「ヴェールヌイ提督、先ほどまで入渠していた足柄達第1艦隊が復帰しました」
「うん……」
先日謎の艦娘に壊滅されられた第1艦隊であったが、一人の犠牲もなく復帰した。
「それと、佐世保に送っておりました間者から報告がありまして、氷山空母ハボクックが南方に向けて移動を開始した様です」
佐世保の切り札はバレバレであった。
「あれが動くとなると、ただの輸送や護衛任務ではないね?」
ヴェールヌイはやる気の無さそうに机に突っ伏したまま言った。
「おそらく……あ……」
秘書艦妙高は何かを思い付いた様に手をポンっと叩いた。
「もしかして、大潮さん達を見付けたのでは無いでしょうか?」
ヴェールヌイの体がピクリと反応する。
「それで我々の妨害を避けるために、佐世保最強の空母を使う……これなら辻褄があいますね?」
妙高がヴェールヌイにやる気を出させる為、適当に言った事ではあったが的中していた。
そして、ヴェールヌイの瞳にやる気の炎が宿る。
「よし!!復帰早々で悪いが第1艦隊および、私の艦隊の連合艦隊でハボクックの所に向かうよ!」
ヴェールヌイは艤装を装備して部屋を出る。
「ご武運をお祈りしてます」
妙高は深々と頭を下げる。
そして直ぐに第1艦隊が出発した。
ーー第5艦隊控え室ーー
「皆!久し振りの出撃だよ!」
ヴェールヌイが直々に選別し編成した、大湊、幻の第5艦隊がヴェールヌイと共に出撃した。
幻の第5艦隊はヴェールヌイを旗艦に駆逐艦2隻と潜水艦3隻の編隊であり、今まで出撃した回数は数える程しか無いがその実力は一個艦隊同士の戦闘で有れば世界でも最強クラスである。
「提督さん?今度の敵は何者っぽいですか?」
ヴェールヌイに向かって右を行く駆逐艦、ソロモン悪夢の異名を持つ武勲艦夕立改二がたずねる。
「敵がいるのかは解らないよ、ただ……油断だけはしないでほしい、下手をすれば今日で全員轟沈する事も考えられるからね……」
「緊張するっぽい……」
言葉とは裏腹に夕立はニヤリとほくそ笑む。
「相変わらずの戦闘狂やなぁ?夕立は……」
柔らかい大阪弁を操るのは艦載機を搭載した航空駆逐艦、龍驤である。
「龍驤も気を引き締めてくれよ?今回ばかりは今まで通りにはいかないと思う……」
「わかっとるよ、いやぁ~な気配がびんびん臭うとるで……駆逐艦龍驤!索敵を開始するでぇ!」
独特なシルエットから放たれる艦載機、偵察用の艦載機である。
龍驤は既に空母としての誇りを捨て去り、駆逐艦として扱って貰う道を選んだのだ!まさに英断であった。
「……大潮……今度こそ……必ず連れて帰るよ!例え……力ずくでもね……」
大湊艦隊も佐世保、舞鶴と同じポイントへ向かって動き出すのであった。
やよい軒にもコンセント実装はよ!!