サブタイトルが不穏極まりないが、俺はレ級の腕に抱かれて目を覚ました。
「ようやくお目覚めかい?なんか気絶するのがお決まりみたいになってるけど、次は目覚めないかも知れないからムリスルナヨ?」
どう考えてもこいつの所為で気絶しているが、ここは聞き流すのが紳士の対応だろう……。
「くっ!……やってくれたねぇ?」
川内はデコに手をあてて涙目で俺を睨み付けてくる。
「ヘェー、どうやったのか解らないけど、あの攻撃を防ぎ切ったンダ?スコシハタノシメソウだね?」
レ級の奴が何を言っているのかは良くわからないが、ここで退いては男が廃るってもんだ!
「川内とやら!此処等で退いては貰えないか?流石の君でも私とレ級を相手にしてただでは済まない事は解るだろう?」
ここは強気の姿勢を崩さずに行くべきだ。
「……何を言ってるんだ?直ぐ様第2次攻撃部隊が発艦する……ん?」
虚勢を張ろうとしたであろう川内が耳元を押さえて黙り混む。
「どうした!?強がる女の子は可愛らしいが、往生際が悪い子はお仕置きだぞ?」
川内をお仕置きする様を想像して俺の【マイサン】の膨張が始まる。
「そんな、一体何者……了解したよ……」
何やら浮かない顔をする川内、ようやくこの最悪な状況を理解できた様だな?
「さあ!降伏して私のねちっこい責めを受けるが良い」
「……馬鹿を言わないで!撤退命令が出ただけだから……あんたとレ級はここで始末するよ!!」
「え~!?川内ちゃん、それって命令違反じゃん!怒られても那珂ちゃんは知らないんだからね☆みんなありがとー!!」
大破して淫らな格好の那珂ちゃんは捨てぜりふを言って撤退してしまった。
一人残された川内は何やら亀の甲羅と短めの槍のような武器を構えている。
「琉球王家秘伝を受けてみな!!」
妙に威勢が良いようだが、そんなちんけな装備で戦艦レ級を倒し、さらに絶対無敵提督のこの俺を倒せるなどと、本気で思っている訳ではあるまい?
「先生出番です!」
俺はそこらに浮いている鋼鉄艦の残骸にしがみついて、レ級よりやや後方に移動した。
「センセイ?私の事?」
何故かレ級の笑顔がは少し緩んだ様に見えたが、恐らく昔テレビで見た【伝説の教師】でも思い出しているのだろう、可愛い奴め。
「まぁ、何はなくともそこを退かないなら、此処で沈んで貰うだけだからね?」
「ふっ、この私がこんなところで死ぬわけ無いだろう?かかってこい!!深海棲艦!!」
川内は亀甲の盾を正面に構える、馬鹿が!あれでは前が見えないだろうが!!!
「チャンスだレ級!一撃で終わらせろ!」
「あはは!中に何を仕込んでいるのか知らないけど、私の砲撃を防ぐことなんて出来っこないだろ!!」
レ級は容赦の無い至近距離からの砲撃をお見舞する。
「仕込む?なんの事かな!?」
耳を
「このティンベーは甲羅の丸みを利用し、相手の攻撃を捌くものだ!同時に相手の視界を封じ……このローチンで……突く!!!」
「うっ!?」
宇……川内はレ級の視界を亀甲の盾で封じ、レ級の太ももに手槍を突き刺す。
「これが琉球王家より伝わる、ティンベーとローチンの基本的戦法だよ!!どうだぁ!!」
前話での攻撃を防いだのはこの技によるものか!?
「レ級!?」
「……退いてろ……」
「え?」
レ級の尻尾から放たれた艦載機が俺を数キロ後方へと運んでいく。
「……あんた、あの男の事が好きなんだ?」
「はぁ?ナニをワケのわからないことをイッテルノ?馬鹿馬鹿しい!邪魔だったから退かしたダケノコト……」
レ級の言葉を聞いて川内はニヤリと微笑む。
「私の心眼の前では隠し事は出来ないよ?ツンデレもまた1つの愛の形、結構結構」
「だから、さっきも言ったけどアレが死ぬと大潮が悲しむンダヨ……」
「あ~はいはい、そう言うことにしておくよ、それじゃあそろそろ……決着といこうか!?」
ほんわかとしていた川内の回りの空気が、ピンと張り詰めていく……。
「……それに……あいつの目の前じゃ、お前を殺しずらいジャナイカ!?」
レ級は全砲門川内に向けて構えるのであった。
冷蔵庫さえあれば……