危険な提督と娘達   作:片栗虎

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まさか秋刀魚の他に秋のイベントが存在していたとは……私は今回のイベント報酬は氷山空母ハボクックかエンタープライズでは無いかとよそうしております。


刻輪台鎮守府 強襲編 第2章完結?

「響、いや……ヴェールヌイか、久しぶりだな?」

 

「妙高……貴女には世話になりっぱなしだった……恩返しのひとつもしてあげられなかった」

 

(ヴェールヌイ)は俺の再開の挨拶を黙殺し、力尽きて倒れた妙高に駆け寄った。

 

「……相変わらず照れ屋さんだな?」

 

「……ヴェールヌイ(佐世保鎮守府)、説明……してくれるよね?」

 

「……おーい……」

 

(ヴェールヌイ)はまるで、俺の声が聞こえていないかの様に一切の応答がされない。

 

「ゴホッゴッホッ!」

 

ヴェールヌイ(佐世保鎮守府)の意識が覚醒し、その場で立ち上がり辺りを見回す。

 

「……はぁー……」

 

ヴェールヌイ(佐世保鎮守府)を睨み付ける(ヴェールヌイ)と、うつ伏せに倒れている妙高を交互に見たヴェールヌイ(佐世保鎮守府)は、この場で起こったことを理解したのか、小さく溜め息をついてその場にちょこんと正座した。

 

流石のヴェールヌイ(佐世保鎮守府)もこの俺の圧倒的戦力を前にして、畏縮(いしゅく)して戦意が削がれたのであろう事は、誰の目から見ても明らかな事だろう。

 

「そうか……貴女(元刻輪台ヴェールヌイ)も此処に来たのか……金田中佐の500000トン戦艦も此方に配備すれば良かったか……」

 

ヴェールヌイ(佐世保鎮守府)、私と大潮を相手に抵抗は無駄だよ?」

 

大潮と(ヴェールヌイ)が主砲をヴェールヌイ(佐世保鎮守府)に向ける。

 

「ちょっ!!ちょっと待つのじゃ!?一体全体何事だと言うのじゃ!?我輩にも解るように説明せぬか!」

 

貧乳ツインテちゃんが喚いている。

 

成る程な、ヴェールヌイ(佐世保鎮守府)が血相変えて出ていったのは利根さんが来たのが予想外の出来事だったからか!?

 

「ごめんよ利根さん……私は大湊鎮守府の妙高と結託してこの男を使って再び世界を混沌の時代へ戻そうとしていたんだ……その為に利根さんを騙して、仲間達を傷付けてしまった……」

 

ヴェールヌイ(佐世保鎮守府)は涙目で洗いざらい告白している。

 

「利根さんや川内達(川内神通那珂千歳)がいるのは私の予定外だった……」

 

やはりか……まぁ千歳と神通に関しては半分位俺の所為かもしれんがな……。

 

「私達艦娘の生きる意味……それは深海棲艦との戦いの中にこそ存在する……私はそう思っている」

 

誰もがヴェールヌイ(佐世保鎮守府)の言葉に反論せず黙っている。

 

確かに現在の艦娘を利用した世界戦争は、艦娘達にとって同族同士の殺し合いを強いられているのと、何ら変わらない事なのだろう。

 

艦娘が政治を一任されているこの大日本帝国(ダイニホンテイコク)以外の世界各国は、欲にまみれた人間の私利私欲の為に、艦娘を利用した戦争が日々繰り返されている。

 

「……だけど」

 

黙りコクる面々を余所にヴェールヌイ(佐世保鎮守府)の独白は続いた。

 

「私の計画も此処までの様だね、実行犯は妙高だけど裏で糸を引いていたのは紛れもなく私なんだ……長門元帥を始め、舞鶴鎮守府の艦娘に対しては言い訳の余地はない……煮るなり焼くなり好きにしてくれて構わない」

 

では先ずはその場で裸になってもらおうか?

 

などとおふざけを言える雰囲気でもないので、ここは大人しくしているか……。

 

「……正直に言いますね?」

 

武蔵の影に隠れていた為に、比較的軽傷で済んだ大井っちが口を開く。

 

「私はヴェールヌイさんの意見の大部分に、共感せざるを得ない気持ちになりました」

 

「……ほへ!?」

 

俺は思わずすっとんきょうな声を上げてしまった。

 

いきなり大井っちは何を言い出すんだ?流石の俺の頭脳を持ってしても皆目見当がつかないのだが……?

 

「あの男が深海棲艦の核になろうがそこらで溺れ死のうが、私と北上さんにとって毛ほどの影響も無いので、どうせ死ぬなら世界の人々を団結させる(いしずえ)になって貰った方が数千倍マシじゃ無いかしら?」

 

「ひぃぃぃやぁぁあぁぁぁぁっはぁぁあぁぁぁぁぁうぅぅぅ!!!!!」

 

俺の熱きpassion(情熱)が燃えたぎり、怒号となって爆発した!!!

