ついに迎えた修羅場な状況……。
未だに俺の口の中に残る……レ級の唾液……、右手に残るレ級の胸の感触……正直悪くはない……。
「あ、あの……ご免なさい……殺さないで……」
この場を格好良く乗り切ろう等と考える暇すらも与えずに、砲塔により俺の額にかかる圧力が強まり俺は壁にめり込んで行く……。
「お前……ナンデアンナコトしたの?ただ死にたくて仕方なかったから?」
「え?い、いや……」
コレが俺に残された最後のチャンスであることは容易に解る……そしてこの場を乗り切る最善の手段を、圧倒的な閃きによって導きだしたぜ!!
「お、俺は……お前が好きなんだ!!」
「はっ?」
額にかかる圧力が弱まった!?
俺は更に畳み掛けた。
「大潮は嫉妬深いから、今まで我慢してきたけど……俺と同じで爪弾きもので、それでもお前を陰で笑ってた奴等を見返したくて、たった一人で艦娘と戦おうとした!そんなお前を気が付いたら……好き……になってしまったみたいなんだ……」
決まったぜ……。
俺は恐る恐るレ級の尻尾を優しく撫でてみる。
「おわっ!?な、何?……尻尾……」
レ級は尻尾を後ろに隠して驚いた表情をしている。
……?
俺の予想とは違う反応である。
俺の予想だと俺の台詞のあまりの気持ち悪さに一瞬俺から距離を取ろうとするはず……その隙に海へダイブして泳いで逃げる作戦だったのだが……。
「……もう!!ワケわかんないよ!!!」
いきなりレ級が怒鳴る。
俺はビビりながらも、最後の勇気を振り絞ってレ級に近付いた。
「あ……あの……実は大潮と間違えて連れて来ちゃいました、それで大潮だと思って襲っちゃいました……」
俺はヘラヘラとしながら言い放った。
予定と違うがレ級は怒っていない様だしネタばらししても良さそうだな……。
「…………」
レ級は下を向いて押し黙っているが……笑いでも堪えてんのか?
「あのー?レ級さん?」
更にヘラヘラヘラヘラしてレ級を呼んでやる。
「ヘラヘラすんなよ!!」
突如俺の腹部に衝撃が走り、俺の体は時速150Km程の速度で壁に激突した。
そこで俺の意識は遠退いていった。
「……ホント……ワケがわからない……でも、別に嫌じゃないかも……」
薄れ行く意識のなかで見た、なにやら切な気なレ級の表情が印象的であった……。
その頃大潮は、一人島に残されて布団の中で明日から繰り広げられるであろう、提督との大冒険を夢見ているのであった。
「えへへぇ~司令官さん、響ちゃん……ムニャムニャ……」
翌日、大潮の泣く声が島中に響いたのは言うまでも無かった。
大潮さん退場のお知らせ