!!!」

 

その時ヴェールヌイの表情が一気に険しくなる。

 

どう言うことじゃ……はっ!!まさか!

 

「おぬし!図りおったな!!」

 

「やっぱりそんな事だとは思ってたよ……」

 

何ということじゃ!盗聴などされてはいなかったのか!

 

「いや、しかしのう、数年前とは言え……」

 

バタンと重厚な扉が閉まる音だけが会場内に響き渡る。

 

第2回鎮守府会議が終わる瞬間であった。

 

 

 




長門元帥は平常運転でした。
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