 

「ほら、このままただ生かしておいても、無駄に騒音を撒き散らすだけの歩く公害ですし」

 

「……」

 

ぐぬぬ……、大井っち恐ろしい娘……。

 

「こら大井!長門元帥はアレをこの世から末梢すると言っていたにゃ!!元帥の死を無駄にするのかにゃ?」

 

瀕死の重傷にもかかわらず、多摩が大井っちを制止しようと立ち上がった。

 

普段はとぼけている多摩だがやはり姉だな、締めるときはキッチリ締めるらしい……。

 

頑張れ多摩っ!!!

 

俺は心の中で多摩を全力をもって応援したがそれはすなわち、自らの死刑宣告を全力で望んでいる究極のマゾヒストの図であることに気が付いた。

 

不味いぜ……大井っちとヴェールヌイ(佐世保鎮守府)の意見も多摩と長門元帥の意見も、俺にとっては最悪の結末しか産み出しそうにないではないか!?

 

何故なんた!?

 

何故にこいつらは俺を助けようと言う意見をひとかけらも出そうとしないのか!?

 

ならば仕方がない、この手だけは使いたくなかったが……もはや一刻のゆうよ(猶予or有余orYOUよ)も無い展開だ……。

 

「みんな!聞いてもらいたい事がある、大事なことなんだ……」

 

「多摩姉さんは正直なところどう思っているんですか?この汚物の事を」

 

「……正直な話どうでも良いからさっさと処分して帰りたいにゃ!!」

 

しかし、当然ながら俺の声に耳を傾けるもの等、一人として存在しなかった。

 

「皆さん!!ちゃんと司令官の話を効いてください!!!」

 

「うるせー!!少し黙れ!!」

 

俺の鼓膜をおおいに震わす大潮の声に、思わず無意識に大潮の可愛らしい口を自らの口で塞いでやった。

 

「………………」

 

その瞬間、俺から敢えて視線を逸らしていた他の艦娘達が、一斉に視線を集める。

 

「……んんん!?」

 

すると大潮の色白な顔がみるみる紅潮していく、ふふふ俺の熱い接吻(fantastic 4(フォー))によって大潮も軽い興奮状態になっているな?

 

このまま畳み掛けるか?

 

俺は大潮の眩い太股に手を伸ばす。

 

「ンンッッ!!」

 

「うごあぁ……」

 

ぐふ、大潮の膝が俺のとてつもなく大事な、とある急所を強か(したたか)打ち付けてきた!!

 

「ぷはぁ……」

 

俺の熱いディープインパクト(愛のある捕縛)から逃れた大潮は、涙目で俺を睨み付けている。

 

「お、お……」

 

うぐっ!股間の痛みで上手く喋れんぞ!!!

 

「……司令官さん……なんで私を置いてレ級ちゃんと駆け落ちみたいな真似をしたの!?」

 

……う~む、なんの事だ?

 

俺はこの刻輪台鎮守府に来るまでの経緯を思い出そうと海馬とシナプスを総動員させる。

 

「……あ……あぁ」

 

くそぅ!!まだ呂律が回らんぞ!?

 

大潮……流石は俺の妻であり、刻輪台鎮守府の二枚看板の一角……その破壊力に衰えなし……いや、寧ろ鎮守府にいた頃よりもキレてやがる……。

 

「くっ、大潮!!すまない!!アレは手違いなんだ、本当はレ級を置いてお前とランデブーを満喫する計画だったんだ!!」

 

俺は今明かされる真実を語った。

 

「……ほ、本当に……本当です……か?」

 

大潮は先程よりも顔を真っ赤にしながら、小さな声で言った。

 

大潮は確認の意味を込めて言った様だが、その表情からは安堵の笑みが溢れていた。

 

……そのあとレ級とは色々とあったが、その事を今言う必要性が皆無なことに気が付いたので、敢えて其処には触れないように話を進める事にした。

 

「あぁ、俺は大潮の顔が見れない毎日が辛くて堪らなかった!!」

 

だめ押し……。

 

「えへへ、し、司令官さん、皆さんが見てますからそれくらいに……」

 

うむ、作戦は成功したようで何よりである。

 

奇しくも皆の注目が俺に集まった訳だし、ここいらで話を前に進めるとするか……。

 

「実は以前俺が刻輪台鎮守府に着任したばかりの頃に、深海棲艦について研究したいから研究費と人員をくれと、毎日の様にその魅力溢れる豊満なbodyで俺を誘惑しに来たエロい艦娘がいたな……」

 

俺は気の知れた友人にでも話すように言ってみたが、皆の視線の冷たさが俺の心の蔵を貫いている。

 

俺はその視線を心の壁(ATフィールド)で遮断して、かまわず話を進める事に専念するのであった。

 

待て次回!!




ご覧の通りこれにて第2章は完結しました。

次回から番外編「もう一人の主人公」が短編ではありますが続きます。

提督の命運を握るキー艦娘のお話になります。

え?提督の命運等に興味は無い?

同意見ですが、もう一人の主人公には多少の興味があるのでは無いでしょうか?

それではまた次回、お愛読のほど宜しくお願いします。
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